/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
サミュエル
こらこら、どこ行くの
メラ
お前には関係ないでしょ！
サミュエル
えー、そのお前ってのやめてよ
メラ
無理！名前覚えてないし！
サミュエル
記憶力悪すぎでしょ
メラ
うるさい！！！！！
サミュエル
…
サミュエル
（…はあ、アメリアももう少し何か言ってけばいいのに）
サミュエル
（この子アホなんだから、俺が何か説明したって───）
メラ
あ
ドサドサと雪が雪崩れてきて、メラに覆い被さった
サミュエル
もー…だからナイフ振り回すのやめなって
メラ
…やだ
サミュエル
なんなの？ほんときみ、わけわかんないよ
メラ
わかんないぃ？お前賢いんじゃないの？
サミュエル
何？どーせアメリアが戻ってこなくて捨てられたーとか思ってんでしょ
メラ
メラ
…思ってない
サミュエル
間があった
メラ
思ってないってば！
サミュエル
はいはい
メラ
ていうか、思ってないからナイフ振ってんの！
サミュエル
はぁ？
メラ
…アメリア様が戻ってきたら
メラ
メラが役に、立てるように。
サミュエル
…
サミュエル
（それは一種の、懇願…だね）
サミュエルはふと息を吐くとメラの肩にちょんちょんと触れる
メラ
何よ
メラはほとんど反射的にナイフをサミュエルに向けて振る
サミュエルはそれを止めはしない
サミュエルの肩から血が流れ、ゆったりと元に戻る
サミュエル
…メラ
サミュエル
だいじょーぶだから…もっと落ち着いて練習しな
メラ
…
サミュエル
…、何？
メラ
…別に！うるさいしほっといてよね！
メラ
ほんっと腹立つ！優越感に浸ってる自称天才！
サミュエル
はいはい
ライアン
いやだから、仲間は呼ばせない
ライアン
野蛮な民族はお前らだけで十分だ
アメリア
は？じゃあもう出てくよ
ステイシー
おい待てよお前らってなんだらって、俺もか？
ライアン
処するぞ
アメリア
サイテー
ライアン
…はあ、お前に拒否権があると思ってるのか？
アメリア
はぁ？あるだろ
アメリア
そもそもなんでお前の城なんかに滞在しないとならないんだよ
アメリア
私のこと好きにでもなったのか？それならお断りだぞ
ライアン
本気で言ってるのか？そんなわけないだろう
ライアン
何度も言うが野蛮な民族にはミリも惹かれない
アメリア
じゃあなんだよ
ライアン
…なんなんだろうな
ライアン
お前自身には少し、興味を引かれる
ライアン
殺しを職にし、罪悪感も抱かないようなやつが
ライアン
なぜ仲間を作るのか
ライアン
しかも、最期には自分が片付ける相手だ
ライアン
そういった非効率的な行動には…とても興味がある
アメリア
それと私に惹かれてるのと何が違うんだ？
ライアン
断じて色恋ではない
アメリア
そーかよ
ライアン
…まあ、もうそろそろ家もできる
ライアン
そのとき出ていけばいいだろう
アメリア
あと何日だよ？
ライアン
3日以内には
アメリア
それはそれで怖いな
夜、ライアンは再度アメリアの元を訪れた
アメリア
はあ…なんだよ
ライアン
…居心地は悪くないか？
アメリア
別に
アメリア
…本当、なんでそんなに私を気にしているんだ？
アメリア
ステイシーに言えない理由でもあるんじゃないのか？
ライアン
…例えば？
アメリア
…例えばって…
ライアン
…俺が、俺とお前を重ねているとか？
アメリア
………は？
ライアン
…なんだ、本当に何も気づいてなかったのか
ライアン
じゃあいい
アメリア
おい待て待て待て待て
アメリア
じゃあなんだ？お前はつまり…
アメリア
私に意図がバレていると思って私に気を遣っていたのか？
ライアン
…
アメリア
…そんな弱味を握られたような反応をするほどのことなのか？
アメリア
お前と私を重ねているって、それは…
「そういった非効率的な行動には…とても興味がある」
ライアンは確かにそう言った
つまりそれは
アメリア
…お前がした非効率的な行動としたら、それこそステイシーくらいしか思い浮かばないが？
ライアン
…はあ
ライアン
俺もよく分からん
ライアン
俺はなんでアイツを拾い、従わせたいと思うのか
アメリア
アイツのことに興味があるからじゃないのか？
アメリア
生態か、外観か、はたまた内面か
ライアン
ないな、全て苛つく根源だ
アメリア
本当にサイテーだな
ライアン
…まあ、だから、お前を見ていたら思うんだ
ライアン
俺が全てを持たずに生まれて、自由に振る舞えたなら、お前のようだったろう
アメリア
嫌味か？
ライアン
違う、そんなお前の方が、俺より答えに近い気がしたんだ
ライアン
それだけだが
ライアン
悩む俺を知れば心底愉快だろうステイシーが浮かぶのだ
ライアン
ステイシーには話すなよ
アメリア
わざわざ言わねぇよ、めんどくさい
アメリア
だから巻き込むなよ
ライアン
そのつもりだ
アメリア
（コイツらはほんと、寄ってたかって私に身の上話をしてきやがって…。）
アメリア
（なんだかんだ似た者同士だろ）
アメリアは呆れて、去っていくライアンを見つめた。
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
