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rd

…今、なんて?

md

だから……ッ、

md

これを壊したら…

md

皆…ッ、死んじゃうんだよ…ッ!…、

rd

…は…

これは、

5つの魂が

消えるまでの物語だ。

その日は綺麗な、

綺麗な

青色をした月夜だった。

満月の夜に、1つの命が誕生した。

小さなツノが生えた、小さな青鬼が。

月の色と同じような、 青色の髪をしている男の子。

両親はその子供に、

「らっだぁ」と名付けた。

そうして、 その男の子は成長していった。

青鬼として生まれたため、 成長が早かった。

魂を授かって10年。

らっだぁは自分ではない者の声が 聞こえていた。

唐突にノイズが掛かったかと思うと、

何者かが言葉を零す。

rd

……

「………ぁ…………、…。」

rd

……誰?

ノイズのせいでよく聞こえない。

誰かの声が聞こえることは確かなんだ。

誰かが自分に、何かを。

伝えようとしている。

rd

( …よく、分かんないや。

青鬼と言えど、まだ10歳。

世間も世界も…何も知らない。

らっだぁ!

rd

あ、

rd

はーい

自分は平凡だと思う。

生活も普通、種族も普通。

rd

……

頭にノイズが走る。

誕生日を迎える度、ノイズの中の声は はっきり聞こえるようになっていく。

「……ん…、…世界……」

rd

( …病気なのかな、俺。

この声は家族の誰にも聞こえない。

らっだぁ、15歳の誕生日
おめでとう

rd

……ありがと

俺は15になった。

俺みたいな人外は寿命が長い。

青鬼でも最低3000年は生きる。

そのため暇な時間も多くなる。

だから図書室によく来ている。

rd

( …この世界の歴史について読みたい。

rd

( 確かあっちの方に…

適当な本を開き目を通してみる。

rd

…約、1000年前。

rd

大規模な戦争が起きた。

rd

人間同士の……

rd

…人間、?

人間、ってなんだろう。

あまり聞いたことはない。

rd

( 人外の世界になる前…、住んでた生き物、だっけ。

人間同士の戦争…か。

rd

えー…、その戦争で人間が…絶滅危惧種となった。

rd

( 人間ってまだ…いるんだ

目を動かし、紙をめくる。

静かな室内に紙の音が響く。

rd

…大量の死人を送るため、神殿が作られた。

rd

その神殿で、最初の人外が生まれた、と…。

なんでそこで人外が生まれたんだろう。

疑問を抱えつつ次の文を読む。

rd

そこから人外が増殖していった。

本を閉じ上を見あげる。

rd

……人間かぁ

本で…読んだことがある。

人間が中心の世間は、とても平和で… 幸せだったらしい。

人外の世間とは比べ物にならない。

今は…治安が悪すぎる。

このまま人外の世間が続けば…いずれ…

壊れる。

rd

…会ってみたいな。

rd

( 人間中心の世間に戻れば…もっと、この世は良くなるのに……

ノイズが聞こえだす。

いつもよりも大きいノイズが。

rd

( …これ、幻聴なんかな。

「1000年前のような、 人間の溢れる世界にしなさい」

rd

え?

rd

だれ…?

ノイズが消え、声が完全に聞こえた。

rd

…人間の…溢れる、世界。

俺も、その世界を望んでる。

rd

…でも、どうすれば…

さっき読んでいた本を開く。

指で文字をなぞりながら読み進める。

rd

…初めて…人外が生まれた場所…。

rd

神殿。

rd

…そうだ。

人外が生まれるきっかけとなった 神殿を壊せば

人間が復活するのではないだろうか。

rd

( …やべぇ、気になってきた。

個人的にも人間に興味ある。

さっき聞こえた声も…

rd

人間の溢れる世界…

きっとさっきのは、

神の…お告げ。

rd

それなら…

rd

叶えよう。

「人間の溢れる世界」とやらを。

図書館の近くにある教会に寄ってみた。

大きなステンドガラスが 自分を見下ろしている。

所々に両手を合わせる奴が見える。

rd

( …神殿、壊したらどうなんだろう。

rd

( てか神殿って、壊したら犯罪とかじゃないんかな…

rd

( なーんも考えてなかった。

rd

( …あ、

微かに煙草の香りがする。

rd

ばど?

らっだぁの目に黒い1枚の羽が写る。

bd

よぉわかったな、

rd

ばどじゃーん!久々ー!

ばどとは小さい頃からの友達。

教会で生まれて教会で育った 堕天使だ。

bd

どしたん、何か用か?

rd

…いや、特に用は無いんだけどさ。

rd

あの…神殿について知りたくて。

bd

…あぁ、あの?

bd

メメント神殿

rd

…メメント?

初めて名前を聞いた。

本には何も書いていなかったのに。

bd

あぁ、メメント・モリから来ててな?

bd

ラテン語で死者を表す

rd

死者…

大量の死人を送るために 作られた神殿だ。

bd

…ちょっと待ってや、ここ寒いやろ?

bd

こっち来てや、俺の部屋
案内したるわ

rd

おー!やったぁ

ばどは背中から生えた黒い翼を縮め 方向を変えた。

rd

( 綺麗…

ねぇ、見て?

…なんて汚らわしい…、
何故堕天使が神聖な場所にいる訳?

rd

友達の事を悪く言っている。

rd

…彼奴…

bd

らっだぁ

bd

ええよ、ほっとき

rd

……うん

2人は堕天使の部屋へと足を運んだ。

これは5つの魂が消えるまでの物語だ。

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コメント

1

ユーザー

新作だ〜!! めっちゃ面白そう!続きまってます!

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