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〈注意です〉 ・病気ネタです。苦手な方は閉じましょう。 ・病気は作者の都合のいいようになる名前の無い病気です。 ・誤字脱字があったり、言葉使いなどがおかしい時があると思います。 ・作者は語彙力がないので、同じ事を何回も言わせてる時があるかと思いますが、そこはスルーでお願いします🙏 ・作者は推しを弱らせたい最低な人です。 ・言っていた通りめちゃくちゃ長いです。(650文字程度) それでもいいよって方はどうぞご覧下さい。*_ _)

~スタジオ~

「私、Leo/need抜けるから。」

練習を始める前、みんなが準備をしている時に言われた事だった

一歌

え……?なに言ってるの…?

穂波

どういう事…?

みんな急な発言に目を見開いている

咲希

そうだよ、しほちゃん…

志歩

何って……そのままの意味だよ

そう言って、笑顔を見せる彼女

その瞬間、バシッと何かを叩くような音がスタジオに響き渡った

穂波

ふざけないで!!

一歌

穂波!!

咲希

ほなちゃんっ!

しほちゃんは頬に手を添えて俯いている

穂波

冗談でもそんなこと言わないで!!

いつもニコニコして私達のことを見守ってる彼女とは思えない

しほちゃんにさっきの発言を聞くよりも、彼女を落ち着かせるのが先だ

咲希

ほなちゃん!落ち着いて!!

一歌

穂波っ

しほちゃんからほなちゃんを離そうとした時、しほちゃんが言ったんだ

志歩

……冗談じゃ、、、ないよ

咲希

っ!?!?

今度は表情を変えずに、真剣な顔をして

穂波

っ!!じゃあ!今までの事はなんだったの!!

咲希

ほな、ちゃん…

ほなちゃんを見てみると目は赤くなって膜が張っている

穂波

今まで、、みんなで頑張ってきた事はなんだったの…?

穂波

みんなでバンド組んで……色んな壁にぶつかって…それでもみんなで励ましあって……ここまで…来たんだよ?

穂波

その努力は、挑戦は、、、絆は………全部無駄だったの…?

彼女の目から1つの雫が落ちる

一歌

穂波……

志歩

…………

しほちゃんは地面を見ているだけ

いつも4つの音が混じり合うこの空間は、驚く程静かだった

穂波

もう、、、いいよ、、

咲希

っ!ほなちゃん!!

呼び止めようとしたが、彼女はそのままスタジオを出ていってしまった

またスタジオが静かになる

そのスタジオの静けさを破ったのは誰かの乾いた笑いだった

志歩

…っ…ははっ……

咲希

…!!

一歌

……なんで…笑ってるの……?

一歌

なんで!!!この状況で笑えるわけ!?!?

そう言って地面を見ていたしほちゃんに掴みかかるいっちゃん

咲希

いっちゃん!!

一歌

志歩は!!自分勝手な発言で!!穂波を、みんなを、傷つけたんだよ!?!?

一歌

自分の言ったこと、、、わかってるの??

しほちゃんは無言でいっちゃんから目を逸らすだけだった

一歌

っ!!

一歌

自分の発言に責任を持てない人は、、、、

一歌

………Leo/needには必要ない。

咲希

いっちゃん…!

彼女もまたスタジオを出ていく

志歩

…………

しほちゃんと2人きりの空間

いつもなら楽しいこの空間は

今は苦でしかなかった

咲希

…………

何をすればいいのかわからず、無言でいると、しほちゃんが口を開いた

志歩

咲希は……さ……出ていかないの?

咲希

…え?

志歩

咲希は……怒ってないの…?

顔を伏せたまま質問してくる彼女

その手は、酷く震えていた

咲希

……怒ってない、、わけじゃないよ

志歩

………じゃあ……なんで出ていかないの……?

咲希

…出ていって欲しいの?

