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しばらくすると
星の光りは少しずつ弱くなっていった
美結
拓郎
じゃあもう一回!
そう言おうとしたところで
郁美
いっちゃんの声がした
美結
拓郎
美結
ちょっぴり寂しかったけれど
寝る時まで我慢しようと心に決めて
いっちゃんの待つダイニングへ
美結
拓郎
郁美
美味しいお店のローストチキン
いっちゃんお気に入りのシーザーサラダ
いろんな野菜が入ったスープに
いっちゃんの手作りロールパン
いつもと違うご馳走に心が踊る
拓郎
郁美
郁美
郁美
拓郎
拓郎
テーブルの向こうには
キラキラと電飾が光るクリスマスツリー
美結
拓郎
美結
郁美
拓郎
私のために用意された子供用の椅子に座り
郁美
美結
郁美
郁美
拓郎
美結
こんなに楽しいことがあるなんて知らなかった
ショッピングモールの大きなクリスマスツリー
電気を消すと光る沢山のお星様
いつもより豪華なご飯と
それを一緒に楽しめる大好きな家族
私のために精一杯、料理してくれるいっちゃんと
私のために一生懸命、星を貼り付けてくれたたっくん
うれしくて
うれしくてうれしくて
自然とと笑みがこぼれたら
郁美
拓郎
二人も笑っていた
郁美
美結
口の中いっぱいにチキンを頬張って
郁美
拓郎
美結
楽しかった食事が終わり
初めてちゃんとテレビを見た
優香里
母の制限によってテレビを見たことがなかった私は
児童相談所でもテレビを見ることはなく
この家に来てからもテレビには興味を示さなかった
テレビの向こうから聞こえる音に恐怖を感じる
ここにいるはずのない母に怒られる気がした
優香里
突然フラッシュバックを引き起こし
美結
郁美
拓郎
私は涙が止まらなくなった