さぁさぁやって参りました
文化祭2日目
このくらい気合を入れていかないと途中で引っ倒れそうなくらい大変なんですよ
莉子
なーんかつけられてるのは気のせいかな?
んー気のせいじゃなさそうだなぁ
どうしよう… でもさ?
逃げるが勝ちって言葉もあるよね?
にげろ!!
ダッダッ
?
?
走って逃げて来たけどそのあとは追いかけてきてないみたいで、とくに気にせず準備に取り掛かっていた
でもまぁ、そんな上手く事が進む訳もなく
クラスメイト
クラスメイト
始まる直前。 とてつもなく厄介なことが起きてしまった
そう。私やクラスメイトの大半はお化け屋敷のお化け役だから、衣装やメイクなどをしている最中
衣装係の子がみんなに衣装を渡していて、私ももらい次に出されたメイド服みたいなやつが…
ボロボロに切り刻まれていた
莉子
莉子
莉子
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
莉子
それを聞いたみんなは顔色を悪くして私を見る
え、なに? なんで私見るの?
クラスメイト
莉子
クラスメイト
クラスメイト
莉子
莉子
クラスメイト
ねぇ自分たちが鳳来の幹部に怒られたくないからってさ、私に擦り付けないでよ
莉子
莉子
莉子
莉子
クラスメイト
莉子
クラスメイト
悔しい。 私がここ何日間頑張ってたのはなんだったの
こんなことになるのなら、頑張らなきゃよかったよ
逃げちゃいたいよ。 …でも、もし私がいなくなって鳳来の幹部達が来たら文化祭はつぶれちゃう
文化祭を楽しみにしている人の思いを私が壊すことになる
だったら私が責められて…それだけで済むならそれでいい。
今日は翔くんや健さんたちと会えるから大丈夫。
これくらいなら我慢出来る
翔くんや健さんたちには何も知らず純粋に楽しんでいってほしい
なーんだ簡単なことだね
よし。気合を入れていつも通りに…
莉子
これと同時に雅人と優月と和樹が教室に来る
3人が来たことで教室の空気はピンっと張り詰める
優月
雅人
和樹
その言葉で教室の中心にいた私の手元… そうボロボロの衣装に視線が集まる
和樹
和樹は私の手からボロボロのメイド服をとる
優月
優月
優月
優月
そのボロボロのメイド服をみた優月は泣き出してしまった
いや、あのね? メイド服なんて他の人数分あるし、唯一見分けがつく名前が書いてあるタグ服の裏にあるから
優月に見えるわけないんだよ…
なるほどね。 これどう転んでも私がみんなに責められるように仕掛けてたんだね。
今の発言でわかったよ。
…これは優月の自作自演だもんね?
また関係ないみんなを責めちゃった。 ごめんね
だからさ? なんでこんなに私に関わるの
ねぇどれだけ私を傷つければ苦しめれば気が済むの?
私なにした? 優月がそんな怒るようなことしたっけ?
もししてたならちゃんと言って欲しかったよ
雅人
雅人
そんな雅人の声で現実に引き戻される
うーん、前までの雅人ならこんなことで本格的に怒ったりしなかったはずなのに
大好きな優月が犠牲になったもんね
そりゃ、怒るか
クラスメイト
クラスメイト
まぁそうなるわな
私の方を睨むように見る雅人をよそに怒りを通り越して呆れたような和樹
雅人
雅人
和樹
和樹
声を荒らげる雅人。 それに比べて静かに怒っているような和樹。
見直すって何? わけわからないよ?
私はずっと変わってないよ? それは近くで見てた和樹がわかってるはずでしょ?
雅人
雅人が拳を振り上げる
…あぁもうむり。 やっぱよけらんない
和樹
雅人
和樹
雅人
殴られはしなかったけど、その直前の恐怖で私の心臓は不規則になり続ける
だんだん呼吸が荒くなる。 そんな視界がもうろうとしている自分を落ち着かせていると、端っこで優月がこっちを見ながらニヤリと笑っているのが見える。
いつもは可愛い天使みたいなのに。 今私だけに見えているのは悪魔のよう
そうしていつの間にか和樹たちはいなくなっていて、みんなもいつも通り盛り上がっていた
1人ぼっちの私を残して
大丈夫。私は1人じゃない。 みんながいる。
今日はみんなに会えるんだから
そう。自分に言い聞かして気持ちを落ち着かせていたけど、コップに溜まっていた水はもう溢れだしそうなのに
1滴また1滴と蓄積されていたのだった
それからなんとか準備をして
午前の部が始まった
ちなみに私の役は血塗れのナースで、グロテスクなメイクはひよりちゃんにやってもらって
本当にやばいやつみたいになってる
そして持ち場について、来る人くる人を驚かしていて流石に小さい子たちは泣き出してしまった。
そしてそんな中たんたんと仕事をこなしている
?
きた!
何回もやっているから慣れてきていつも通り驚かせにいった
莉子
?
莉子
なんだかよく分からないけどまずいと思い逃げる
パシッ
莉子
?
だれ?だれ?わからない。
?
?
?
トコトコトコ
ゾクリっ
耳元で話しかけられるときのこの感覚
莉子
莉子
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