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桃音と凜々愛は合流し、康一は瑠花を無事救出、そして大輝は屋上FIGHTなう
そんな中 作者が忘れかけていた麗は”教祖”の居場所を突き止めるべく、教祖の元へ報告しに行った信者の女を追っているところだった。
姫宮 麗
姫宮 麗
麗がいるのは信者全員が収まるほど広い礼拝堂。女がここへ入ったのは間違いない。しかし警戒しながら隅々まで探したが女の姿がどこにもない。
姫宮 麗
姫宮 麗
そう。この頃、信者のほとんどが桃音を1人狙いしていたことも、その他信者や幹部は凜々愛や康一、拷問されている瑠花の元にも数人の下っ端信者が集合している事は、麗は知る由もなかったのだ。
大輝の対戦相手は…分からん。 誰アレ?
姫宮 麗
姫宮 麗
他の人たちと全く同じことを考えた。しかし やはりこちらも手が届かない。
姫宮 麗
姫宮 麗
その通り。信者の女は足の速い麗ですら追いつけない程の逃げ足が早かった。
姫宮 麗
麗は自分の頬を両手で叩いて小声で自分を叱るように言った。 ……独り言を。
姫宮 麗
姫宮 麗
辺りを見渡すと、祭壇の裏の壁に大きな額縁に入れて飾られていた1枚の油絵があった。その下を見ると、床にパンプスの靴跡があることに気付いた。
自分の記憶が正しければその信者の女はパンプスを履いていた。 その上、その絵が少し傾いているように見えて不自然だと感じた。
姫宮 麗
姫宮 麗
そう苦笑いをした麗は額縁に手を伸ばした。すると壁と額縁の隙間から冷たい風が吹いた。
姫宮 麗
まさかの?と思いつつ油絵を少しずつ動かしてみると、なんと油絵はドアのように開き、その先には次の部屋への隠し通路が続いていた。
姫宮 麗
姫宮 麗
某魔法界を思い出したが、今はそんなことどうでもいい。ここに逃げた事に確信した麗は中へと入って行った。
ギィッ
隠し通路を通ると広い部屋があった。複数のドアがあり、これじゃどこへ行ったのかがわからない
姫宮 麗
姫宮 麗
バンッ!
ふと後ろを向くと麗は西洋式銃を向けているのに気づき、撃つ直前に反射神経で避けた。
信者(西洋式銃)
姫宮 麗
背後から撃ってきたのは麗が追っていた信者の女だった。後ろから撃つとはなんて卑怯なんだ。
バンッ バンッ
また2発。 女は撃つが麗は殺し屋顔負けの素早さで避けつつ、女との距離を縮める。
信者(西洋式銃)
姫宮 麗
姫宮 麗
姫宮 麗
ここで麗は1つ策を思いついた。
姫宮 麗
信者(西洋式銃)
姫宮 麗
麗は毒針を構えながら、 遠回しで桃音について話し始めた。
信者(西洋式銃)
姫宮 麗
女は頭に血が上った。
姫宮 麗
信者(西洋式銃)
信者(西洋式銃)
バンッ バンッ バンッ!
3発の弾丸を避けつつ一気に距離を縮める。そしてついに銃口が額に付くぐらい近くまで来た。
信者(西洋式銃)
女は口角を上げ、引き金を引いた。
カチッ カチッ
信者(西洋式銃)
狙い通り。わざと女を挑発させることで弾が残り3発だということを気にせず撃たせ、弾切れという隙を作らせたのだ。
信者(西洋式銃)
ドスッ!
信者(西洋式銃)
麗は毒針の持ち手の方の先端で女の鳩尾(みぞおち)を突いた。
ドンッ! ドンッ!
そして隙を与えず、厚底ヒールの硬さを利用して、女の胴体を蹴り、そのまま押し倒した。
信者(西洋式銃)
信者(西洋式銃)
姫宮 麗
麗は毒針の先端を女の首に向けた。
姫宮 麗
信者(西洋式銃)
信者(西洋式銃)
シャキッ!
