凛
彼女は夕日に照らされて平然と、でもとんでもないことを言った。
この女が人殺しだと?
私を貶めようとしているのだろうか。
私が親と姉を殺したのをもしかしたらコイツは知っているのかもしれない。
あれから新聞もテレビも見てないから親達の死がどう報道されたかは知らないが。
凛
凛
ふーん。私に共感を得ようとしているのか。
正味どうでもいい話である。
私にはできてしまう心配がない。
なぜなら私は子供が産めない身体だからだ。
親が殴ったり蹴ったりしてたせいで私はもう子供は埋めないらしい。
子どもなんて欲しいと思ったこと、1度もないけど。
凛
凛
夏夜
私はちょっとよくわからなくなってきた。
この女、何が言いたいのかさっぱりだ。
凛
夏夜
夏夜
まぁもう死んでもいいんだけどさ。
なんのために生きてるのか、よく分からないし。
運命の人との出会いを求めているわけでもなければ本当の友情を知りたいわけじゃない。
本当に私は、なんのために生きているんだろう。
そして今日も私は援交へ向かった。
街を歩いているとおっさんが声掛けてくるから、いつもその方法でやっている。
瑞稀
きた。でもこいつかなり若い。高校生くらいだ。
私はいつもの作り声で答える。
夏夜
瑞稀
夏夜
金持ってなさそうだけど大丈夫だろうか。
瑞稀
夏夜
瑞稀
いちいち鼻につく語尾だ。
瑞稀
じゃあやる必要なんてないんじゃないのか?
瑞稀
夏夜
じゃあなぜだろう。
瑞稀
え、何。なんでこいつ私の名前を。
夏夜
アオイはいつも使っている偽名だ。
瑞稀
分かるわけないでしょ。今初めて会ったんだから。
瑞稀
は?さっきから何言ってるの?こいつ。
瑞稀
夏夜
私をいじめてたあの中にこいつもいたのか?
瑞稀
瑞稀
瑞稀
瑞稀
夏夜
瑞稀
瑞稀
瑞稀
瑞稀
親と姉の死はこうやって報道されたのか。
刺した包丁には指紋ひとつつけてないし、この街で捨てたから見つかってはいなかったみたいだ。
瑞稀
瑞稀
殺したなんて言ったら、通報するだろう。
ここは嘘をつこう。児童相談所にいたとか。親戚の家にいたとか。
瑞稀
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