志歩

……いや…そういうわけじゃ…ないけど…

咲希

………確かに、あの発言はダメだと思う。

咲希

この場にいたみんなの努力を水の泡にするのと一緒だから

志歩

っ……それは…わかってる…でも──

咲希

…でも、何か…理由があるんでしょ?

そういうと彼女は一瞬だけ目を見開いて、言った

志歩

理由は……ないよ…

志歩

ただ……私はバンドを組むのは合わない……って思っただけ…

咲希

……嘘だ

志歩

……ほんと、、、だよ……

また彼女は笑って見せた

咲希

……嘘だ…しほちゃんは…理由もなくそんな事…言わない……

志歩

………ごめん、、、咲希……

彼女もまた、スタジオを後にした

咲希

…しほ、、ちゃん、、、

わかってる。彼女にも理由があるんだって

わかってる。彼女も苦しいだって

わかっ…てる……。しほちゃんも……泣きたいんだって……

あの時笑って見せた彼女の顔は、酷く引きっつっていたし、声も、身体も震えてた。

スタジオを出ていく時も、、、目に涙を浮かべて苦しそうだった。

咲希

何か……出来ないのかな……

私の声だけが、静かなスタジオに響いた

あの出来事が起きてから数日が経った

咲希

いっちゃーん!次の時間、移動教室だって~!

一歌

あ、そうなんだ。ありがとう咲希。

咲希

いえいえ〜!!

そんな会話をして廊下に出る

咲希

…!っわ!なんでこんなに人いるの!?

一歌

何かあったのかな?

いつも廊下に出る人はまぁまぁ多かった。話をしたり、先生を探したりと理由は様々だが

でも、今日は一段と人が多い。

一歌

…?なんか…A組の前に人多くいない?

咲希

あっ…確かに…

A組は確か……しほちゃんのいるクラスだ

一歌

とりあえず…A組の方行ってみようか

咲希

そうだね…教室あっち側だし…

人混みを掻き分けて、前へ……A組の方へと足を進める

咲希

……!!!っ

人混みを掻き分けた先には……

真っ赤に染まった廊下があった

一歌

…っ何……これ……

周りがザワザワするのも無理はない

その場に広がる鉄のような匂い

誰かを囲うようにいる先生達

咲希

これ……全部…血なの…?

一歌

多分……ね……

驚きを隠せない

人間の体内にあるほとんどの血が出ているんじゃないかってくらいの量だったから

一歌

とりあえず……教室、行こっか……

咲希

………うん…

これだと授業どころではないだろうが…とりあえず教室まで移動することにした

先生が他の生徒にも教室に戻るように指示している

横を通る際に生徒の少なくなった現場を見た

咲希

……!!

先生達が囲んでいる隙間からちらっと見えた倒れている生徒

髪の毛は血で染っているが、おそらく白か灰色だろう。そしてパーカーを羽織っている

見たことがあった

咲希

…………しほ、ちゃん…?

一歌

?咲希?どうしたの?早く行かないと授業遅れるよ?

咲希

っえ?あ、う、うん!

もし、あれがしほちゃんだったら?

嫌な事が頭をよぎる

いや、違う。あれは……あれは、しほちゃんじゃない

そう、願うしかなかった

一歌

ふぅ……そろそろ、合わせよっか…

穂波

うん…わかった

咲希

うん……

3つの楽器の音が合わさる

音は綺麗に揃ってて十分と言っていい

けど……その音は寂しくて…迷っていた

穂波

結構…いい感じだったんじゃないかな?

一歌

そう…だね。みんな音も合ってたし

咲希

………

しほちゃんだったら、サビの前走ってた。とか音は綺麗だけど弱い。とか言うんだろうな

なんて事を練習では考えてしまう

考えちゃうんだ

しほちゃんがいたら───

しほちゃんだったら───

しほちゃんが練習に来なくなってから、ずっと………

咲希

ねぇ……しほちゃん…………

咲希

戻ってきてよ………

私たちはまた

別々になってしまった

しほちゃんが練習に来なくなって、学校で会う機会も減った

咲希

ねぇねぇ!しほちゃん……いる……?