その言葉を聞いた途端、一瞬だけ我を忘れたかのように麗は毒針を振り下ろし、針の先が眼球に届く前に手を止めた。
信者(西洋式銃)
姫宮 麗
姫宮 麗
姫宮 麗
毒針を女の片目に向け、声のトーンを低くして言った。下から見ると長い前髪で隠れた麗の目のハートは赤く(怒り)なっていた。
信者(西洋式銃)
信者(西洋式銃)
女が指を指す方を見ると、少し派手な装飾をしたドアがあった。
姫宮 麗
姫宮 麗
女がそう答えると、麗はゆっくりと毒針を降ろし、立ち上がった。
信者(西洋式銃)
ザシュッ
女が隠し持っていたナイフを取り出し、麗を刺そうと振り上げた瞬間、心臓に麗の毒針が刺さっていた。
姫宮 麗
そう呟いた後、麗は毒針を抜いた。
麗は天才化学者である。殺人術は桃音や凜々愛には流石に劣るが、なろうと思えば殺し屋になれる実力はある。しかし本人は願わくば人を殺したくない。その為、彼女は助っ人ポジションで、自分で開発した刺した瞬間ですら苦痛を与えず、一瞬で死ねる毒を武器としている。
この物語の中で最も慈悲深いのである。
正面のドアを開けると、そこは真っ白の大理石の床の豪華な装飾の多い、家具などが一切置かれていない広々とした部屋だった。奥を見ると部屋の色と同化するような白いスーツを身にまとった男が背を向けて立っていた。
教祖…
教祖…
男は麗の気配を感じ取ってこちらを振り向いて言った。手には高級感のある金の彫刻があるステッキがあった。
姫宮 麗
教祖…
男は不敵な笑みを浮かべて答えた。
教祖…
教祖…
姫宮 麗
姫宮 麗
不機嫌そうに言った。こういう任務に来る時、誰彼構わず異名やコードネームで呼ばれることが多い。
しかし桃音達の場合、いつしか誰かが勝手に異名を付けて裏社会に知れ渡った。 (ただし大輝のハッカー名は除く。)
姫宮 麗
たまに本名も知られている者もいます。 元軍人の康一とか。
教祖…
教祖…
教祖…
そう言いながら男はステッキの持ち手を引いた。するとそこから銀色の刃がきらりと光った。あのステッキは仕込み刀だったのだ。
教祖…
姫宮 麗
殺気を含んだ言葉で緊張感が高まった。麗は毒針を握り直した。
姫宮 麗
姫宮 麗
男はゆっくりとこちらへ近づいて来る…
姫宮 麗
姫宮 麗
姫宮 麗
麗は毒針を構えつつ、袖の中に忍ばせている睡眠薬が入った注射器をすぐに出せるように準備をした。
姫宮 麗
姫宮 麗
ダッ
その強い意志を胸にしたちょうど時、男はこちらへ駆け出した。
姫宮 麗
ヒュンッ!
剣が交差すると同時に風を切る音がした。麗は後退りしながら避けたが、頬を掠り血が1滴流れた。
ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ!
姫宮 麗
続ける男の攻撃には隙が無かった。麗は避けることで精一杯で、男に注射器を刺すどころか剣と毒針を合わせることすらできなかった。
姫宮 麗
姫宮 麗
麗は男が大きく剣を振り下すのと同時に後ろへ跳ねるように避けた。
着地した際にふわっとめくれ上がったロングスカートによって男からの死角の脚のケース付きガーターベルトから試験管を1つ取り出した。
教祖…
パリンッ!
ボワッ
麗は男の足元にその試験管を投げると、割れた途端紫の煙が男の視界を遮った。
教祖…
教祖…
しかしただの目眩しではなかった。男は紫の煙に触れた瞬間、顔や手がヒリヒリしてきたのだ。これは麗が作った目眩しと同時に皮膚に侵食する毒霧だったのだ。男の剣が手から離れ、それが床に落ちた時だった。
教祖…
教祖…
男の背後には麗が注射器を握っており、男の首筋を狙っていた。
薄茶色の人工皮膚を縫い付けた素手で
姫宮 麗
ドスッ!
