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私の推しが志歩ちゃんだからとっても楽しみです!!続き楽しみにしてますね!1
こういう話大好きです! もちろん、彩冬さんの違う話も大好きなんですけど!! 続き楽しみにまってます🙇🏻♀️💓
めっちゃ好きです 惹き込まれていきました︎💕︎ 続き待ってます🍀*゜
〈注意です〉 ・病気ネタです。苦手な方は閉じましょう。 ・病気は作者の都合のいいようになる名前の無い病気です。 ・誤字脱字があったり、言葉使いなどがおかしい時があると思います。 ・作者は語彙力がないので、同じ事を何回も言わせてる時があるかと思いますが、そこはスルーでお願いします🙏 ・作者は推しを弱らせたい最低な人です。 ・言っていた通りめちゃくちゃ長いです。(650文字程度) それでもいいよって方はどうぞご覧下さい。*_ _)
~スタジオ~
「私、Leo/need抜けるから。」
練習を始める前、みんなが準備をしている時に言われた事だった
一歌
穂波
みんな急な発言に目を見開いている
咲希
志歩
そう言って、笑顔を見せる彼女
その瞬間、バシッと何かを叩くような音がスタジオに響き渡った
穂波
一歌
咲希
しほちゃんは頬に手を添えて俯いている
穂波
いつもニコニコして私達のことを見守ってる彼女とは思えない
しほちゃんにさっきの発言を聞くよりも、彼女を落ち着かせるのが先だ
咲希
一歌
しほちゃんからほなちゃんを離そうとした時、しほちゃんが言ったんだ
志歩
咲希
今度は表情を変えずに、真剣な顔をして
穂波
咲希
ほなちゃんを見てみると目は赤くなって膜が張っている
穂波
穂波
穂波
彼女の目から1つの雫が落ちる
一歌
志歩
しほちゃんは地面を見ているだけ
いつも4つの音が混じり合うこの空間は、驚く程静かだった
穂波
咲希
呼び止めようとしたが、彼女はそのままスタジオを出ていってしまった
またスタジオが静かになる
そのスタジオの静けさを破ったのは誰かの乾いた笑いだった
志歩
咲希
一歌
一歌
そう言って地面を見ていたしほちゃんに掴みかかるいっちゃん
咲希
一歌
一歌
しほちゃんは無言でいっちゃんから目を逸らすだけだった
一歌
一歌
一歌
咲希
彼女もまたスタジオを出ていく
志歩
しほちゃんと2人きりの空間
いつもなら楽しいこの空間は
今は苦でしかなかった
咲希
何をすればいいのかわからず、無言でいると、しほちゃんが口を開いた
志歩
咲希
志歩
顔を伏せたまま質問してくる彼女
その手は、酷く震えていた
咲希
志歩
咲希
志歩
咲希
咲希
志歩
咲希
そういうと彼女は一瞬だけ目を見開いて、言った
志歩
志歩
咲希
志歩
また彼女は笑って見せた
咲希
志歩
彼女もまた、スタジオを後にした
咲希
わかってる。彼女にも理由があるんだって
わかってる。彼女も苦しいだって
わかっ…てる……。しほちゃんも……泣きたいんだって……
あの時笑って見せた彼女の顔は、酷く引きっつっていたし、声も、身体も震えてた。
スタジオを出ていく時も、、、目に涙を浮かべて苦しそうだった。
咲希
私の声だけが、静かなスタジオに響いた
あの出来事が起きてから数日が経った
咲希
一歌
咲希
そんな会話をして廊下に出る
咲希
一歌
いつも廊下に出る人はまぁまぁ多かった。話をしたり、先生を探したりと理由は様々だが
でも、今日は一段と人が多い。
一歌
咲希
A組は確か……しほちゃんのいるクラスだ
一歌
咲希
人混みを掻き分けて、前へ……A組の方へと足を進める
咲希
人混みを掻き分けた先には……
真っ赤に染まった廊下があった
一歌
周りがザワザワするのも無理はない
その場に広がる鉄のような匂い
誰かを囲うようにいる先生達
咲希
一歌
驚きを隠せない
人間の体内にあるほとんどの血が出ているんじゃないかってくらいの量だったから
一歌
咲希
これだと授業どころではないだろうが…とりあえず教室まで移動することにした
先生が他の生徒にも教室に戻るように指示している
横を通る際に生徒の少なくなった現場を見た
咲希
先生達が囲んでいる隙間からちらっと見えた倒れている生徒
髪の毛は血で染っているが、おそらく白か灰色だろう。そしてパーカーを羽織っている
見たことがあった
咲希
一歌
咲希
もし、あれがしほちゃんだったら?
