君と会う時だけ、 なぜか毎日雨が降っていた。
君はまるで雨の王子かのように
いつも雨が降って、
︎︎
また雨じゃん…
君と会う時だけ晴れる日はなかった。
︎︎
本当だね
不意に言ってしまったんだ。
言うつもりなんて、
全くなかったはずなのに。
︎︎
雨が降ってるのって
︎︎
君と居るからだよね
そしたら君は黙り込んで、
何も言わなくなった。
︎︎
そういうつもりじゃ…
︎︎
大丈夫!
君は私に笑ってみせた。
︎︎
"また来るね!"
︎︎
うん!
けど、
"また来るね"
そう言った彼は
二度と私の前に現れなくなった。
︎︎
また来るねなんて…
︎︎
嘘じゃん
︎︎
嘘つき!
だけど突然、
雨が降ったんだ。
それはとてもおかしいことで、 変なことなんだ。
なぜなら…
部屋の中にだけ雨が降ってたから。
理由はただ1つと、 心の中に浮かんだ。
︎︎
いるんでしょ…!
姿は見えないけど、 君が笑った気がした。
これじゃあずっと 雨が降ってて、 明ける晴れはない。
やっぱり君は 気難しい、雨の王子だった。