姫宮 麗
首筋に注射器の針が刺さる あと少しのところだった。麗は男に腹部を思いっきり蹴飛ばされ壁まで飛んだ。
姫宮 麗
教祖…
教祖…
パリン
姫宮 麗
男は麗が落とした注射器を踏んで割り、こちらへ歩いて来る。
教祖…
教祖…
姫宮 麗
麗はすぐに立ち上がり、毒針を構えた。
ガシッ
姫宮 麗
男は険しい表情で麗の構えている両手を片手で掴んだ。
教祖…
教祖…
教祖…
姫宮 麗
姫宮 麗
教祖…
ドコッ!
男は掴んでいる麗の手を引き、こめかみを殴った。
麗は床に倒れ、毒針は彼女の手から離れた。すぐに手を伸ばしそれを取ろうとするが、男に拾いあげられた。
教祖…
姫宮 麗
男は毒針を向けて言うが、麗の前髪からはキッと睨みつけた赤いハート(怒り)が覗かせた。
教祖…
教祖…
麗は男への目線を変えずそのまま立ち上がろうとした。
ドガッ
姫宮 麗
今度は足蹴にした。麗はまた床に倒れた。しかし麗は諦めず、床を這いつくばるように顔を上げた。
教祖…
教祖…
教祖…
教祖…
教祖…
男は麗を見下して言った。
姫宮 麗
姫宮 麗
教祖…
姫宮 麗
姫宮 麗
姫宮 麗
教祖…
姫宮 麗
麗が口角を上げて言うと、動揺したのか、男は一瞬だけ片目を細めた。
教祖…
教祖…
ドンッ
姫宮 麗
また立ち上がろうとする麗を足蹴にした。
教祖…
男はそう言って毒針を振り上げた。
姫宮 麗
教祖…
姫宮 麗
姫宮 麗
あれ…自分が開発した毒が塗られた毒針…だよね?
姫宮 麗
これ…刺さったら一瞬で毒廻って死ぬのかな……?私が今まで……任務でしてきた時のように………
姫宮 麗
あぁでも、”もう戻れない”から”この道”を選んだんだから…いつかこの時が来るのも当然だわ
姫宮 麗
男が毒針を振り下ろすこの0.5秒の間、麗は焦っていたが、今まさに自分がこの同行の任務で敵を倒すためにしてきたやり方が、自分へ返ってくる事が脳裏に浮かぶせいで充分に集中できない。
何せあの毒は対象者が苦しまないよう、刺した瞬間に全身に毒が廻り死に至る毒。この毒を開発するために研究した麗だからこそ、誰よりもこの毒の恐ろしさを知っていた。
パスッ!
キィン!
姫宮 麗
カァン!