みのり

あっ…!志歩ちゃんは今日もお休みしてるみたい……

咲希

そう、なんだ……ありがとう!みのりちゃん!

みのり

うんうん!大丈夫だよ!

みのり

でも……志歩ちゃん…大丈夫かな?しばらく休んでるんだよね…

咲希

そうなの!?

確かに、しほちゃんを学校で見ることが無くなったとは思ったけど、ずっと休んでたなんて……

咲希

しずく先輩は…何か言ってないの?

一緒に活動しているみのりちゃんなら、しずく先輩から何か聞いているかもしれない。

そんな希望も込めて聞いたのだが…

みのり

ごめんね…何も聞いてないんだ…

その一言だけだった

咲希

……いやいや!全然大丈夫!むしろ急に聞いちゃってごめんね!!

咲希

じゃあ次移動教室だから…行くね……!

みのり

あっ……咲希ちゃん……

私を呼ぶ声は私の足音によってかき消された

放課後になって、職員室に用事があった私は鞄を取りに戻っていた

あっ…咲希ちゃん……

咲希

…?

上からそんな声が聞こえた

顔を上げ、目に映ったのは綺麗な水色の髪

咲希

しずく、先輩……

咲希ちゃん…久しぶりね…

咲希

お久しぶりです…

しほちゃんがいないっていうのもあるし、普段2人きりで話すことは少ないため、お互い無言になってしまう

咲希

……しずく先輩!その……

?どうしたの?咲希ちゃん?

咲希

……今日は練習、ないんですか…?

……えぇ、今日はお休みでね…

咲希

そうなんです、か……

こんな時に限って迷ってしまう

目の前にはしほちゃんのことを知る人がいるのに

聞くのを躊躇してしまう

いや、違う

怖いんだ、知ってしまうのが

嫌な予感が当たってしまうのが

だから自分を守ってしまう

……じゃあ私は……そろそろ行くわね…

咲希

…っ

このままじゃ行ってしまう

何も聞けないまま

私たちは別々のまま

───何も知ることの出来ないまま

私たちは終わってしまうのか…?

少しずつ遠ざかって行く足音

何かを背負っているような、そんな背中が見える

聞くなら今しかない

勇気を出せ

咲希

……ぁ…

声を出せ

咲希

……ぁ…の

私が、変えるんだ

咲希

あ、あの!!!

しずく先輩へ向けて、声を張り上げる

…?どうしたの?咲希ちゃん

咲希

あ、の…しずく先輩は…知ってますよね……しほちゃんの事…

………

咲希

しほちゃんに……何かあったなら…教えてください…!

咲希

最近ずっと学校来てないみたいで……えっ、と…バンドの事でもいろいろあったので…その…

言いたいことがまとめられない。伝わってるだろうか、私の知りたいこと

………しいちゃんから……みんなの事は聞いてるわ……

咲希

…っ…ごめん、なさい……

咲希

しほちゃんにも事情があるんだって…わかって──

…いいえ、みんなは悪くないわ。突然言い出してしまったしぃちゃんもいけなかった

そう淡々と話すしずく先輩は、どこか寂しそうで苦しそうな表情をしている

咲希

……しほちゃんに、何かあったんですか?

………ごめんね…言うなって言われてるの…

咲希

………そうなんですね…

しほちゃんは私たちに影響がある事ことは言ってくれない

きっとしほちゃんなりの私たちへの優しさなんだろう

だけど、私たちは言って欲しい。一人で抱え込まないで

みんなで知ってみんなで悩みたい

咲希

教えて……ください……

咲希

………お願いします

ゆっくりと、できるだけ深く、上半身を前に倒して言った

……でも…

咲希

わかってます。自分勝手だって

咲希

しほちゃんが言いたくない事を言わせてるって

咲希

……だけど、、変わりたいんです

咲希

しほちゃんを……助けたいんです……

咲希

一人で……悩んで欲しく、ないんです………

咲希

だから………お願いします……

……そこまで、言うのなら…

咲希

……ありがとう、ございます…

「だけど、ひとつ条件がある」

咲希

ここ…かな?

