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小学生の時から、犬を飼っていた。

学校の環境に慣れない私を

いつも慰めるように。

私 (小学生)

はぁ...。

私 (小学生)

(今日も声掛けられなかったな)

陽 (ヨウ)

ワン!ワン!

私 (小学生)

私 (小学生)

ヨウ?

陽 (ヨウ)

ワン!(スリスリ

私 (小学生)

もしかして、慰めてくれてるの?

陽 (ヨウ)

(スリスリ

私 (小学生)

...(笑)

私 (小学生)

ありがとう!

私の自慢の愛犬だった。

私が中学生になった時

私はだんだんと周りに 馴染めるようになった

ただいま〜!!

陽 (ヨウ)

ワンワン!!

ヨウ、ただいま!

陽 (ヨウ)

ワン!

ん...?

その時私は、たまたまヨウのご飯が 入っている器を見た

その器には、 いつもは綺麗に完食していたのに ヨウのご飯が残っていた。

その時私は、残っていたのが 少しだったので、 たいして気にしていなかった。

ヨウが残すなんて珍しいね。

(お腹すいてなかったのかな...?)

けれど、その日を境に残す数が どんどん増えていった。

また今日も残してる...。

しかも昨日より多いなぁ。

最近散歩も少ししか行かないし。

流石におかしいと思った。

なので、お母さんと相談して 動物病院に行った。

え、寿命...?

寿命って、そんな...

確かに、ヨウは凄い長生きしていた。

実際、もうおじいさん犬だった。

長くても2ヶ月。早ければ1ヶ月。

そう告げられた時は、 思考が追いつかなかった

陽 (ヨウ)

クゥン...?

ヨウは、「どうしたの?」と 話しかけるように私を見た。

...なんでもないよ。

(後悔の無いように、たくさん遊ぼう。)

そう、私は誓った。

撮るよー!

はい!チーズ!

カシャ

どう??

陽 (ヨウ)

ワンワン!

いいんじゃない?

うん!

それから間もなく、 ヨウはこの世から去ってしまった。

私は高校生になり、 新しい友達にも恵まれた。

あれ〜?どこかな〜。

ないなぁ。あの日撮ったヨウとの最後の写真。

どこに置いたんだっけ。

おかしいなぁ。

次の日、私たちの教室に 転校生が来た。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

えと、こんにちは!

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

御幸 陽向です!

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

よろしくお願いします!ニコッ

(なんか犬みたい...)

席は私の隣になった。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

よろしくね!

う、うん。よろしくね。

それから、陽向とは頻繁に 話すようになった。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

あのさ、ちょっとだけ付き合ってくれない?

え?別にいいけど...

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

じゃあ行こう!

あれ、ここ...

今でもよく覚えてる。

ヨウとの散歩コースにあった道。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

俺ね、ここから見える景色大好きなんだ!

うん...。私も好き。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

なんかね、ここにくると1人じゃない気がするんだ。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

誰も居ないんだけど、誰かと一緒にこの景色を見つめてる感じがする。

私もここには小さい頃よく来てたよ。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

なんかここに、大切なものがある気がする。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

ここらへん。

? こんなとこにきて何するの?

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

よっ

陽向はいきなり土を掘り始めた

え、ちょ、何やってんの!?

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

.....あ、何か当たった。

え、

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

紙...写真?

...うそ。

そ、その写真...

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

これ?

そこには、私とヨウの、 最後の写真があった。

な、なんでこんな所に...?

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

...犬はね、自分の大切なものをどこかに隠す習性があるんだよ。

そうなの...?

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

うん。

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

ねぇ、また、

御幸 陽向 (ミユキ ヒナタ)

"ヨウ"って呼んで...?

END

〖読み切り〗たんぺんしゅ〜

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