嫌な事が頭をよぎる
いや、違う。あれは……あれは、しほちゃんじゃない
そう、願うしかなかった
一歌
穂波
咲希
3つの楽器の音が合わさる
音は綺麗に揃ってて十分と言っていい
けど……その音は寂しくて…迷っていた
穂波
一歌
咲希
しほちゃんだったら、サビの前走ってた。とか音は綺麗だけど弱い。とか言うんだろうな
なんて事を練習では考えてしまう
考えちゃうんだ
しほちゃんがいたら───
しほちゃんだったら───
しほちゃんが練習に来なくなってから、ずっと………
咲希
咲希
私たちはまた
別々になってしまった
しほちゃんが練習に来なくなって、学校で会う機会も減った
咲希
みのり
咲希
みのり
みのり
咲希
確かに、しほちゃんを学校で見ることが無くなったとは思ったけど、ずっと休んでたなんて……
咲希
一緒に活動しているみのりちゃんなら、しずく先輩から何か聞いているかもしれない。
そんな希望も込めて聞いたのだが…
みのり
その一言だけだった
咲希
咲希
みのり
私を呼ぶ声は私の足音によってかき消された
放課後になって、職員室に用事があった私は鞄を取りに戻っていた
あっ…咲希ちゃん……
咲希
上からそんな声が聞こえた
顔を上げ、目に映ったのは綺麗な水色の髪
咲希
雫
咲希
しほちゃんがいないっていうのもあるし、普段2人きりで話すことは少ないため、お互い無言になってしまう
咲希
雫
咲希
雫
咲希
こんな時に限って迷ってしまう
目の前にはしほちゃんのことを知る人がいるのに
聞くのを躊躇してしまう
いや、違う
怖いんだ、知ってしまうのが
嫌な予感が当たってしまうのが
だから自分を守ってしまう
雫
咲希
このままじゃ行ってしまう
何も聞けないまま
私たちは別々のまま
───何も知ることの出来ないまま
私たちは終わってしまうのか…?
少しずつ遠ざかって行く足音
何かを背負っているような、そんな背中が見える
聞くなら今しかない
勇気を出せ
咲希
声を出せ
咲希
私が、変えるんだ
咲希
しずく先輩へ向けて、声を張り上げる
雫
咲希
雫
咲希
咲希
言いたいことがまとめられない。伝わってるだろうか、私の知りたいこと
雫
咲希
咲希
雫
そう淡々と話すしずく先輩は、どこか寂しそうで苦しそうな表情をしている
咲希
雫
咲希
しほちゃんは私たちに影響がある事ことは言ってくれない
きっとしほちゃんなりの私たちへの優しさなんだろう
だけど、私たちは言って欲しい。一人で抱え込まないで
みんなで知ってみんなで悩みたい
咲希
咲希
ゆっくりと、できるだけ深く、上半身を前に倒して言った
雫
咲希
咲希
咲希
咲希
咲希
咲希
雫
咲希
「だけど、ひとつ条件がある」
咲希
しずく先輩から言われた場所は、私も凄く記憶に残っているところだった
出来ればあまり思い出したくない
入院していた時の記憶
先輩に言われた病室の前に来た
自分から聞いた癖に、いざドアを開こうとすると手が動かない
ドアの横には見覚えのある名前のプレートが入っている
咲希
ふぅ。と一息吐いてからドアを開けた
ガラガラ。とドアが音を立てる
それと同時に私が会いたかった人もこちらを向いた
志歩
彼女は目を見開いていた。本当に私が来たのかを確認するように
咲希
志歩
咲希
そうやって笑って見せた
本当はもの凄く緊張してる
しほちゃんに何か言われるんじゃないかって。追い出されるんじゃないかって
自分の心臓の音がうるさいくらい鳴っている
志歩
志歩
咲希
志歩
咲希
志歩
志歩
咲希
叫んで聞きたいくらいだった
どうして一人で抱え込もうとするのか
でも、ここで感情的になっても意味無い
できる限り感情を抑えて言った
志歩
咲希
志歩
そう彼女は笑う