しずく先輩から言われた場所は、私も凄く記憶に残っているところだった

出来ればあまり思い出したくない

入院していた時の記憶

先輩に言われた病室の前に来た

自分から聞いた癖に、いざドアを開こうとすると手が動かない

ドアの横には見覚えのある名前のプレートが入っている

咲希

自分で決めたんだから

ふぅ。と一息吐いてからドアを開けた

ガラガラ。とドアが音を立てる

それと同時に私が会いたかった人もこちらを向いた

志歩

、?さ、き……?

彼女は目を見開いていた。本当に私が来たのかを確認するように

咲希

……久しぶり。しほちゃん

志歩

……久しぶり。…

咲希

…ごめんね。しほちゃんが心配で、来ちゃった

そうやって笑って見せた

本当はもの凄く緊張してる

しほちゃんに何か言われるんじゃないかって。追い出されるんじゃないかって

自分の心臓の音がうるさいくらい鳴っている

志歩

……それは、別にいいんだけど……

志歩

なんでここがわかったの…?

咲希

……しずく先輩に教えてもらった。

志歩

………お姉ちゃんが…

咲希

あ、教えてもらったって言っても、私が無理して教えてもらったんだけどね!!

志歩

……そう…

志歩

………みんなには……言わないで…

咲希

っ…どうして?

叫んで聞きたいくらいだった

どうして一人で抱え込もうとするのか

でも、ここで感情的になっても意味無い

できる限り感情を抑えて言った

志歩

…みんなには、迷惑かけたくないから

咲希

っ…迷惑だなんてっ───

志歩

しかもさ、私、みんなに酷いこと、言っちゃったし…

そう彼女は笑う

しほちゃんにとっては精一杯の笑顔なんだろう

だけど、私には──

───無理してるように見えた

咲希

…っ………

本当は見たくなかった現実が段々と露わになっていく

見慣れないしほちゃんの病衣姿

以前よりも細くなっている腕

細い腕から伸びている数本のチューブ

顔色の悪い彼女

これらを見ればどうしてもわかってしまう

しほちゃんの状態はあまり良くないってことが

咲希

でも!きっと2人は迷惑だなんて思ってない!!

志歩

………だってさ。咲希も見たでしょ?

志歩

あの2人の顔……

咲希

…っそれは……そう、だけど

覚えてる

忘れられないあの2人の表情

悲しみながらも怒ってる

そんな表情。 忘れたくても忘れられない

志歩

私は、2人にあんな顔させちゃった……

志歩

たとえ2人が許してくれても……私は顔を合わせられない

しほちゃんは…諦めてる。何もかも

これは仕方ない事だって。

咲希

…しほちゃんがあんな事言ったのって、この事が原因なんだよね

志歩

……うん。そうだよ。この病気のせい

志歩

でも……本心でもある……

志歩

Leo/needを抜けたいって………

咲希

…!なんで…

志歩

……みんなでバンドを組む前から…病気は見つかってた。

志歩

だから…みんなでバンドを組んでから少しだけ活動したら辞めるつもりだったんだ。元々

志歩

どうせバンドを組んでも前みたいに合わなくてすぐ辞めるって思って

志歩

……だけど…違ったんだよ。みんな、、優しかった。

しほちゃんの声がどんどん震えていく

志歩

みんな…一緒に夢を追いかけてくれた……

志歩

一生懸命、練習して、、私について来ようとしてくれた

志歩

私がきつく言っても、、みんな諦めないで、、、応えてくれた、、、

しほちゃんの頬を1粒の滴が伝う

志歩

…うれしかった、、、、、

咲希

…………

志歩

だけど……いつか自分はやめないといけないんだって思うと………

志歩

………凄く、、、苦しかったっ……

咲希

そう、だったんだ………

全て、初めて聞いた事だった

病気の事でしほちゃんはずっと悩んでたんだって知った

咲希

…ごめんね。気づけなくて………

志歩

…咲希は、悪くない……

志歩

……ずっとこの事はバレないようにしてたから…気づけなくても無理はない……

志歩

この事を言おうとしたことなんて1回もないから……

咲希

………しほちゃんは、Leo/needに戻りたい?

