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「大輝!見て見て!」
孤児院の図書室で宝石図鑑を開けて、そいつは無邪気な笑顔でこちらに来た。
「この宝石、大輝の瞳みたいじゃない?」
そいつが指を指しているところには、真っ青な綺麗な宝石だった。
「綺麗だな。てか俺そんなに綺麗な目してるのか?」
「うん!大輝僕たちの面倒みてくれてる時いつも青くて綺麗な目をしてるんだよ!」
「ハハッ!なんか照れるなぁ…自分の目が宝石みたいだとか!ありがとな!」
その図鑑に載っている大輝の瞳にそっくりだという真っ青な宝石の写真の下にこう書かれていた。
「アウイナイト」 和名…藍宝石 結晶系…等軸晶系 硬度…5.5〜6
宝石言葉 「高貴」 「情熱」 「過去との決別」
親の顔を知らない無邪気な少年だった大輝の目はその子にとっては宝石だったらしい。
天井の通気口から降ってきた男は情報屋の大輝だった。
百峰桃音
鎖で縛られ男に踏みつけられている桃音は驚いた。
いや待て、なんでお前がいるんだよ?
鎖鎌の男
ドガッ!
鎖鎌の男
大輝は男の上に乗ったままそいつの頭を思いっきり踏みつけた。
琉芭 大輝
大輝は踏みつけた足に力を入れながら上から見下して言う。
お前もどっこいどっこいだけどな。
鎖鎌の男
琉芭 大輝
ドガッ!ドガッ! ドガッ!ドガッ!
鎖鎌の男
大輝はそのまま男の頭を足蹴にした。 男の頭から血がドクドクと流れ出てくる…… 鼻も折れて歯も欠けて下顎も外れて目も片方潰れる。
鎖鎌の男
琉芭 大輝
おい今なんつった。絶対に放送したら駄目なこと言っただろ。
早乙女 瑠花
ヌンチャクの男の相手をしているにも関わらず割と呑気にその光景を見て言う瑠花。
ヌンチャクの男
早乙女 瑠花
サイコパスちゃん、そこじゃない。 てか今めちゃくちゃ発音が良い英語になったぞ?
核山 康一
斧の男の攻撃を避けながらひたすら鎖鎌の男を足蹴にする大輝を遠くから説得する康一。
斧の男
核山 康一
核山 康一
そうかそうか、ただの「他人」ではなく「相棒」なんだな。なるほどなるほど………………え?
百峰桃音
琉芭 大輝
暴言を吐きながら何度も足蹴にする大輝。男はもう息をしていない。いや、僅かだが呼吸はあるっちゃある。でももうすぐ死ぬかもしれない。
百峰桃音
百峰桃音
百峰桃音
桃音は大輝を止めようと説得する。
琉芭 大輝
桃音の声が耳に入ると大輝の足はピタリと止まった。正気に戻ったのだろうか、表情もいつもの大輝になった。
百峰桃音
琉芭 大輝
百峰桃音
何故か謝ってきた。見苦しいものを見せてしまったからなのか? そういえば前もこんなことあったな。
※第3話参照
百峰桃音
琉芭 大輝
琉芭 大輝
大輝は鎖で縛られた桃音の起こし体を支えながら言う。
百峰桃音
琉芭 大輝
大輝はホッとして桃音の鎖を解く。
ブシャアアアア!!!
斧の男
核山 康一
斧の音の首にサバイバルナイフを刺してまた抜いて大量の血を吹き出させて倒した康一は機嫌よく大輝に近づいてくる。
琉芭 大輝
百峰桃音
核山 康一
百峰桃音
琉芭 大輝
百峰桃音
すかさず突っ込む桃音。
ヌンチャクの男
ガンッ!
早乙女 瑠花
ヌンチャクの男が鈍い音ならせた。 瑠花にヌンチャクの一撃を食らわせたのだ。
……って、え?なんか……
早乙女 瑠花
こっち飛んできた!!???
百峰桃音
瑠花はヌンチャクの一撃によって桃音の方にぶっ飛ばされた。 そしてそれが真っ直ぐこっちに来て……
ドサッ
百峰桃音
桃音は下敷きになった。
早乙女 瑠花
核山 康一
早乙女 瑠花
マフィアのボス
ずっと黙って見ていたマフィアのボスはようやく口を開いた。
マフィアのボス
マフィアのボスは大輝に指を指しながら言った。
マフィアのボス
百峰桃音
早乙女 瑠花
核山 康一
琉芭 大輝
あーなるほどなるほど。
……てか、それ今マフィアのボスの目の前で言っちゃったけど???