しほちゃんにとっては精一杯の笑顔なんだろう
だけど、私には──
───無理してるように見えた
咲希
本当は見たくなかった現実が段々と露わになっていく
見慣れないしほちゃんの病衣姿
以前よりも細くなっている腕
細い腕から伸びている数本のチューブ
顔色の悪い彼女
これらを見ればどうしてもわかってしまう
しほちゃんの状態はあまり良くないってことが
咲希
志歩
志歩
咲希
覚えてる
忘れられないあの2人の表情
悲しみながらも怒ってる
そんな表情。 忘れたくても忘れられない
志歩
志歩
しほちゃんは…諦めてる。何もかも
これは仕方ない事だって。
咲希
志歩
志歩
志歩
咲希
志歩
志歩
志歩
志歩
しほちゃんの声がどんどん震えていく
志歩
志歩
志歩
しほちゃんの頬を1粒の滴が伝う
志歩
咲希
志歩
志歩
咲希
全て、初めて聞いた事だった
病気の事でしほちゃんはずっと悩んでたんだって知った
咲希
志歩
志歩
志歩
咲希
志歩
志歩
咲希
志歩
咲希
志歩
志歩
咲希
私はこの言葉が聞きたかったんだ
バンドをやりたい
この一言が
きっと、しほちゃんの状態は良くない
不安も沢山あると思う
もしかしたら、、死への恐怖も
見てわかる。無理してるって
私も、そうだったから
だから、少しでもしほちゃんを元気にしたかったし
不安も取り除いてあげたかった
そのために私はここに来たんだ
咲希
咲希
咲希
病気に、負けないで
志歩
志歩
咲希
時計を覗くと短針は6を指している
咲希
志歩
咲希
この時、しほちゃんが心から笑ってくれた気がした
咲希
そう言ってドアに手をかける
咲希
咲希
志歩
咲希
志歩
志歩
咲希
志歩
咲希
志歩
咲希
志歩
困った表情のしほちゃんを背にドアを閉じた
しほちゃんのお見舞いに行く
これがしほちゃんの事を教えてもらう条件だった
雫
咲希
雫
真剣な面持ちをしていた雫さんは顔を和らげた
雫
咲希
雫
雫
お願い。と頭を下げる先輩
咲希
咲希
咲希
雫
条件を聞いてアタシは決めた
絶対しほちゃんを1人にはしないって
それと、もう1つ
あの2人をしほちゃんに会わせる
きっと2人も何か思うことがあるはずだから
ちゃんとみんなで集まって話をしたい
アタシはもう────
────逃げない
咲希
軽快な足音がアタシの耳に届いた
2人をしほちゃんに会わせる。とは言っても、アタシたちの関係がそこまで悪くなったわけではない
実際、いっちゃんとはクラスで一緒に行動してるし、3人でバンド練習もしたりしてる
ただ、、、前のようには話せなくなった
アタシが学校に戻って来た時くらい関係がギクシャクしているわけではないんだけど
やっぱり少し、気まずい
2人がしほちゃんの事をどう思ってるかも分からないから、まずはそこを聞かないとな
穂波
穂波
一歌
咲希
それぞれが楽器の元を離れ、楽譜を見たり、水分補給をしたりと休憩を始めた
その休憩に会話はない
この空気の中話し出すのは辛い
けど、自分でやるって決めたんだからやらないとね
咲希
一歌
穂波
2人がこちらを振り向いた
あの事が起きてから、面と向かって話すことなんてほとんど無かったから、少し緊張する
咲希
しほちゃんの名前を口にすると2人の表情は暗くなっていった
咲希
たった数秒でも長く感じる沈黙
先に口を開いたのは、いっちゃんだった
一歌
咲希
一歌
一歌
一歌
一歌
一歌
いっちゃんは……しほちゃん と同じなんだな…
諦めちゃってる…もう私には何も出来ないって
いっちゃんは人一倍、責任感がある
それが…いいところでもあるし、悪いところにもなっちゃってる
咲希
さっきから一言も発さないほなちゃんに話しかけてみた
穂波
急に話しかけたからか戸惑ってる様子
咲希
追い打ちをかけるように尋ねる