志歩

……私に、戻る資格はないよ…

志歩

2人をあんな顔にさせておいて…戻ることなんてできない………

咲希

確かにあぁやって言っちゃったのは駄目だと思う。

志歩

だから、私は──

咲希

──でも、しほちゃん、本当はどうしたいの

志歩

私、は、、、

志歩

またみんなと、、、バンド、、やりたい、、、

咲希

………決まりだね

私はこの言葉が聞きたかったんだ

バンドをやりたい

この一言が

きっと、しほちゃんの状態は良くない

不安も沢山あると思う

もしかしたら、、死への恐怖も

見てわかる。無理してるって

私も、そうだったから

だから、少しでもしほちゃんを元気にしたかったし

不安も取り除いてあげたかった

そのために私はここに来たんだ

咲希

……きっと、2人も戻ってきて欲しいって思ってる

咲希

だから───

咲希

───がんばって

病気に、負けないで

志歩

!…うん。頑張るよ

志歩

……それよりも、時間、大丈夫?

咲希

えっ?

時計を覗くと短針は6を指している

咲希

えっ!?もうこんな時間?!行かなきゃっ!

志歩

…っふふ…気をつけてね

咲希

…!うん!!

この時、しほちゃんが心から笑ってくれた気がした

咲希

じゃあね!!

そう言ってドアに手をかける

咲希

あ!また来るからね!

咲希

毎日!!

志歩

うん………え?毎日?

咲希

え?

志歩

いや、毎日も来なくていいから

志歩

というか、そんな時間ないでしょ

咲希

……時間がなくても、絶対行くから

志歩

…?なんで?

咲希

……それが条件。だからね!

志歩

…?

咲希

じゃあ、また明日ね!!

志歩

あっ!ちょっと…

困った表情のしほちゃんを背にドアを閉じた

しほちゃんのお見舞いに行く

これがしほちゃんの事を教えてもらう条件だった

だけど、ひとつ条件がある

咲希

条件……ですか…

えぇ……

真剣な面持ちをしていた雫さんは顔を和らげた

しぃちゃんの…お見舞いに行って欲しいの

咲希

…え?…それで…いいんですか?

えぇ、きっと……しぃちゃんは1人で寂しいと思うから…

だから、、会いに行って欲しいの、、

お願い。と頭を下げる先輩

咲希

大丈夫ですから!頭、あげてください!!

咲希

そんな事でいいなら、、、、

咲希

毎日でも会いに行きますよ!!

!!っふふありがとう。咲希ちゃん

条件を聞いてアタシは決めた

絶対しほちゃんを1人にはしないって

それと、もう1つ

あの2人をしほちゃんに会わせる

きっと2人も何か思うことがあるはずだから

ちゃんとみんなで集まって話をしたい

アタシはもう────

────逃げない

咲希

そうと決まれば、行動しなくちゃねっ!

軽快な足音がアタシの耳に届いた

2人をしほちゃんに会わせる。とは言っても、アタシたちの関係がそこまで悪くなったわけではない

実際、いっちゃんとはクラスで一緒に行動してるし、3人でバンド練習もしたりしてる

ただ、、、前のようには話せなくなった

アタシが学校に戻って来た時くらい関係がギクシャクしているわけではないんだけど

やっぱり少し、気まずい

2人がしほちゃんの事をどう思ってるかも分からないから、まずはそこを聞かないとな

穂波

少し、休憩挟まない…?