マフィアのボス
ほらな。
マフィアのボス
琉芭 大輝
百峰桃音
多分ここに居る者全員そう思ってる。
早乙女 瑠花
琉芭 大輝
マフィアのボス
瑠花と大輝との会話に割り込むようにマフィアのボスが言う。
〜数時間前〜
〜大輝宅のモニター室〜
琉芭 大輝
数台のPCを前に1台のキーボードをタッピングしまくりながら大輝は不機嫌そうに言った。
琉芭 大輝
大輝はマフィアの情報モニターにハッキングで侵入したが1時間以上幾ら探してもお目当ての情報が見つからなかった。
琉芭 大輝
大輝はため息混じりに言った。願わくばやりたくない…………
琉芭 大輝
カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
大輝は目に留まる程の早さでタッピングをしまくる。
琉芭 大輝
大輝は呟きながらハッキングで侵入したマフィアの本拠地の全ての防犯カメラを確認していく。
琉芭 大輝
琉芭 大輝
カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
再びタッピングを始めると大輝の前にある5台のPCモニターに黒に白い文字が打たれたページが沢山出てきた。
琉芭 大輝
琉芭 大輝
大輝はモニター席から立ち上がり部屋を出た。
大輝が使っていたその正面のPCの画面には真っ青な宝石が映っていた。
〜マフィアの本拠地〜
マフィアの一員
マフィアの一員
マフィアのボス
マフィアの一員
マフィアのボス
マフィアの一員
マフィアのボス
マフィアの一員
マフィアのボス
マフィアのボス
マフィアのボス
マフィアの一員
マフィアの一員
マフィアのボス
マフィアの一員
マフィアのボス
マフィアのボス
マフィアの一員
マフィアのボス
マフィアのボス
ボスはハッカーの名前を言っていく…
マフィアのボス
マフィアのボス
マフィアのボス
そして現在に至る。
百峰桃音
早乙女 瑠花
核山 康一
そこじゃない2人とも。てかなんで瑠花はそんなこと知ってんだ。
琉芭 大輝
琉芭 大輝
マフィアのボス
マフィアのボス
確かに……『アウイナイト』っていう天才ハッカーはウチも前から知ってる。それにネットの世界でもあるから暗黒街以外にも広がってると思う。
おそらく犯罪者は皆知ってるはずやろう。 それで知らないやつは多分居ない……
早乙女 瑠花
いや居たわ。
琉芭 大輝
琉芭 大輝
マフィアのボス
ボスは大輝を見てニヤッと口角を上げる。
マフィアのボス
そして表情を変え見下すようにして康一を睨みつけてる。
核山 康一
マフィアのボス
琉芭 大輝
核山 康一
琉芭 大輝
核山 康一
琉芭 大輝
マフィアのボス
核山 康一
マフィアのボス
康一の呟きには一切耳を傾けず、大輝に言う。
琉芭 大輝
マフィアのボス
スカウトだった。
マフィアのボス
琉芭 大輝
即答やないかい。 せめて最後まで言わせてあげよ?
マフィアのボス
百峰桃音
アカンもう言ってもうたわ。
琉芭 大輝
そうそう。大輝にはIBUKIがあるんだから。今更アンタらみたいな極悪人共なんかに就くわけないやろ……
………………ん?
え、待って?今IBUKIってゆーた? 「俺にはIBUKIがある」って……つまり?
百峰桃音
琉芭 大輝
え…えええええ!!!??
百峰桃音
琉芭 大輝
百峰桃音
核山 康一
相棒は知ってるんかぁ…仲良いんやな
マフィアのボス
マフィアのボス
ボスは声を荒らげて言う。
マフィアのボス
百峰桃音
なんか、吹っ切れそうになる…
百峰桃音
百峰桃音
百峰桃音
早乙女 瑠花
怒りを込めて反論する桃音を落ち着かせようと止めようとする瑠花。
核山 康一
琉芭 大輝
康一は手を出し、大輝は固まる。
マフィアのボス
マフィアのボス
マフィアのボス
マフィアのボス
ヌンチャクの男
ボスの命令を聞くと男はヌンチャクを振り回しながらこちらへ駆けてくる。
百峰桃音
バン!