戸惑ってるからって、いっちゃんにしか聞かないのは嫌だから
ちゃんと、2人の思っている事を知りたい
穂波
穂波
咲希
穂波
穂波
穂波
穂波
穂波
咲希
咲希
一歌
咲希
唐突な質問に戸惑ってしまった
確かに、考えてみれば、自分の意見は言わずにただ人に尋ねるのはおかしい
ちゃんと、言わないと自分の想いも
咲希
穂波
一歌
予想外の事を言われたからか2人は驚いた顔をした
詳しい事、話してないからなぁ
そういう顔をされるのも、無理はない
咲希
咲希
咲希
一歌
穂波
2人の顔が更に暗くなるのがわかった
親友がしばらくあっていない間に入院してた、なんて知ったら誰でもそうなる
きっと、アタシも
咲希
咲希
穂波
一歌
咲希
咲希
咲希
咲希
一歌
咲希
咲希
咲希
穂波
咲希
咲希
咲希
咲希
咲希
咲希
穂波
穂波
一歌
一歌
咲希
よかった……上手く、行った……
説得、、、できた…………
一歌
穂波
咲希
咲希
一歌
穂波
咲希
待っててねしほちゃん
今から、3人で
助けに行くから
穂波
一歌
2人とも、緊張してるみたい
アタシもそうだったな
咲希
咲希
ドアノブに手をかける
アタシはもう、ひとりじゃないよ
咲希
志歩
振り向いた瞬間、いつもはいるはずのない2人が視界に入ったからか、驚いた表情を見せる
一歌
穂波
志歩
流れる沈黙
「……… ごめん」
咲希
志歩
志歩
一歌
穂波
穂波
一歌
一歌
しほちゃんの方を見ると、少し戸惑ってる
咲希
咲希
咲希
咲希
咲希
いつの間にか溢れていた涙
あぁ…泣くつもりなんてなかったのに…
背中に暖かいものを感じる
穂波
それを感じたのと同時にほなちゃんの声が耳元で聞こえた
穂波
志歩
志歩
志歩
志歩
「それは……できないかな……」
咲希
一歌
指で頬を掻きながら彼女は微笑む
志歩
一歌
一歌
一歌
一歌
一歌
一歌
志歩
志歩
穂波
いつの間にか離れていたほなちゃんが被せるように言った
穂波
穂波
咲希
咲希
今まで以上に真剣な顔を向けた
Leo/needはこんな事で、終わらない
志歩
志歩
そう言って彼女は苦笑する
咲希
志歩
志歩
咲希
志歩
志歩
志歩
穂波
志歩
一歌
咲希
そうだよ、私達はこんな風でいいんだ
ちょっとした事で笑顔になって
一緒に居るだけで楽しい
それだけで、十分
その病室からは4つの笑い声が聞こえた
あの日から私達は毎日しほちゃんの元に行くようになった
志歩
来る度にそういう彼女
でも、その顔は心なしか嬉しそうに見える
雫先輩の話によれば、しほちゃんは私達が来ることを楽しみにしてるみたい
病室に行くと、今日はみんなとこんな話しをした。だとか今日はあんな花を持って来てくれた。だとか照れながらも話してくれるらしい
咲希
志歩
咲希
しほちゃんが楽しんでくれてる
その事実だけで、アタシは嬉しいな
今日はセカイで練習をしていた
ミク
一歌
咲希
ルカ
ミク
慌てて発言を取り消そうと慌てているミクちゃんを見ると、なんだか微笑ましくなってくる
穂波
咲希
穂波
ミク
こんな事を話していると急に音楽が鳴り始めた
ルカ
咲希
教室に鳴り響くミクの歌声
間違いなくいっちゃんのものだ
一歌
スマホの中を覗いたとともに、いっちゃんの目が大きくなった
一歌
ミク
思いっきりはてなマークを浮かべているミクちゃんが見える
穂波
ミク
一歌
一歌
一歌
咲希
雫先輩と話すいっちゃんの表情はだんだん暗くなっていた
嫌な予感がする
それはその場にいたみんながそう思ったみたいで、、、
穂波
ほなちゃんがいっちゃんに聞いた。
緊張が走る教室内
いっちゃんの口から出てきたことは耳にしたくない言葉だった
「志歩の容態が……悪化した…………」