信太
僕の名前は山口信太
信太
小学2年生でみんなに
信太
しんちゃん
信太
って呼ばれてる
信太
僕には弟がいるけど
信太
最近弟がうざい
信太
なぜなら……
2日前
弟
ヤバい
弟
ジュースこぼしちゃったー
信太
何やってんのー
信太
はい拭いて
信太
お母さん帰ってくるよ
弟
はーい
扉が開く音
ガチャッ ガチャーン
お母さん
ただいまー
弟
あ、お母さん!
弟
お兄ちゃんジュースこぼしたー!
信太
え、こぼしてないよ
お母さん
信太!
お母さん
何してるの!
お母さん
ちゃんと拭きなさい!
信太
え、でも…
お母さん
言い訳はいりません!
信太
分かったよ…
弟
😜(あっかんべーしている)
信太
(ふざけんなよ…)
信太
(うざっ)
お母さん
ほら!
お母さん
まだ拭き残りあるわよ!
お母さん
拭きなさい!
信太
分かってるよ…
弟
😜(あっかんべーしている)
信太
(○ねばいいのに)
休みの日
家族で川釣りに行った
しばらく釣りをしていると
,
,
弟が溺れていた
助けようとしたけれど
信太
(あんな弟がいなければ…)
信太
(放っておこう)
信太
(きっと誰か助けてくれるだろう)
最近の弟のことを考えて 僕は放っておくことにした
10分後
お母さん
信太!
お母さん
○○(弟の名前)は!?
信太
川で泳いでたら…
信太
溺れて…
信太
あっちの方に流れていっちゃった…
お母さん
え…!?
この時のお母さんの顔は これまで以上に慌てていた顔だった
そして…
弟は死んだ
どっちみち助けようとしても 僕が泳げないのはみんな分かってたから 無理だった
,
2週間後
お葬式が行われた
お母さんもお父さんもみんな 泣いていた
親戚の人もいとこもみんな 泣いていた
その中僕はずっと寝ていた
(こんなお葬式やってられるか)
翌日
起きたらなぜか
,
弟の声が聞こえた
さらに翌日
まただ
また弟の声が聞こえた
毎日弟の声が聞こえた
しかも日に日にその声の大きさが 大きくなっていく
ある日
塾の帰り道
その声が大きすぎて思わず
「うるさい!」
と言った
すると
,
,
すぐ僕の目の前を バイクが猛スピードで通っていった
そのとき大きく聞こえたのは
「しん((ちゃ ん、まえ!」
だった
僕はひたすら泣いた
弟がこんな僕を見守ってくれたなんて 思いもしなかったから
あの時、弟を助ければ良かった と強く反省した
翌日
,
,
僕は震えが止まらなかった
,
,
,