穂波

その…ずっとやってたから…

一歌

…うん。そうだね……

咲希

…………

それぞれが楽器の元を離れ、楽譜を見たり、水分補給をしたりと休憩を始めた

その休憩に会話はない

この空気の中話し出すのは辛い

けど、自分でやるって決めたんだからやらないとね

咲希

……あのさ、2人とも

一歌

…?どうしたの?咲希

穂波

……?

2人がこちらを振り向いた

あの事が起きてから、面と向かって話すことなんてほとんど無かったから、少し緊張する

咲希

……しほちゃんの、、事なんだけど…

しほちゃんの名前を口にすると2人の表情は暗くなっていった

咲希

2人は、、、どう思ってる…?

たった数秒でも長く感じる沈黙

先に口を開いたのは、いっちゃんだった

一歌

どう思ってるって言われてもな……なんとも、、思ってないよ

咲希

…っ……どういうこと?

一歌

……そのまんまの意味だよ。志歩の事は、なんとも思ってない

一歌

……私は志歩に酷い事、言っちゃったから……

一歌

Leo/needには必要ない。って

一歌

私が、志歩のことを考える権利なんて、、、ない

一歌

自分から……志歩を突き放しちゃったからさ…

いっちゃんは……しほちゃん と同じなんだな…

諦めちゃってる…もう私には何も出来ないって

いっちゃんは人一倍、責任感がある

それが…いいところでもあるし、悪いところにもなっちゃってる

咲希

………ほなちゃんは、、どう思ってるの?

さっきから一言も発さないほなちゃんに話しかけてみた

穂波

あっ……えっ、と………

急に話しかけたからか戸惑ってる様子

咲希

しほちゃんの事……どう感じてるの…?

追い打ちをかけるように尋ねる

戸惑ってるからって、いっちゃんにしか聞かないのは嫌だから

ちゃんと、2人の思っている事を知りたい

穂波

私、は、、、

穂波

謝りたい……かなぁ……

咲希

!………どうして…?

穂波

私、、何も聞かずに……出ていっちゃったから

穂波

自分の言いたいことだけ言って、、、その上、手まで出しちゃった……

穂波

だから、、、

穂波

もし、許されるなら────

穂波

───会って、謝りたい

咲希

そっ、か……2人の思ってることはわかった…

咲希

言ってくれて、ありがとう…

一歌

咲希は、どう思ってるの…?

咲希

……え?

唐突な質問に戸惑ってしまった

確かに、考えてみれば、自分の意見は言わずにただ人に尋ねるのはおかしい

ちゃんと、言わないと自分の想いも

咲希

……アタシは…辛い、だろうなって…思ってる

穂波

…え?

一歌

…?

予想外の事を言われたからか2人は驚いた顔をした

詳しい事、話してないからなぁ

そういう顔をされるのも、無理はない

咲希

アタシ、この間、会ってきたんだ

咲希

………しほちゃんに────

咲希

────病院で

一歌

っ……そう、なんだ………

穂波

…っ…………

2人の顔が更に暗くなるのがわかった

親友がしばらくあっていない間に入院してた、なんて知ったら誰でもそうなる

きっと、アタシも

咲希

しほちゃんさ、いっちゃんと同じようなこと言ってたよ……

咲希

私に、2人に会う資格はない。って

穂波

!…そんなことっ!───

一歌

!!っ…

咲希

2人とも、、今、そんなことない。って、思ったでしょ?