教祖…
毒針が麗に届くまで数mmの時だった。銃弾によって毒針が弾かれた。さらにその銃弾は白い壁に弾かれ、男の背中に当たった。
教祖…
百峰 桃音
入口のドアの方を見るとそこには銃口から出る硝煙。銃を構えた桃音と、その隣には凜々愛がいた。
神楽 凜々愛
姫宮 麗
教祖…
教祖…
教祖…
姫宮 麗
神楽 凜々愛
50人というワードを聞いた凜々愛と麗は目を丸めた。
百峰 桃音
教祖…
教祖…
百峰 桃音
桃音は手を合わせて 揶揄うような口調で言った。
教祖…
姫宮 麗
麗は男が桃音たちに気を取られている隙に、弾かれた毒針を拾い構えた。
姫宮 麗
そして、拾った際に見た弾丸が当たった男の背中に息を飲んだ。
教祖…
麗に気付いた男は苦虫を噛み潰したような表情をした。
教祖…
百峰 桃音
百峰 桃音
姫宮 麗
神楽 凜々愛
姫宮 麗
相棒として桃音とずっと一緒にいたせいで、物静かで彼女とは正反対の凜々愛がノリにのるという意外なことには流石に声が出た。
百峰 桃音
「アンタうちの麗を殺そうとしたな?」
桃音は先程の陽気な表情から打って変わって、怒りが込められた表情で男を睨めつけて言った。
姫宮 麗
神楽 凜々愛
姫宮 麗
教祖…
教祖…
男はゆっくりと歩き出し、 落とした剣を拾った。
教祖…
教祖…
百峰 桃音
男は剣で指しながら言った。
図星だった。実際のところ桃音の体力は限界に近づいていた。胴体を大きく切りつけられた傷は、幸いにも内臓までには届いていなかったが当然かなり痛い。
百峰 桃音
百峰 桃音
神楽 凜々愛
姫宮 麗
桃音は歯を食いしばるように言った。
教祖…
教祖…
男が剣を構えて言った。
百峰 桃音
百峰 桃音
神楽 凜々愛
吐血した。凜々愛は心配そうに俯いた桃音に寄りかかった。
百峰 桃音
百峰 桃音
百峰 桃音
教祖…
百峰 桃音
百峰 桃音
百峰 桃音
桃音は血を流した顔を上げて言った。口角を上げた口元には血が垂れていた。
教祖…
教祖…
桃音と凜々愛は各々の武器を構えた。
百峰 桃音
百峰 桃音
神楽 凜々愛
神楽 凜々愛
パスッ!
最初に、桃音が男の肩を撃った。
教祖…
弾丸は肩に当たったが、その箇所からは血が一滴も流れていない。
百峰 桃音
百峰 桃音
教祖…
姫宮 麗
百峰 桃音
男の後ろに立っている麗はそう叫んだ。
桃音が男が振り下ろす毒針を銃で弾いた時、弾丸が毒針を弾いた後 壁に当たり、そのまま跳ね返って男の背中に当たったのを、麗は目にしたのだ。
教祖…
教祖…
キィン!
男が話している最中に、凜々愛が刀を振り下ろした。男は剣で受け止めた。
神楽 凜々愛
冷めきった態度で口にする凜々愛。 それに男は口角を上げるだけ。
キィン!キィン!
刀がぶつかり合う音が鳴り響く。 目の前で繰り広げられるのは 凜々愛と男の一騎打ち。
教祖…
教祖…
神楽 凜々愛
今日はよく自分の正体がバレる凜々愛。 彼女はただその言葉を返す気もなく自身の繊細で綺麗な刀術を続ける。
姫宮 麗
百峰 桃音
百峰 桃音
姫宮 麗
男と凜々愛を挟むように立っている桃音と麗は援護という形になった。
百峰 桃音
姫宮 麗
本当(ホンマ)に ”教祖”なの(なん)?
桃音と麗はこの教祖と名乗る男に違和感を感じていた。
この男、「マフィアの幹部」という時に確かに動揺していた。
まず麗が言った時、一回目はただの正体がバレて動揺したのかと思った。しかし桃音が言った時の二回目は、どちらかと言うと「衝撃」のように見えた。
途中から来た桃音の場合、組織の頭 特有の威圧感や雰囲気がこの男からは全くしないという、殺し屋としての嗅覚がそういっていた。
それに桃音は下手な演技は見抜ける事が出来るというちょっとした特技があった。腕は達者だが、男の身振りに違和感を感じた。
しかし確かにこの男は事前に貰った資料の顔写真と一致している気はするが…
実際はまるでマフィアという言葉さえ初めて聞いたかのようだった。
百峰 桃音
ビュン!!
すると突然、斧が飛んできた。
百峰 桃音
斧が桃音の横を通り…
神楽 凜々愛
教祖…
交戦してた凜々愛と男の間を横切り…
姫宮 麗
カァン!
