翌日朝 「クビカリ様」のアパート前
刑事
若い刑事
若い刑事
若い刑事
刑事
刑事
刑事
若い刑事
若い刑事
若い刑事
刑事
若い刑事
黒髪の柚
黒髪の柚
部屋に入ると、服に血をつけた女子学生が床に座り込み
その傍に、腹から血を流して倒れている大男がいた。
顔色からして、蘇生は絶望的だろう。
時は遡り、30分前……
黒髪の柚
黒髪の柚
クビカリ様
クビカリ様
私の構えた包丁は、醜男の腹に突き刺さった。
二度、三度。
怒りを刃物を握る手に込めて、突き続ける。
クビカリ様
目を血ばらせながらうめき続ける男は
その体型も相まって、死にかけの豚の様に思えた。
やがて、振るう包丁が何度目かもわからなくなった頃
芋虫のように這い回る豚は、その動きを止めた。
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
そう薄ぼんやりと考えながら、手に持つ包丁で手足の紐を切る。
ピーンポーン
部屋の惨状にそぐわない、どこか間の抜けたインターホンの音が響き渡った。
そう軽口を叩きつつ、もう一人のニセモノが部屋に入ってきた。
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
無駄に整った顔とスカスカの頭に無性に腹が立って
ご自慢の顔に切りつけてやった。
ドタドタと部屋から走り去る男の後ろには
まるで童話の様に、アンモニア臭のする水たまりが点々と続いていた。
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
……ああ、もう全てがどうでも良い。
先ほどの反動なのか、あらゆる気力が抜け落ちてしまった様に
私は逃げ出すでもなく、その場にしゃがみ込んだ。
そうこうしていると、二人の男を連れた「小便男」がまた戻ってきた。
若い刑事
若い刑事
刑事
刑事
年をとった方の刑事が、包丁を拾い上げた。
黒髪の柚
刑事
刑事
刑事
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
そう伝え、一人暮らしにしては大きすぎる冷蔵庫の冷凍室を開け、二人に中を見せる。
そこには今までの犠牲者と思われる、黒髪の少女たちの生首が
大きな透明の袋に、雑にまとめて入れられていた。
黒髪の柚
黒髪の柚
何かの拍子に醜男の口から外れたであろう、先ほどの生首を床から拾い上げ掲げてみせた。
刑事
刑事
黒髪の柚
黒髪の柚
若い刑事
若い刑事
刑事
私の告発も相まって、運転手の男は警察と一緒に病院に
私はそのままパトカーに乗せられて、警察署まで行くことになった。
その後、取調室で事の顛末を刑事に話した。
若い刑事
若い刑事
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
若い刑事
若い刑事
若い刑事
若い刑事
黒髪の柚
黒髪の柚
若い刑事
刑事
刑事
刑事
若い刑事
肩を落として部屋から出ていく若い刑事と入れ替わりに
年配の方の刑事が私の前の席に付いた。
刑事
黒髪の柚
刑事
刑事
刑事
刑事
刑事
刑事
刑事
刑事
刑事
黒髪の柚
黒髪の柚
黒髪の柚
刑事
刑事は諦めた様に頭を抱えた。
その後起訴が決まり、裁判になった。
私の供述、事件の背景、色んなものが争点になった結果……
私は医療少年院に入所する事になった。
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