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〇〇をしないと死ぬ

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〇〇をしないと死ぬ

1 - 〇〇をしないと死ぬ 第1話

♥

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2020年10月26日

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小松 紗和

梨香子は彼氏とか作んないの?

葉山 梨香子

彼氏ね…今はいいかなって

葉山 梨香子

(去年色々あって…)

葉山 梨香子

(男子と話すのが怖くなっちゃった)

小松 紗和

そっか~

小松 紗和

小松 紗和

ほら、梨香子の幼なじみの…金田くんとか?

小松 紗和

梨香子のこと大事にしてくれそうだなって思うけどなぁ

葉山 梨香子

雄輔とはそんな関係にはならないよ笑

葉山 梨香子

考えたこともないかも

葉山 梨香子

(普通に話せる男子は雄輔くらいかもしれないけど)

葉山 梨香子

(付き合うなんて考えられない)

だからもう…恋なんてしない──

葉山 梨香子

(やっぱり、放課後は人少ないな)

最近はたまに、放課後に図書室を利用している

葉山 梨香子

(落ち着く…)

???

『──本気で…』

葉山 梨香子

…?

葉山 梨香子

(今、なにか声が聞こえたような…)

葉山 梨香子

葉山 梨香子

(気のせい?)

???

『3ヶ月以内に本気で恋をしないとあなたは死ぬ…』

葉山 梨香子

っ!?

葉山 梨香子

(絶対聞こえた!!)

周りにいる他の人たちは、気づいていないようだ

葉山 梨香子

(そんな…私だけに聞こえたってこと?)

ガタッ!

葉山 梨香子

…!

私はその音がしたほうに振り向いた

葉山 梨香子

(びっくりした…三河くんもいたんだ…)

三河くんは私と同じクラスの男の子だけど、あまり話したことがない

三河 典弘

…………

葉山 梨香子

(驚いた顔してる…もしかして…)

葉山 梨香子

葉山 梨香子

ねぇ…もしかして三河くんも、さっきの声…聞こえたの?

三河 典弘

うん…聞こえた。葉山さんも?

葉山 梨香子

うん…

三河 典弘

俺たちだけみたいだな

葉山 梨香子

そう…みたいだね

葉山 梨香子

(…私たちにだけ聞こえるなんてそんなこと…)

葉山 梨香子

(空耳だよね…きっと)

その後は声が聞こえなかったため、私は特に気にせずに帰った

葉山 梨香子

…………

葉山 梨香子

(『本気で恋をしないと死ぬ』とかそんなバカなこと…あるわけないよね)

葉山 梨香子

(三河くんも声が聞こえたみたいだけど)

葉山 梨香子

(お互いに全然違う声が聞こえたのかもしれないし…)

ボーっとしながら歩いていると──

キキーッ!

葉山 梨香子

ひゃっ…!

勢いよく、私の横を車が通り過ぎていった

あまりの勢いに、私はフラついてしまう

葉山 梨香子

…っ

葉山 梨香子

(危ないなぁ…もう…)

葉山 梨香子

葉山 梨香子

…!

葉山 梨香子

(今の車、私に向かって走ってきた?)

葉山 梨香子

(偶然…だよね?)

葉山 梨香子

(さっきの声のせい?)

葉山 梨香子

(いやいや、きっと偶然!)

葉山 梨香子

(私がボーっとしてたせいだよね)

葉山 梨香子

(自分の不注意を車のせいにしちゃダメだ…)

数日後の昼休み

小松 紗和

それでね~昨日のドラマ──

小松 紗和

危ないっ!梨香子っ!

葉山 梨香子

えっ!?

ガシャンッ!

葉山 梨香子

…っ

近くに、校舎内の窓から花瓶が落ちてきた

小松 紗和

大丈夫!?梨香子!怪我してない!?

葉山 梨香子

う、うん…大丈夫…

小松 紗和

もう、誰よ!

小松 紗和

危なすぎるじゃない…!