麗がすぐさま避け、斧は壁に当たり、 また跳ね返った。
姫宮 麗
斧が当たった箇所を見ると、 壁が凹んでいた。
まずこの斧を投げる容易くこと、そして弾丸をも弾く頑丈な壁が凹ます程の力を持つ者は限られている。
ガシッ
一同が跳ね返った方を見ると斧を片腕だけでキャッチした女がいた。
早乙女 瑠花
紫のバンダナが特徴的な赤い目をした 殺人鬼。そして地下で拷問を受け、傷だらけになっていた瑠花だった。
百峰 桃音
姫宮 麗
神楽 凜々愛
教祖…
瑠花が投げた斧は拷問部屋で首を斬ろうとするのに使われた物だった。斧を右手に持ち上げ、左手には………
教祖…
血塗れになった、 瑠花を拷問した女の死体だった。
教祖…
神楽 凜々愛
※モブの名前つける気ゼロの作者※
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
瑠花は女の死体を顔と同じ高さまで持ち上げ、髪を引っ張って顔を上げさせて満面の笑みでそう言った。
百峰 桃音
神楽 凜々愛
すかさずツッコむ桃音と何かを察した凜々愛。ていうか拷問された割に元気…
早乙女 瑠花
百峰 桃音
早乙女 瑠花
姫宮 麗
早乙女 瑠花
ブチィン!!
教祖…
瑠花は目の前で女の生首を素手で引きちぎった。これを見た男は顔面蒼白。
早乙女 瑠花
百峰 桃音
姫宮 麗
神楽 凜々愛
これには桃音たちもドン引きしてきた 瑠花の狂気さは知っていたが…うん。
ヒュン!
ゴンッ
教祖…
瑠花は女の生首を教祖に向けて投げた。生首は教祖の頭に当たり、彼は両手で抱くように受け止めてしまい、女の血だらけの顔と目が合った。
教祖…
百峰 桃音
百峰 桃音
男は恐怖で生首を手放し腰を抜かした。彼の白いスーツは赤く汚れていた。
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
百峰 桃音
姫宮 麗
早乙女 瑠花
首を傾げて悩み始める桃音と麗。瑠花はただキョトンとしているだけ。
教祖…
教祖…
すると男が真っ青な顔で膝まづいて命乞いをし始めた。
教祖…
教祖…
教祖…
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
瑠花は男を見下して睨んでそう言った。
百峰 桃音
百峰 桃音
「そいつは教祖じゃねぇ!」
百峰 桃音
振り向くと入口のドアに康一が壁にもたれて立っていた。片手にはスマホを持っていた。
百峰 桃音
姫宮 麗
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
凜々愛「……影武者!」
教祖…
凜々愛がそう言った瞬間、 辺りが静まり返った。
百峰 桃音
百峰 桃音
核山 康一
大輝「あぁ、そいつは偽物だ」
核山 康一
すると康一のスマホから大輝の声がした。スピーカーにしていたようだ。
百峰 桃音
神楽 凜々愛
大輝「悪ぃ、邪魔が入った。ワイヤレスも壊されちまったからダメ元で康一に電話かけることにしたんだよ」
姫宮 麗
早乙女 瑠花
大輝「あぁ。いいぜ」
教祖…
教祖は腰を抜かしたまま、怯えた表情で後ずさりした。奥の壁側にいた麗と男のすぐそばにいた凜々愛は桃音と共に康一の方へ避難した。
これから瑠花による虐殺ショーが始まるからだ。
百峰 桃音
百峰 桃音
百峰 桃音
教祖…
百峰 桃音
桃音はいつもよりお怒りのようだからか、安全地帯から呑気に言った。 凜々愛は哀れな影武者に手を合わせて拝んだ。麗は耳を塞いで背を向けた。
教祖…
教祖…
先程まで威張っていた態度と打って変わった男は涙を流しながら怯えるだけ。
そんな男に同情も慈悲も欠片もない瑠花は、容赦なく拳を振り下ろした。
ゴキィ!!
