ノベル完結
ファンタジー・異世界・SF
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天狐様
1話から読む平成生まれの若い二人、後藤田道明と田所大樹は、人気アイドルグループPK24のコンサートを観てウキウキ気分で家へと急いでいた。
明日は仕事。少しでも早く帰宅して明日の仕事に備えようと、夜は薄気味悪い農道と呼ばれている近道を通ることにした。
周りは林に囲まれ離合できない、目前にしか車のライトが届かないくねくねした道 。鼻歌まじりのノリノリも次第に薄れ、 ピクピクする不安に変化してきた。
そんな時、四つ足でトントンと飛び跳ねるような動物、狐らしきものが現れ身震った。 直後に発見したのは、罠に挟まった子ギツネ。 車を降りて、子ギツネを罠から解放したことで奇譚な世界へと入り込んで行く。
平成生まれの若者が、人間の愚かさを楽しむ妖キツネ天孤様と、人としての信念の掛け合いを始める。人間らしさを見せつける若者と天孤様の痛快でほろっとする物語である。