テラーノベル
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雨は少しだけ弱くなっていた。
窓を伝う雫が、
ゆっくりとガラスを滑り落ちていく。
橘遥樹は、図書館を歩いていた。
高い本棚。
静かな空気。
木の匂い。
橘遥樹 タチバナハルキ
思わずそう呟く。
橘遥樹 タチバナハルキ
桜月は少し離れたところから、
その様子を見ていた。
普通の人なら、
この図書館に長くはいない。
どこか落ち着かなくなって、
すぐに帰ってしまう。
でも遥樹は違った。
ゆっくり本棚を見て、
一冊一冊の背表紙を見ている。
まるで、
何かを探しているみたいに。
雨嶺桜月 アマミネサツキ
桜月が聞くと、
遥樹は少しだけ肩をすくめた。
橘遥樹 タチバナハルキ
そう言いながら、本棚を見上げる。
橘遥樹 タチバナハルキ
遥樹は振り向いた。
橘遥樹 タチバナハルキ
桜月は静かに頷く。
雨嶺桜月 アマミネサツキ
遥樹は少し考えるような顔をした。
橘遥樹 タチバナハルキ
それだけ言って、また本棚を見る。
しばらく沈黙が続いた。
外では、雨が静かに降っている。
すると、遥樹がぽつりと聞いた。
橘遥樹 タチバナハルキ
桜月が顔を上げる。
橘遥樹 タチバナハルキ
その言葉に、桜月は一瞬だけ黙った。
雨嶺桜月 アマミネサツキ
遥樹は少し笑った。
でもその笑い方は、
どこか無理をしているように見えた。
橘遥樹 タチバナハルキ
遥樹は本棚にもたれながら言う。
橘遥樹 タチバナハルキ
橘遥樹 タチバナハルキ
橘遥樹 タチバナハルキ
そして小さく続ける。
橘遥樹 タチバナハルキ
桜月は答えられなかった。
この図書館に届くのは、
涙から生まれた本だけ。
つまり_____
雨嶺桜月 アマミネサツキ
桜月は静かに言った。
雨嶺桜月 アマミネサツキ
遥樹は少しだけ目を細めた。
橘遥樹 タチバナハルキ
それだけ言う。
でも桜月には分かった。
その言葉の奥に、
何かが隠れていることを。
遥樹は本棚から離れ、
窓の近くに歩いていく。
外では雨が降っている。
橘遥樹 タチバナハルキ
遥樹が言った。
橘遥樹 タチバナハルキ
桜月は驚いた。
雨嶺桜月 アマミネサツキ
遥樹は少し考えてから答えた。
橘遥樹 タチバナハルキ
そして窓の外を見ながら続ける。
橘遥樹 タチバナハルキ
橘遥樹 タチバナハルキ
橘遥樹 タチバナハルキ
最後の言葉は、
ほとんど雨音に飲まれていた。
桜月は何も言えなかった。
図書館の空気が少し重くなる。
その時だった。
コトン、
小さな音が響く。
2人が同時に振り向く。
音がしたのは_____
本棚の奥。
一冊の本が、棚から落ちていた。
遥樹が近づく。
そしてその本を拾い上げる。
橘遥樹 タチバナハルキ
遥樹の声が少し変わった。
桜月の胸で、嫌な予感で揺れる。
遥樹は本の表紙を見つめていた。
そこには、まだ新しい文字が 浮かんでいた。
その名前は_____
『橘遥樹』
桜月の息が止まる。
遥樹はゆっくり顔を上げる。
橘遥樹 タチバナハルキ
泣いたことないはずの少年の本が、
どうしてここにあるのか。
雨はまだ静かに降り続いていた。
コメント
2件
今回も見てくださりありがとうごさいます 続きお楽しみに☺️
お二人とも本を見つかりましたね 続きを楽しみにしてます!