嘘をつかない人狼　（狼は寂しくならないように、夜空を見上げる）第３章

両足を撃たれてしまった甘はしばらく仕事には戻れず、退屈だった。 でも、その間も眠っているときは記憶の夢を見ていた。 ‘琥珀’と名前を付けて、その名前で呼び合って、親の話をして、夜空を見て… 辛いことは多かったけど、幸せもあった。 忘れてしまったそんな記憶を、少しずつ思い出せた。 _声が聞こえた。 “楽しそうな2人と、すごーく綺麗な、景色が見える、展望台で、‘星‘を、いっぱい観た夢” 何かが、違う…