ぎゃああああ!!
まずは手足の骨を折って相手が身動きできないようにする。瑠花のやり方だ。
キャッハハハ!!//////
教祖じゃなくてよかったー! 思いっきり殺れるじゃん!
ゴキッ!バキッ!
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ…
キャハッ♡///// イイネその表情♡/////
も、もう…
んー?何〜聞こえなーい?
やめて…くれ……
ヤダね
だってアタシ今日大して 何もしてないし
役にも立たなかったかも
百峰 桃音
核山 康一
だからせめてこれくらいは やらなきゃ
……っ
……ま、本当はもうちょっと やりたいだけなんだけどね!
ゴキッ!
バキッ!バキッ!
グシャア!!
虐殺が始まって5分以上経った。あまりがっつり見たら夢に出てきそうなのでほぼ全員が目を逸らしている。
飽きてきたのだろうか、少しずつ瑠花の動きが遅くなってきた。
しばらくして瑠花は動きを止め、 こちらへ歩いてきた。
百峰 桃音
早乙女 瑠花
桃音の問に瑠花は明るく答えた。
百峰 桃音
神楽 凜々愛
百峰 桃音
大輝「ずっと断末魔が聞こえてたぜ」
康一の携帯から大輝の声がした。
百峰 桃音
核山 康一
核山 康一
大輝「いや遠慮しとく」
康一が男の死体を見て言った。 大輝は即答で断った。
桃音の言った通り、白いスーツは濁った赤に染まった。そしてなんとも痛々しい見た目だ。これも瑠花のやり方だ。苦痛に満ちた表情は残すために、あえて頭を狙わない。これには処理班も苦だ。
核山 康一
早乙女 瑠花
百峰 桃音
神楽 凜々愛
姫宮 麗
康一の言葉に頬を赤らめた瑠花を見て、他の女性陣が瑠花が康一に恋をしていることに気付いた。
大輝「それで…終わったのか?」
核山 康一
百峰 桃音
この時、疲労と達成感が同時に来た。そして、全員生きていることに安心した。
早乙女 瑠花
姫宮 麗
姫宮 麗
麗は落ち込んでいる瑠花の頭を撫でてそう慰めた。自分はただ拷問されて助けられただけでろくに殺していないと罪悪感があるらしい。
早乙女 瑠花
姫宮 麗
大輝「そっちに怪我人はいるか?」
核山 康一
大輝「何!?」
核山 康一
核山 康一
康一は桃音の様子を伺いながら大輝と通話した。(スピーカー) 桃音は何故か遠くの方を見ていた。
大輝「そうか。ここからだと本部より不死夜の闇病院の方が近いから本部に行く前にそっちで治療しに行け」
核山 康一
神楽 凜々愛
大輝「俺はまだやる事があるんだ。処理班には俺から連絡しておくから、お前らは先に行っててくれ」
神楽 凜々愛
電話は切られた。康一はスマホをズボンのポケットに入れた。
姫宮 麗
百峰 桃音
遠くを見つめていた桃音は麗の問いに気づき、こちらを向いた。
百峰 桃音
神楽 凜々愛
百峰 桃音
百峰 桃音
神楽 凜々愛
核山 康一
百峰 桃音
早乙女 瑠花
姫宮 麗
※作者はフレジョ推し※
〜ビルの屋上〜
電話を切った後。大輝はパソコンを閉じ、ジャケットの懐からタバコを取り出し一本に火を付け一息吹いた。殴られ蹴られまくったせいでかタバコの箱が少し潰れていた。しかし中身は無事だった。
琉芭 大輝
琉芭 大輝
大輝は頭の傷口をハンカチで押さえた。 そして、処理班に電話をかけた。
プルルルルッ📞
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
琉芭 大輝
大輝は電話を切った後、ぐったりとしてフェンスにもたれかかった。
彼のすぐ側には、 手錠をかけておいた男が気絶していた。