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と言って最寄り駅へと向かう。
いつもと変わらない朝、のはずだった…
大好きな曲を聴きながら歩いていると、
「そこのお嬢ちゃん」と呼ばれた気がした。
ヘッドホンを外しながら
と返事をした。
キョロキョロして
声の主を探していると、真後ろから
と一言だけ言って人混みへと消えていったお婆さんがいた。
不思議に思いながら
横断歩道で信号待ちをしていると、
右からけたたましい音が聞こえてきた。
車が猛スピードで
こちらに向かってきたのだ!
と大声で叫んだ。
私以外にも横断歩道には
たくさんの人がいたが、
私が大声で危険を知らせたおかけで
誰一人としてケガ人は出なかった。
あの時、お婆さんに声をかけられずに
ヘッドホンをしたままだったら
車にひかれていたかもしれない。
そう思うとゾッとした。
帰宅してから朝あった事を家族に話すと、
声をかけてきたお婆さんは
私のひいばあちゃんかもしれないと聞かされた。
ひいばあちゃんが写っている写真を見せてもらうと
腰の曲がった小さいお婆さんが写っていた。
間違いなく今日の朝に見たおばあちゃんと同じだった。
危険を知らせてくれたみたいだ。
と仏壇に手を合わせた。