男子
あの...
男子
僕と...付き合ってください‼︎
男子
お願いしま...
武川 美羽
ごめん。
武川 美羽
私、諦められない人がいるの。
男子
わかりました。
男子
僕だってすみません...
武川 美羽
じゃあね!
私、武川美羽(たけがわみう)高校一年生は、ずっと、ずっと好きな人がいた。
決して叶うわけのないと思っていても、恋をしています。
その人は、私が小学生の時、家出をして外で泣いている所に、慰めてくれた男の子。
山口 早月
今日もすごいねえ。美羽様。
武川 美羽
ホントそういうのやめてって言ってるじゃん。美羽様ってなによ?
山口 早月
男子が言ってるの。
山口 早月
美羽様の好きな人って誰なんだ?誰か知ってるか?知ってたらおしえろ!
山口 早月
ってね。
武川 美羽
そんなの、知っても得しないのにね。
山口 早月
そうかなあ。
山口 早月
美羽は、まだその子の事忘れられないんだね。
武川 美羽
うん...
筑波嶺 晃
よっ!
筑波嶺 晃
ドジ美羽!
武川 美羽
う、うるさいなあ!
山口 早月
あきら!美羽様に向かってなに言ってるの?怒られるよ!男子に。
筑波嶺 晃
知ったこっちゃねえ。
山口 早月
そうだ!その子の写真持ってるんだっけ?
武川 美羽
一応。一枚だけ撮ってもらったんだ。
山口 早月
いいじゃん!いいじゃん!
武川 美羽
これなんだけどさ...
山口 早月
お!かなりのイケメン君じゃん。
山口 早月
でも、なんか雰囲気誰かに似てる気がする...
武川 美羽
私やっぱり面食いだなー笑
山口 早月
あきらじゃん!
山口 早月
これ!
武川 美羽
え?
筑波嶺 晃
...
山口 早月
ねえ!なんか言いなよ!
筑波嶺 晃
ちょ、トイレ行って来るわ
武川 美羽
...
山口 早月
つまんないな...
武川 美羽
(でも、なんかわかる気がする。あきらににてる。この子。なんで今まで気づかなかったんだろう。)
武川 美羽
(もしかして...?)
山口 早月
あ!教室に忘れものしちゃった!
山口 早月
ごめん!美羽。先に下駄箱行って待ってて!
武川 美羽
え?私も行くよ。
山口 早月
いいの!すぐ戻って来るから。
山口 早月
ね?
武川 美羽
わかった...
武川 美羽
(正直1人になるのが嫌なんだけどな...あの時の事思い出して泣けてきちゃう...)
武川 美羽
誰?
筑波嶺 晃
お前、今頃寂しがってんじゃね?
武川 美羽
そんな事ないもん!
武川 美羽
(やっぱり...晃だよね。私が寂しがり屋なの...あの子にしか言ったことなかった。)
武川 美羽
ねえ。
筑波嶺 晃
ん?
武川 美羽
あの子ってさ、晃だよね?
筑波嶺 晃
あの子って?
武川 美羽
ううん。なんでもない。じゃーね!
筑波嶺 晃
おう。
武川 美羽
早月遅いな。
武川 美羽
先に靴履いちゃお。
武川 美羽
何これ。手紙?