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ドンドンドン
ドンドンドン
取り立て屋A
取り立て屋A
取り立て屋A
取り立て屋B
取り立て屋B
取り立て屋A
取り立て屋A
取り立て屋A
取り立て屋A
近隣に住むじいさん
近隣に住むじいさん
取り立て屋A
近隣に住むじいさん
近隣に住むじいさん
近隣に住むじいさん
取り立て屋A
取り立て屋A
取り立て屋A
アナウンサー
アナウンサー
アナウンサー
アナウンサー
アナウンサー
アナウンサー
アナウンサー
ゴトゴト、ゴトゴト。
ジャリの道を通ってバスが揺れる。
外はモヤがかかってよく見えない。
運転手のおじさん
運転席のおじさんは、難しい顔をして僕の質問に答えようとしない。
僕、どうなっちゃうんだろう……
不安になって、犬のカゴに入れられてる時に付いた右手のすり傷を、もう片方の手でそっとさすった。
運転手のおじさん
運転手のおじさん
いつのまにかバスは停まっていて、おじさんにの言う通り席から降りて、バスを出た。
バスを降りてすぐに、ブワァッとモヤが晴れて
いつか絵本で見たような建物が目の前に現れた。
確か、「キョウカイ」だっけ。
蔵内先生
蔵内先生
運転手のおじさん
運転手のおじさん
蔵内先生
おじさんは一人バスに乗って帰って行き
そのバスは道の途中でモヤの中に消えて行った。
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
確かにお腹も空いたし、何処からか美味しそうな匂いもする。
優しそうな園長先生の言う通り、後をついていくことにした。
建物の中は、「キョウカイ」というより
「ガッコウ」の廊下に近いところだった。
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
バスに乗る前の記憶では……
僕は「おい」とか「お前」とか、ほとんど名前で呼ばれた事は無かった。
だから、園長先生が名前をくれる、と言うのは……
僕にとって飛び上がるほど嬉しくなる事だった。
「ショクドウ」でご飯を食べる前に、先生に名前をつけてもらう為に
「ショクインシツ」という先生たちの部屋に入ることになった。
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
健
健
髪の短い女の人が、急いだ様子で「ショクインシツ」に入ってきた。
蔵内先生
蔵内先生
鬼塚先生
鬼塚先生
蔵内先生
3人はバタバタと食堂に向かった。
サイワラ保育園 食堂
陽子
食堂に着いてみると、男の子がもう一人の男の子の服を鷲掴みにしていて
一人の女の子がそれを止め、もう一人の女の子が隅で震えていた。
鬼塚先生
鬼塚先生
鬼塚先生も、二人の間に割って入ろうとするがケンカは止まらない。
蔵内先生
そう園長先生はぼやくと、前で揃えた手を開いて……
パンッ!!
蔵内先生
蔵内先生
手を一つ叩くとその音が、不思議ととても大きく響いて
部屋は一気に静かになった。
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
健
健
蔵内先生
愛斗
優
優
桜
桜
陽子
陽子さんは軽く頷いて、両手をパーにして体の前に出した。
蔵内先生
蔵内先生
ご飯……?
ご飯、ご飯!
ご飯!
ゴハンだ!!!
気がついたら僕は、みんなを押し付けるようにして
テーブルの上のおかずをむしゃむしゃと手づかみで口に運んでいた。
愛斗
優
桜
桜
陽子
周りを見ると、食事を無茶苦茶にされたことをみんな怒っているようだ。
陽子さんですら肩をすくめて両手を広げている。
大きなお皿に綺麗に盛り付けられていたピラフやエビフライ、ポテトサラダが
それが嘘のようにメチャクチャになってしまっていた。
……やったのは間違い無く僕だ。
蔵内先生
ポンポンと先生が手を叩くと、みんなの文句が収まった。
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
蔵内先生
愛斗
優
桜
陽子
愛斗くんと優くんは納得していないようだったけれど、その場は丸く収まった。
優
優
桜
陽子
健
健