咲希

しほちゃんも、そんなことないって思ってる

咲希

だから、、会おうよ、みんなで………

咲希

会って、、話し合おうよ…

一歌

……でも、私が会って、、いいのかなぁ、

咲希

…いいんだよ、誰も、会っちゃいけない。なんて言ってない

咲希

……みんな、、、自分を責めすぎなんだよ……

咲希

私が、悪いんだって考えてるから、いつまで経っても動けない、、、

穂波

でも、、実際、自分が悪い所もあるから、、、

咲希

…確かに、あるかもしれない

咲希

……アタシだって、考えた時あったもん

咲希

あの時こうしとけばって……

咲希

……でも、このままじゃ、変われないと思ったから。

咲希

だから、変わろう。みんなで、、、

咲希

アタシ、、、このままの関係は嫌だなぁ……

穂波

…そう、だよね。変わらなきゃだよね

穂波

私も……このままは、嫌だな、

一歌

……私も、、変わりたい。

一歌

咲希もこんなに頑張ってくれたから、、

咲希

!!っうん…ありがとう…

よかった……上手く、行った……

説得、、、できた…………

一歌

ごめんね、、咲希。1人で考えさせちゃって、、、

穂波

私も、、ごめんね、咲希ちゃん………

咲希

ううん。大丈夫だよ!

咲希

とりあえず!次はみんなでしほちゃんに会わないとね!!

一歌

うん。そうだね

穂波

じゃあ、物、片付けよっか

咲希

うん!

待っててねしほちゃん

今から、3人で

助けに行くから

穂波

……なんか、、緊張するね…

一歌

……うん…

2人とも、緊張してるみたい

アタシもそうだったな

咲希

……大丈夫だよ。2人とも

咲希

……行こう

ドアノブに手をかける

アタシはもう、ひとりじゃないよ

咲希

しほちゃん!来たよー!

志歩

咲希?もう…また来た、の………

振り向いた瞬間、いつもはいるはずのない2人が視界に入ったからか、驚いた表情を見せる

一歌

…志歩

穂波

志歩ちゃん………

志歩

……………

流れる沈黙

「……… ごめん」

咲希

!?……しほちゃん………

志歩

……ごめん。急に、、あんな事言っちゃって……

志歩

許されることじゃないってわかって───

一歌

志歩が……謝ることじゃないよ!!

穂波

そう、だよ……私こそ、、謝らないといけない

穂波

話も聞かずに、、勝手に出て言っちゃって……ごめんなさい……

一歌

私も、、、志歩の事……何も知らないのに、あんなこと言っちゃって…

一歌

…………ごめん

しほちゃんの方を見ると、少し戸惑ってる

咲希

ねぇ、みんな

咲希

アタシ……言ったよね…?

咲希

もう、、、自分を責めるのはやめようって

咲希

確かに悪い部分はある…けどさ、もう、やめよう…?

咲希

……アタシ、こんな雰囲気は嫌だよ…

いつの間にか溢れていた涙

あぁ…泣くつもりなんてなかったのに…

背中に暖かいものを感じる

穂波

そう、だね

それを感じたのと同時にほなちゃんの声が耳元で聞こえた

穂波

私、も……謝ってるみんなを見るのは、、、嫌だな………

志歩

そう、、だね…………

志歩

だけど、、、一つだけ、言っておく…

志歩

私の意思は…変わらないから

志歩

Leo/needを抜けるってこと…

「それは……できないかな……」

咲希

いっちゃん………

一歌

志歩の事をいらないって言った私が言うのもあれだけどね……

指で頬を掻きながら彼女は微笑む

志歩

……どうして…

一歌

私達は、誰一人欠けちゃ行けないって、改めて思ったから。かな

一歌

志歩がいない間、3人で練習してた

一歌

私自身、志歩がいなくてもできるんだって、意地張ってた部分もあった

一歌

でも、、、やっぱり、いつも通り、なんて事なくてさ

一歌

1つの楽器が聞こえないだけで、全然違った

一歌

リズムの要でもあるベースがいなくなっただけで、こんなに変わるんだって思ったよ

志歩

……そう…でも、私が居なくても、みんなはもう十分自分達でやって行ける実力はついてる

志歩

だから、、みんなの重荷になる私は、いなくても───

穂波

──一歌ちゃんが言いたいのは、そういうことじゃないんだよ

いつの間にか離れていたほなちゃんが被せるように言った

穂波

Leo/needは……この4人じゃないとできないってこと…

穂波

私達の信頼は、関係は、絆は、、、、こんな事で終わるようなものじゃないって、事だよ

咲希

そうだね、、、、Leo/needはそれだけ、深い絆で結ばれてる

咲希

だから……誰が抜けたり、やめたりする事なんて、、、できないし、させないから

今まで以上に真剣な顔を向けた

Leo/needはこんな事で、終わらない

志歩

…これだけ言われたら…抜けようにも抜けれないじゃん……

志歩

…ははっ……一種の呪いだよ……Leo/need。

そう言って彼女は苦笑する

咲希

呪いって言い方は気に食わないなぁ?深い絆って言って欲しいかな!!