葉山 梨香子

(紗和のおかげで、ギリギリ助かったけど…)

葉山 梨香子

(…これも、偶然…だよね?)

葉山 梨香子

(この間のことといい…危ないことが重なってる)

葉山 梨香子

(…怖い)

また別のある日──

三河の友達

もうすぐテストだな~

三河 典弘

やべぇ、あんまり勉強やってねぇ笑

三河の友達

俺もだよ

三河 典弘

お前は『やってない』って言いながらもやってるタイプだろーが笑

三河の友達

そんなことないよ笑

三河 典弘

ってかさ──

ドンッ!

三河 典弘

うわっ!

三河の友達

!?…三河っ!

ガシッ!!

三河 典弘

(コイツに腕掴まれなかったら、階段を転げ落ちてた)

三河 典弘

サンキュ…。マジ、ビビったわ…

三河 典弘

今、誰かに背中押された気がしたんだけど…!?

三河の友達

え?俺じゃないよ!?

三河 典弘

分かってるよ!お前は、両手で荷物持ってただろ…

三河 典弘

悪いな…。俺を助けたせいで

三河 典弘

荷物がバラバラに…

三河の友達

そんなこと気にしなくていいから

三河の友達

目の前で三河が落ちる方が怖いって…

三河 典弘

マジで助かった…

三河 典弘

(背中を押された感覚があったんだけど…誰だ?)

三河 典弘

(休憩時間で人も多いし)

三河 典弘

(偶然ぶつかった可能性もある…)

三河 典弘

(誰かを疑うとか…やめよう…)

三河 典弘

(でも何か気色わりぃな…)

そして、数日後──

葉山 梨香子

あっ…三河くん…

三河 典弘

葉山さん…

葉山 梨香子

あれから何か色々あってさ…

三河 典弘

そっちも?実はこっちもだよ

葉山 梨香子

(三河くんと話すのはあの時以来だけど…)

葉山 梨香子

(何か疲れた顔してる…)

葉山 梨香子

(…あれ)

私は、三河くんの背後にあるカウンターのカレンダーに目を奪われた

葉山 梨香子

…えっ!?

三河 典弘

ん?

私の声に驚き、三河くんが振り向く

葉山 梨香子

三河くん!見える…?

葉山 梨香子

あのカレンダーの日付の下…

【残り80日】

葉山 梨香子

って、書いてある…

三河 典弘

あぁ…見えるよ

三河 典弘

何の数字だろうな…

葉山 梨香子

もしかして…

葉山 梨香子

私達が死ぬまで…とか?

三河 典弘

三河 典弘

そういえば…死ぬと言えば、もうひとりいたっぽいんだよな

葉山 梨香子

…?もうひとり?

三河 典弘

俺たちが不気味な声を聞いたあの時、俺たち以外にもいたんだよ

三河 典弘

あの声を聞いた人物が…

葉山 梨香子

そうなの!?

葉山 梨香子

(他には誰も気づいてなさそうだったんだけど…)

三河 典弘

あれは、2日前…

2日前

???

三河に話があるんだ

三河 典弘

話?

???

三河も聞いたんじゃない?あの『声』を

三河 典弘

三河 典弘

声って、もしかして…『本気で恋をしないと』ってやつか?

???

うん。実は僕もあの時、図書室にいてさ…

???

梨香子もあの場にいただろ?

三河 典弘

あぁ

葉山 梨香子

誰だったの?

三河 典弘

葉山さんもよく知ってる人だよ

葉山 梨香子

私も知ってる人?

三河 典弘

雄輔だよ。金田雄介

葉山 梨香子

えっ…。雄輔も!?

葉山 梨香子

そんな…雄輔もあの場にいたなんて

葉山 梨香子

(これって、声を聞いた者同士で恋をしなきゃいけないってことかな?)

葉山 梨香子

(でも、雄輔も聞いたってことは…3人になっちゃう)

葉山 梨香子

(もしかして私は…どっちかを選ばなきゃいけないの!?)

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