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体育館 用具室
ツヨシ
体育用具室に乱雑に取り残されていた遺物。
何がどうなってそこに置かれたのかは分からないが、今のツヨシ達にとって、これほどありがたいものはなかった。
カシン
カシン
ツヨシ
剣道着で身を包んだツヨシは、面を被ると顔をしかめた。
年季――というやつか。
カシン
カシンは比較的綺麗目な、エンパイアプロテクターを身につける。
ツヨシ
ツヨシ
カシン
カシンの言葉に腕時計へと視線を落とす。
残り時間は5分を切っていた。
ツヨシ
2人は体育館へと戻る。
ツヨシ
ツヨシ
ツヨシ
カシン
ツヨシ
渡り廊下の向こう側に視線をやると、まだ人影が立っている。
微動だにもせず、こちらをじっと見つめている。
カシン
ツヨシ
カシンの言葉を完全に無視して、ツヨシは駆け出した。
着慣れていない道着のせいか、思っていたよりもスピードが出ない。
それでも、いつ発砲があっても大丈夫なように、ツヨシは身構えつつも前進。
幸いなことに、あちらからの発砲はなかった。
ツヨシ
叫びながらも人影にタックルすると、そのまま床へと転がり込んだ。
ツヨシ
カシン
少し遅れて到着したカシンが、呆れたかのように呟く。
ツヨシ
そう、ツヨシと共に床へと倒れ込んだもの。
それは、等身大のパネルだった。
軍服を着て、ガスマスクを被った人物のパネル。
カシン
カシン
ツヨシ
カシン
カシン
ふと、カシンの言葉を遮るかのように、複数の足音が聞こえる。
ツヨシ
ツヨシ
反射的に腕時計を見る。
もう時間は数分程度しか残されていない。
カシン
ツヨシとカシンは正面玄関へと駆ける。
正面玄関でマドカ達と再会。
マドカ
ツヨシ
ツヨシ
ヒメ
ツヨシ
イチカ
カシン
ヒメ
ツヨシ達は競うようにして階段を駆け登る。
ツヨシ
ツヨシ
道着を着たまま階段をのぼるのは厳しく、最後尾を走るツヨシ。
階段を登りきると、後は廊下をストレートに走り抜ければいい。
一番奥が、かつて事件のあった3年D組の教室。
ツヨシ
ツヨシ
ツヨシ
ツヨシ
ツヨシ
ツヨシ
先を走るみんなに声をかけるが、しかし体力を思っていた以上に消耗し、また面を被っているせいで声がくぐもっているのか、誰にも声は届かなかったようだ。
カシン
確かに時間はない。
けれども、教室に飛び込むのが誰でもいいというわけではない。
ツヨシ
声は虚しく面の中だけで反響し、そして誰かが教室に飛び込む姿をツヨシは見た。
ツヨシ
ツヨシ
ようやく状況を理解したのか、教室の手前で立ち止まるカシン、マドカ、ヒメ。
マドカ
ツヨシ
ツヨシ
ツヨシ
教室へと誰よりも早く駆けつけた人物。
それは、まず誰も予測できないであろう【ナンバーズ】の中核。
イチカであった。
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