志歩

わかった、わかった

志歩

迷惑かけて…ごめん

咲希

あっー!しほちゃん!!ごめんはだめって言ったでしょ!?

志歩

あぁ…そうだったね

志歩

じゃあ………───

志歩

──みんな、来てくれて、ありがとう

穂波

行けるなら…毎日でも行くよ?

志歩

いや、なんでみんなは毎日来たがるの…

一歌

っ…ははっ!

咲希

あはは!

そうだよ、私達はこんな風でいいんだ

ちょっとした事で笑顔になって

一緒に居るだけで楽しい

それだけで、十分

その病室からは4つの笑い声が聞こえた

あの日から私達は毎日しほちゃんの元に行くようになった

志歩

もう……また来たの…?

来る度にそういう彼女

でも、その顔は心なしか嬉しそうに見える

雫先輩の話によれば、しほちゃんは私達が来ることを楽しみにしてるみたい

病室に行くと、今日はみんなとこんな話しをした。だとか今日はあんな花を持って来てくれた。だとか照れながらも話してくれるらしい

咲希

……良かった…楽しんでるみたいで…

志歩

…?咲希?何か言った?

咲希

…ううん!なんでもないよ!!

しほちゃんが楽しんでくれてる

その事実だけで、アタシは嬉しいな

今日はセカイで練習をしていた

ミク

今日も志歩のところに行くの?

一歌

うん。そうだよ

咲希

今日はなんの話しようかなー!

ルカ

最近、志歩に会えてないから、ミクが寂しがってるみたいよ?

ミク

ちょっと!ルカ!!

慌てて発言を取り消そうと慌てているミクちゃんを見ると、なんだか微笑ましくなってくる

穂波

それなら、、、スマホからなら志歩ちゃんとお話はできるよ?

咲希

あ!確かに!

穂波

志歩ちゃんに聞いてみるね

ミク

ありがとう。穂波

こんな事を話していると急に音楽が鳴り始めた

ルカ

……?誰かのスマホ、鳴ってるわよ?

咲希

この着信音、いっちゃんのじゃない?

教室に鳴り響くミクの歌声

間違いなくいっちゃんのものだ

一歌

だれからだろう…?

スマホの中を覗いたとともに、いっちゃんの目が大きくなった

一歌

……雫先輩?

ミク

しず、く??

思いっきりはてなマークを浮かべているミクちゃんが見える

穂波

あっ、志歩ちゃんのお姉さんだよ

ミク

あぁ、そういえば、いるって言ってたね

一歌

はい。どうしたんですか?

一歌

──はい。………はい。

一歌

……………え?

咲希

…?

雫先輩と話すいっちゃんの表情はだんだん暗くなっていた

嫌な予感がする

それはその場にいたみんながそう思ったみたいで、、、

穂波

……どうしたの?一歌ちゃん

ほなちゃんがいっちゃんに聞いた。

緊張が走る教室内

いっちゃんの口から出てきたことは耳にしたくない言葉だった

「志歩の容態が……悪化した…………」

この作品はいかがでしたか?

1,110

コメント

14

ユーザー

感動…

ユーザー

私の推しが志歩ちゃんだからとっても楽しみです!!続き楽しみにしてますね!1

ユーザー

こういう話大好きです! もちろん、彩冬さんの違う話も大好きなんですけど!! 続き楽しみにまってます🙇🏻‍♀️💓

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