骸の騎士
ココダ。この先にボスガイル。くれぐれも変な気をオコサヌヨウニナ
魔王
それはもちろんです。私達は少しお話をしに来ただけなので
骸の騎士
では、我は持ち場に戻る。
魔王
ほんとに案内してもらってすいません
魔王
……。ふぅ、何とかここまで来れたな
ヴィゲル
来る途中至る所に骸骨がいて怖かったよね。
魔王
まぁ、骸骨程度では私ビビらないし、何とも思ってなかったかな?
ヴィゲル
ウルターニャさん。ちょっと強すぎでは?骸骨みて驚かない16の少女て……
魔王
そんなのは後でいいでしょ?今はこの後の事を考えるべきだから
ヴィゲル
そうっすね。どんなやつがボスなのか
魔王
まぁ、この後のことはあんたに任せた
ヴィゲル
え!?ウルターニャさんやってくれないの?
魔王
いやだって、私そのボスとお話してないと怪しまれちゃうでしょ?
ヴィゲル
あ、確かに……。なら、僕に任せてもらおう!
魔王
期待しないでおくね。じゃあ入るわよ……
大きな鉄の扉がゆっくりと開く。
その扉は悲鳴を上げながら開かれていった
魔王
アイツがボスね。
ヴィゲル
なんか、骸骨のボスだから見た目も骸骨なんだと思ったら、ほんとにそのまんまですね
魔王
他のやつよりちょっとデカくて、ボス感を出すためにわざわざ冠なんてしてるしね
骸の王
客人とは珍しい事があるものだ
魔王
あ。どうもです。私達近くの村の者から伝言を預かっていまして、直接伝えて欲しいとの事で……
骸の王
ほう?その村は【ミドリノ村】だな
魔王
その通りです。それで、伝言なのですが「少し物音が大きいのでもう少し静かにできませんか?」との事です
骸の王
なるほど。残念ながらそれは無理だと伝えておいてもらおう
魔王
その理由がないと納得しないのでは?
骸の王
案ずるな。それさえ伝えればヤツらも納得するからな。騒音も承知の上のはずだ
魔王
分かりました。ではしっかりと伝えておきます。
骸の王
うむ。では、下がってよろしい
魔王
はい。(くそ!我がなんでこんなにヘコヘコしないといけないのだ!魔王としてあるまじき姿だぞ!?)
魔王
(それよりヴィゲルは何か策が思いついたのか?話が思ったより続かなくて困ってんだが……)
骸の王
どうした?何故下がらん?まだ報告があるのかね?
魔王
あ、いえ……そのですね………
ヴィゲル
今の話は全部嘘で、あんたを僕達が退治しに来たんですよ!ここから追い出せとの超えがあったからね!!
魔王
………
魔王
えぇーーー!!!?なにやってんのヴィゲル君!?違うでしょ?もっとこうさ、スマートな形で…
ヴィゲル
そんなの僕に期待してたんですか?言いましたよね僕馬鹿なんでって?
魔王
アーーーソウダネーーーイッテマシタネーーー
骸の王
……。めんどうな奴らだな。お前たち!
その言葉に近くの骸が動き出し、ウルターニャ達を囲う
骸の王
そいつらを別々の牢に閉じ込めておけ!!
魔王
くそ使えねぇなお前!!
ヴィゲル
僕を使えると思ってるのが間違いなんですよ!!
魔王
てめぇ……自分を正当化しようしやがって後でぶっ○す!!
ヴィゲル
口悪くなってますよ!?
魔王
うるせぇ!喋んならこの状況を抜ける方法考えろや!!
ヴィゲル
任せてくださいよ……
魔王
何故言葉をとめ……た。
数の暴力により、何も出来ずにあっさり独房にと入れられてしまった
魔王
あーあ。折角我がこんなに頑張ったのにあいつのせいで全部が終わったじゃん。
魔王
しかも独房だし、洞窟の独房は脱出口が1個しかないから抜けること出来ないんだよなぁ
魔王
こーなったのはあいつのせいだな。もし出れたならあいつは今後の旅には参加させない。
魔王
ただのお荷物だし、第一なんで魔法使いなのに戦士やってるの?て話だよ
魔王
我ですらそんなことしないからね?己の力が魔法寄りなら迷わないで魔法使いになるでしょ?
魔王
なんだ?アレなのか?年頃の男はそーいうやつなんだな!はんこーき と言うやつなんだな!
魔王
もしくは、ちゅーにびょう とか言うやつか?部下たちが時たま話す会話にこんなのがあったから
魔王
使い方は合ってるか分からないけどそーいうやつなんだな!!
ウルターニャが独房で独り言をブツブツ言ってると、1人の骸骨がやってきた
骸の騎士
おい貴様!
魔王
ん?私に何の用だ
骸の騎士
ボスがアンタヲお呼びでな。ちょっと着いてこい
魔王
いいのか?私を出して?逃げ出すかも知れんぞ?
骸の騎士
逃げたところでここからは出られないだろ?
魔王
あ……確かにそーだわ。じゃあ大人しくついてきますね
呼び出された理由も分からずに骸骨の言う通り先程の骸骨の王的な奴に会うことになった
骸の騎士
この先にいるから会ってこい。我はここにいるから逃げれんからな?
魔王
分かったよ。逃げないからね、ちょっと行ってくるけど、着いては来ないんだね?
骸の騎士
何やらあんたと2人で話したいことがあるそうだ
魔王
ふーん。変なやつだなあんたらのボスって。じゃあ、行ってくるわ
また、鉄の扉を開ける。
(別にもうどんな扉か書かなくても分かってるでしょ)
骸の王
よく来てくれたな
魔王
折角閉じ込めたのに私を外に出てよかったんですか?
骸の王
私は気づいておるのだよ。貴様の正体にな……
魔王
わたしの正体だと?正真正銘私は人間だし、勇者の子って事?
骸の王
違う!貴様前世魔王だったな?
魔王
!?何故我が魔王と分かった……
骸の王
知りたいか?
魔王
うん。ふつーに知りたい。だって我は魔王だったこと感じさせないように演じてたからね
魔王
まさかバレるなんて思ってもいなかったし、しかも前世の事言ってきたのあんたが初めてだからね
骸の王
そうか。そんなに知りたいか。ならば教えてやろう。それは、私が貴様の同期ジョニーだからだ!
魔王
ナ、ナンダッテーーーー
骸の王
どうだ?驚いたか魔王様よ?
魔王
まぁ、驚きはしたけどなんで我って分かったの分かりやすかった?
骸の王
なんか、すごい話し方が似ててもしかするとって思ってカマかけたらそうだったからさ
魔王
そっかー。懐かしいなあの時な
骸の王
ねー。あんたも出世したもんだな。同じスケルトン同士だったのにあんたは魔王になってよ
魔王
まぁ、そんなことはどーでもいい。今はなんで我だけ出したのだ?こんな事のために出したんじゃないんだろ?
骸の王
気づいていたか。実はだな、私もあんたともに行動したくてさ
魔王
えー。そんな理由なんだー。お前さん馬鹿なんだな?さては馬鹿なんだな?
骸の王
だって私はこんな仕事やりたくないし……
魔王
ちなみにどんな仕事してるの?
骸の王
簡単に言えば村おこしかな
魔王
は?村おこし?お前らが?
骸の王
そーなんだよ。
魔王
その話は後で!仲間をここに呼んできてくれ!
骸の王
何故じゃ?
魔王
魔物も悪いやつだけでないと言いたいからね
骸の王
?まぁ、魔王様が言うことに私は反論できないからな。分かっと呼んでこさせる