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(岩本視点)
メンバーに打ち明けたあの日から、ふっかには少しずつ笑顔が戻ってきた。
心から楽しんでるように見える。
本当に良かった。
周りのメンバーも変に気を遣わないでいるから、ふっかも過ごしやすいんだろうな。
あいつらには、感謝しないとな。
「……ぁ…照!今、ちょっといいかな?」
「うん、大丈夫だよ。」
ダンス練の後に、ふっかに声をかけられる。
眉毛を下げながら申し訳なさそうに見つめてくるふっかは、すごく可愛くて……
……こんなタイミングでって思われるかもだけど…
俺もそろそろ、ふっかに伝えないとなのかな……
この気持ちを、打ち明けようかな…
(深澤視点)
「じゃあ、仕事終わりにここで待ってるね。」
「うん。仕事頑張ってね。」
照からの優しい応援を受けて、俺は自然と口角が持ち上がる。
照のこの笑顔、やっぱり好きだなぁ…
仕事も終わって、照との約束の場所に向かう。
今更だけど、俺はあんな人に縋る必要なかったんだろうな…
俺がそんなことしなくても、みんなの力で仕事なんてもらえることができて…
俺だって、こうやってソロの仕事も手に入ってる。
俺は、もう何も不安に思うことなんてないんだろうな。
だって、みんなが一緒にいてくれるんだもん。
「………」
とは思ったけど……
やっぱり、まだ1人だと不安だな…
今の季節は暗くなるのも早いし………
ううん……きっと大丈夫!!
もう終わったことなんだしね。
そんな気にすることない……
「……深澤くん…こんな所で何してるの…?」
「……ッッッ!…ぇ…な、何で……」
後ろから聞こえてきた声…
聞き間違えるわけがない、嫌って言うほど聞いた声……
何で、ここに丸山さんがいるの…?
「何してんだって聞いてんの。最近さ、俺からの連絡全部無視してるよな?それだけじゃない、挨拶はどうした?撮影に来た時も俺のこと無視してるよな?どういうつもりだよ」
「………ぁ…いや……やだ…こっち来ないで……」
圧をかけるように近づいてくる。
嫌だ、こっちに近寄らないで…
逃げるように後ずさるけど、後ろには塀で逃げ場がなくなる。
ど、どうしよう……逃げられない…
「なぁ、聞いてんのかよ!!?」
「……っひ…!」
大きな声で怒鳴られて、腕を掴まれる。
……痛い…
誰か助けて……!!
照…照は……
だめだ、俺との約束の場所からは全然距離がある。
「今ならまだ許してやるからさ、ほら、来い」
「……やめて…っ!離して……!!」
「ほら、来いよ!!!」
このまんまじゃ、また……っ…!!
嫌だ…誰か、誰か誰か誰か…!!!
「ちょっと待った」
「………ぇ…?」
後ろから響いた声。
連れ去られそうになってた俺の腕を優しく引かれた。
「阿部ちゃん……?」
どうして阿部ちゃんがここに?
……え?ど、どうして…?
「……お、お前は…っなんで、ここにいんだよ…!?」
「なんでって…逆になんであなたがいるんですか?」
阿部ちゃんは笑顔のまま続ける。
でも、その瞳はどこまでも冷たかった。
(阿部視点)
予想通り、丸山はふっかを襲いに来た。
よかった、ふっかの後をついてきて……
まだ震えてるふっかを安心させるように背中をさする。
「大丈夫だからね。ふっかは、照との約束があるよね?早く行ってきな」
「……ぁ、え?いや……あ、阿部ちゃん…?」
「大丈夫だから、ね?」
照にはもう連絡してるから、ふっかのことは任せて大丈夫。
ここでふっかが行こうとしなくても、照のことだし、すぐにこっちに来るから問題ない。
あとは…こいつをどうするかかな…
今にも逃げ出そうとしてる腕を出せる限りの力で掴む。
絶対、逃がさないから。
さっきの証拠は撮影済み。
いつでもこいつを警察に連行できる。
「…ま、待って……あ、阿部ちゃん…ちょっとだけ、」
「……ん?」
どうしたんだろ?
(深澤視点)
ここから離れる前に…
なんか、丸山さんとはもう会うことはない感じがするから…ここで、言っとかないといけない気がする。
だから…
「………丸山さん…」
大きく息を吸い込む。
緊張するけど、阿部ちゃんは隣にいるし、この後の照との約束もある…
勇気を出して…
「俺はもう、あなたの言いなりにはならない」
はっきり伝えよう。
「俺は俺。あなたに頼らなくても、もう仕事は入ってくるようになった。……確かに、あなたのおかげで増えた仕事もいっぱいある。……でも、それら全てがあなたのおかげじゃない」
「お前……何言って…」
「もう、あなたに笑顔を振り撒く必要なんてない。そんなことで手に入れる仕事なんて、全然楽しくないっ!!!」
俺は、そんなの嫌だ。
もう、誰かに頼れないわけじゃない。
みんながいてくれるからこそ楽しい仕事。
俺らで手に入れたからこそ楽しい仕事なの…
ありのままの、俺を見て…
「お前…!!!」
丸山さんが拳を振り上げる。
これじゃ、阿部ちゃんも怪我しちゃ……っ…!
これくらいの拳、慣れてはいたはずだけど…しばらくは平和だったから、受け止め切れるかが心配かも…
覚悟して目を閉じたけど、中々顔に痛みがこない。
「……?」
ゆっくり目を開けてみたら、拳を振り上げたまま固まってた。
「……ひ、かる…?」
照が、後ろから丸山さんの拳を押さえてた。
「ふっか、阿部。よく頑張ったな」
そのまま、照は丸山さんを背負い投げして気絶させた。
コメント
3件
💚💛💜─────っ✨ 全員よく頑張ったね(T_T) 💜は撫でくりまわしたい💕よ〜しよしよし✨
読了しました〜!ふっかが「ありのままの俺を見て」って言い切った瞬間、泣きそうになりました…。阿部ちゃんのフォローも照の背負い投げも最高すぎる。もう言いなりにならないって決めたふっかの成長が眩しいです。みんなの絆が強くて、胸が熱くなりました🥀🤍