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次が最終話です。
霧島 希
目を覚ますと、
そこは見知らぬ倉庫の中だった。
高い天井にある灯りは点いておらず、
辺りを照らす光源は
2つの立派な懐中電灯だけ。
霧島 希
霧島 希
その先の記憶は無く、
冷たい金属製の台の上に
手足は頑丈なゴム製のベルトで
大の字に固定されていた。
かろうじて動かせる頭を動かし、
声がした方を見ると
白磁のように白い肌の青年が一人
にこやかな笑みを浮かべて
近づいてきた。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
青年はどこまでも穏やかに、
ゆったりとした口調で話しながら、
霧島の目の前に
見慣れない物を置いた。
それがなんなのか霧島は
すぐに理解出来なかった。
しかし、
それのコンセントを繋ぎ、
ボタンを押し、
とても静かに
動き出したそれを見て
とても嫌な予感がした。
霧島 希
青年は満面の笑みを浮かべ
至極楽しそうに言い放った。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
軽やかな音を立て
それは、
肉を
骨を切っていく。
振動も小さいので
体への負担も少ない
非常に優れた性能の
電動ノコギリだった。
霧島 希
しかし、
麻酔が無ければ
当然、痛みはある。
霧島 希
青年はとても嬉しそうに
切り落とした指を拾って見せる。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
言いながら次の指を切り落とす。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
中指が付け根から切り落とされる。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
青年は首を傾げ、
薬指を切り落とした。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
一瞬で切り落とされる小指。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
痛みは遅れてくる。
それだけ、
この電動ノコギリは優秀ということだろうか。
霧島 希
青年は形の良い唇に
楽しそうな笑みを浮かべ、
左手の指も切断していく。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
そう叫んだ瞬間、
手のひらを縦に切り裂かれる。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
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ささき
ささき
ささき
ささき
みぞぐち
みぞぐち
みぞぐち
ささき
ささき
ささき
ささき
みぞぐち
ささき
ささき
みぞぐち
ささき
ささき
ささき
ささき
ささき
みぞぐち
みぞぐち
みぞぐち
みぞぐち
ささき
ささき
ささき
みぞぐち
ささき
ささき
ささき
みぞぐち
みぞぐち
ささき
ささき
ささき
ささき
みぞぐち
みぞぐち
みぞぐち
ささき
ささき
ささき
ささき
ささき
みぞぐち
みぞぐち
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霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
しかし、
そんな言葉など届かない様子で
青年は電動ノコギリの刃を
霧島の顔に近づける。
霧島 希
霧島 希
耳元で
ヂッ
という音がしたあとに
焼けるような痛みが走る。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
青年は事も無げに言い放ち、
霧島は苛立った表情を浮かべた。
霧島 希
彼は薄ら笑みを浮かべ、
耳元でまた
ヂッ
という音がして
衝撃で耳が飛んでいくのが
視界の端に見えた。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島は呆れて何も言い返せなかった。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
しかし、全身を襲う痛みのせいで
思考が全くまとまらなかった。
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松葉
佐々木 尚太
佐々木 尚太
松葉
佐々木 尚太
佐々木 尚太
佐々木 尚太
松葉
佐々木 尚太
松葉
松葉
佐々木 尚太
松葉
松葉
松葉
松葉
松葉
佐々木 尚太
佐々木 尚太
松葉
松葉
松葉
松葉
佐々木 尚太
佐々木 尚太
松葉
佐々木 尚太
佐々木 尚太
佐々木 尚太
松葉
松葉
松葉
佐々木 尚太
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霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島はうわ言のように呟く。
涙に濡れた瞳に映るのは、
肩口から切り離した霧島の腕を
誇らしげに見せてくる
青年の微笑み。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
逃げようにも
体はゴム製のベルトで固定されている。
叫んでも、
泣いても、
喚いても、
青年は手を止めることなく、
右腕も切断した。
霧島 希
霧島 希
霧島は目を見開き、
天井の一点をじっと見つめていた。
全身が痛くて痛くて死にそうなのに、
意識がいつまでもはっきりしているのが
霧島は不思議でならなかった。
出血量が少ないから、
という理由だけでは説明がつかない
”何か”があるような気がしてならなかった。
霧島 希
そう言って青年は
電動ノコギリを台の上に置くと、
一本の医療用のメスを取り出した。
青年はメスを霧島の腹部に突き刺し、
霧島 希
一気に切り裂いた。
霧島 希
霧島 希
青年は一旦メスを置き、
切った腹の中に
ゴム手袋をした手を突っ込み
ぐちゅぐちゅ
と音を立てて掻き回した。
霧島 希
霧島 希
ぐぢゅぐぢゅ…
霧島 希
青年は再びメスを手に取り、
他の内臓を押し退けて
ある内臓を切開した。
そう言って
中から取り出したのは、
親指の先ほどの大きさの
黒い四角いモノだった。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
青年はにこやかに言い、
四角いモノを床に落とし
踏みつぶした。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
開かれた腹部から血が流れ、
台の上に血だまりを作る。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
青年が珍しく神妙な顔をする。
霧島 希
霧島 希
咳と共に血を吐き出す。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
そう思ったが、
何故か霧島は素直に喜べなかった。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
さすがの霧島も理解が追いつかなかった。
霧島 希
霧島 希
霧島は真っ青な顔で
青年の方を見る。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島は開いた口が塞がらなかった。
衝撃的な言葉を聞かされ、
現実を上手く受け止められなかった。
それでも彼女は、
徐々に理解していく。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
そして、
妙に納得いくものを感じた。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
怒鳴った瞬間、
霧島の右目に
メスが突き刺さる。
霧島 希
叫ぶと一気に腹圧がかかり
内臓が飛び出した。
霧島 希
さらにもう一本メスを取り出し、
左目にも突き刺した。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
青年がライターの火を近づけると
霧島は一瞬にして
炎に包まれた。
霧島 希
霧島 希
霧島 希
霧島 希
青年はため息をこぼして
振り返れば、
暗い森の中へと逃げる
男性の後ろ姿が見えた。
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