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んなモンださんでいい!

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んなモンださんでいい! 第1話

♥

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2021年07月08日

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月世

もう家に着いた?

紘毅

ううん。まだだよ

月世

そっか、寒いから気を付けてね

紘毅

ありがとう

紘毅

今日は一段と冷えるね

月世

真夜中だしね

紘毅

うん。でも時々人もいる

月世

そうなんだ…夜中なのに…

紘毅

こういう時だからこそさ…

紘毅

開放感が増すよね

月世

ん?…なんの話?

紘毅

体にまとうものを全部取るとさ

紘毅

最高に気分がいいんだよ

月世

紘毅…それって…

月世

今、服…着てないってこと…?

紘毅

月世も一緒にどう?

紘毅

すっごく気持ちいいよ

紘毅

最高の気分になれる

月世

冗談でしょ…

月世

どうして…

月世

…ちょっと待って

月世

さっき人もいるって…

紘毅

うん。見られたかもね

月世

早く家に帰って!

紘毅

わかってる

月世

絶対よ!すぐにね!

月世

おやすみ

紘毅

おやすみ、月世

月世

紘毅…何考えてるの…

月世

でも…今の私には

月世

後悔している暇なんてない…

月世

ないけど…

月世

後悔、するよなぁ…

月世はスマホを握り締め

思い出していた

彼と出会ったあの日のことを

半年前

月世

ついに来てしまったのね…

カズミ

そうだよ…!

月世

これが婚活パーティー…

月世は友人のカズミとともに

婚活パーティーに来ていた

カズミ

空気に飲まれそう…

月世

負けてられない…!

月世

いこう、カズミ!

カズミ

すごい気合いだね

月世

だって同期はみんな結婚して…

月世

私だけ1人なんだもん

月世

さすがに焦ってるからさ

カズミ

そうだよね…!

カズミ

私も頑張らなきゃ…

女性1

へえ~!すごいですね~!

男性1

そうでもないよ

カズミ

あそこ…すごい人だね

月世

あそこだけじゃない

月世

そこにも人が集まってる

女性2

もっと聞きたいです!

男性1

嬉しいな、聞いてくれるんだ

カズミ

いい男にはすでに人だかり…

カズミ

すごい世界だね

月世

うん。あれ…?

月世

カズミ、あの人

カズミ

いい感じだね…!

月世

声かけてみようかな

月世

周りに人も少ないし

カズミ

だね、行ってらっしゃい

月世

うん!カズミも頑張れ!

カズミ

うん!

月世

こんばんは、ご一緒していいですか?

紘毅

こんばんは。もちろんですよ

紘毅

何かお飲みになりますか?

月世

ありがとうございます

紘毅

申し遅れました、高台と言います

紘毅

紘毅って呼んでほしいです

月世

私は竹内月世って言います

月世

月世って呼んでください

紘毅

わかりました

穏やかな態度

こちらの話にも興味を示してくれ

上品さも魅力的だ

そしてなにより

年収の高さ

月世

(彼のことは絶対に…)

月世

(逃してはならない…)

運命がそう告げているようだった

カズミ

おかえり

カズミ

彼はどうだった?

月世

いい人だったよ。本当に

カズミ

他の人から聞いたんだけど

カズミ

彼、警戒されてるみたい

カズミ

バツ2なんだって

月世

なるほどね…

月世

贅沢言っちゃって…

月世

みんなそんなもんでしょ

カズミ

そうそう!

カズミ

そういう人のための、だよね

カズミ

婚活パーティって

月世

よし!決めた!

月世

彼と絶対仲良くなって

月世

そういう関係、目指したい!

カズミ

案外うまくいくかもね

カズミ

彼、月世に興味があるみたい

月世

え、ほんと…!?

月世

そうだといいな…

月世

あの時は普通だって…

月世

そう思ってたのにな…

月世はさらに思い出す

紘毅の衝撃的な一面は

あの日に明らかになったのだ

4か月前

月世

はい、もしもし

警察

竹内月世さんのご連絡先ですか?

月世

…そう…ですけど…

警察

こちら県警です

警察

高台紘毅さんのことでお話がありまして…

警察

今、こちらで彼の身柄を拘束しています

月世

えっ!?なんでっ

警察

裸で出歩いていたからです

月世

は…?

警察

聴取は終わりましたので

警察

迎えをお願いできますか?

警察

衣服と靴の用意もお願いします

月世

え、あ…はい…

月世

わかりました…

月世

どうしよう…私…

月世

大変な人と付き合ったのかも…
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