桃音は素早く銃を取り出しヌンチャクの男の脳天を撃ち、あっさりと倒してしまった。
琉芭 大輝
核山 康一
早乙女 瑠花
百峰桃音
核山 康一
琉芭 大輝
百峰桃音
大輝は頭を血塗れにされた鎖鎌の男を見て言った。
マフィアのボス
百峰桃音
桃音を始めに一同がボスを睨む。
マフィアのボス
マフィアのボス
マフィアのボス
ドガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!
ボスはまた機関銃を乱射し始めた。 しかも先程よりも威力が強い。
琉芭 大輝
核山 康一
4人は桃音、瑠花と康一、大輝の二手に別れて咄嗟に武器が入った箱の影に身を隠す。
早乙女 瑠花
百峰桃音
しかし箱はどんどん乱射によって身を隠す場は徐々に削られていく……
マフィアのボス
琉芭 大輝
核山 康一
琉芭 大輝
百峰桃音
琉芭 大輝
核山 康一
康一はニッと笑いながら言った
琉芭 大輝
核山 康一
琉芭 大輝
核山 康一
康一は威勢よく答える。
早乙女 瑠花
核山 康一
琉芭 大輝
核山 康一
2人は箱の影からクラウチングスタートのような姿勢になってスタンバイする。
百峰桃音
琉芭 大輝
琉芭 大輝
GO!!
核山 康一
すると康一は箱の影から飛び出し走り出した。
マフィアのボス
ボスは迷わず康一に向かって機関銃を撃ちまくる。
核山 康一
ブシュッ ブシュッ
百峰桃音
弾丸が康一の腕に数箇所掠る。
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
瑠花は大輝が居る武器が入った箱の影の方を見る……が
早乙女 瑠花
そこには大輝の姿は無かった。
百峰桃音
百峰桃音
次に康一が向かう先のボスを見る……とそこには、
百峰桃音
早乙女 瑠花
ボスの背後に大輝が居た。 影に忍び込むような低い姿勢だ。 おそらく全員が康一に注目している隙に移動したのだろう。
早乙女 瑠花
百峰桃音
小声で話しながら大輝の様子を見る2人…
マフィアのボス
ボスは笑いながら康一を罵った。
核山 康一
マフィアのボス
ボスは康一を蜂の巣にしようと機関銃を向け乱射する……が
ピュ〜……
銃口からは弾丸ではなく一筋の水が出てきた。
マフィアのボス
百峰桃音
ボスの手には機関銃は無かった。
代わりにT●YS“Я”USで売ってそうなおもちゃの水鉄砲があった。
マフィアのボス
早乙女 瑠花
百峰桃音
早乙女 瑠花
百峰桃音
すぐさま2人は大輝の方を見ると…
琉芭 大輝
ボスの背後から大輝はいたずらっぽく笑って言った。
その手にはボスが持っていたはずの機関銃があった。
マフィアのボス
早乙女 瑠花
百峰桃音
核山 康一
康一は手榴弾を握りセーフピンを歯で抜き、ボスに向かって投げた。
マフィアのボス
琉芭 大輝
大輝は康一が投げた手榴弾に気付くと焦るようにすぐさまその場を離れた。
マフィアのボス
ドカーン!!!!
爆発した…
シュゴー……
辺り一面が煙で覆われる
百峰桃音
視界が失われるこの場で桃音は大輝と康一が言う「囮スリ作戦」を悟った。
まず康一が物陰から先に出て囮になって自身を注目させる。
次に少し間が開いてから遅れて大輝が敵の視界になるべく入らないように低い姿勢になって敵の背後を取る。
敵が康一に熱中している隙に大輝の高度なスリ技術で機関銃と偽物をすり替える。
そして無防になった敵を康一が仕留める。
百峰桃音
しばらく経って煙が薄くなってきて辺りが少しずつ見えるようになっていく。
百峰桃音
爆発の近くにいた大輝と康一は無事なのかと思って2人の名を呼ぶ。
琉芭 大輝
まだ完全には煙が消えていなくて見えずらい視界の中から大輝の声がした。
早乙女 瑠花
あとは康一…
琉芭 大輝
核山 康一
やっと煙が消えて視界が蘇る。
床は康一の爆弾によって木っ端微塵にされたボス”だった物”が転がり落ちてて赤く染まっている。
百峰桃音
早乙女 瑠花
血みどろに興奮する瑠花はともかく康一は……
核山 康一
琉芭 大輝
康一はボスの生首を足元に突っ立っていた。全身返り血で真っ赤だ。
百峰桃音
普段銃で殺し返り血を浴びる量が少なめの桃音にとっては爆弾使いの康一の顔や体に付いた返り血を見るとなかなかの量に思えた。
核山 康一
早乙女 瑠花
核山 康一
百峰桃音
百峰桃音
琉芭 大輝
琉芭 大輝
照れているのを誤魔化すように大輝は天井に開いた通気口の真下へ歩いて行く。
百峰桃音
核山 康一
琉芭 大輝
琉芭 大輝
大輝は跳躍し通気口の手前の方を掴みぶら下がると、懸垂しながら逆上がりをするように下半身を上げ足から通気口へ入った。
早乙女 瑠花
そのまま奥へと入っていく… しばらくすると戻ってきた。
琉芭 大輝
大輝は通気口から飛び降りた。 その手にはスーツケースがあった。
琉芭 大輝
大輝は満足気な顔でスーツケースを見せながら言った。
百峰桃音
早乙女 瑠花
琉芭 大輝
百峰桃音
核山 康一
琉芭 大輝
早乙女 瑠花
瑠花は目を輝かせて言った。
核山 康一
康一はスマホを取り出し処理班に電話をかけた。
核山 康一
殲滅って言い方……
百峰桃音
早乙女 瑠花
4人はこの広い武器倉庫から出ようとドアへ向かう。 桃音がドアノブに手を掛けるが…
ガキャッ
ん…?なんか変な音した?
百峰桃音
核山 康一
琉芭 大輝
早乙女 瑠花
瑠花は桃音を割り込んでドアノブを握る。
早乙女 瑠花
バキンッ!!
さらにヤバい音がした…
早乙女 瑠花
琉芭 大輝
百峰桃音
核山 康一
全員が呆然とし、この場が静まる…
何が起こったのか…… 瑠花がドアノブを壊してしまったのだ
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
瑠花は手を合わせて頭を下げて謝った。
琉芭 大輝
大輝は瑠花をフォローするが、本当か混乱しているのだろう。
琉芭 大輝
核山 康一
康一は自分に指を指して言った。
百峰桃音
核山 康一
琉芭 大輝
核山 康一
早乙女 瑠花
瑠花が少し申し訳なさそうな感じで軽く手を上げて三人の会話に入る。
早乙女 瑠花
すると瑠花はドア前に立つ
早乙女 瑠花
琉芭 大輝
瑠花はその場から少し後ろへ下がる
百峰桃音
早乙女 瑠花
ドゴォッ!!!!
すると瑠花はドアを思いっきり蹴った
核山 康一
ドアに大きな穴が開いた…… というか、バッキバキになった。
琉芭 大輝
早乙女 瑠花
百峰桃音
いや待て待て待て待て待て!!!
百峰桃音
核山 康一
康一は目を輝かせている。
百峰桃音
早乙女 瑠花
百峰桃音
琉芭 大輝
大輝が驚いた表情で言う。
琉芭 大輝
大輝が何を言い出すのかは何となく察してた。ウチや康一が初めて瑠花と会った時も同じ反応したからだ。
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
瑠花は満面の笑みで両手でピースサインを顔の横にして自己紹介した。
琉芭 大輝
琉芭 大輝
早乙女 瑠花
瑠花と大輝は互いに自己紹介をした。
核山 康一
康一がニッと笑う。
琉芭 大輝
早乙女 瑠花
瑠花は目を丸くしてパァっと明るい表情呟いた。サイコパスな感じは全くしない、純粋な気持ちからできた笑みだった。ものすごく嬉しそうだ。
そういえば凜々愛も初めて瑠花と出会った日に、IBUKIの加入を勧めた時もそのような表情をしたって凜々愛が言ってたな。
…ん?凜々愛?
百峰桃音
早乙女 瑠花
核山 康一
琉芭 大輝
百峰桃音
早乙女 瑠花
百峰桃音
早乙女 瑠花
目を逸らし、えへへっと笑った。
核山 康一
百峰桃音
核山 康一
百峰桃音
核山 康一
天井を見上げ腰に手を当てて向いてる方向を変える。
核山 康一
核山 康一
康一は人の顔を覚えるのが苦手なのだろうか……?かつて同じ軍だったあのボスですら忘れてしまったのだ。
百峰桃音
早乙女 瑠花
琉芭 大輝
核山 康一
ドア自体は無事かどうかはイマイチ判断出来ない……いや、無事ではないな。見ての通りバッキバキだもん。
百峰桃音
琉芭 大輝
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
瑠花は3人の後に続いて倉庫を出た。
……
あの男……
一体、何処へ逃げよったんじゃ?