10タップじゃないアホ美ちゃん

転校六日目の朝

幸枝はとある事件の新聞記事を黒板に貼り付け

その事件にアホ美が関係しているかのように書き込んだ

アホ美に迫る幸枝の魔の手

幸枝が本格的にアホ美を標的にしようとしている

友美の心に不安な気持ちが増して行く

友美はアホ美から家庭の事情について少し聞いてはいたものの

事件のことは何も聞かされていなかった

幸枝の言葉は本当なのか？

あの新聞記事に書かれていることは本当のことなのか？

訳もわからず困惑する友美

だがそんな友美を他所にアホ美の怒りが爆発

幸枝は全てをわかった上で攻撃しているわけではなく

アホ美について細かく調べたわけではないようだった

その後、現れた担任によってアホ美は職員室に連れていかれ

ざわめき始める教室で幸枝が教壇に立ち黒板を叩いた

思わず呟いた友美の言葉に

幸枝は友美の腕をつかみ

反論しようとした友美の頬を思いっきり平手で叩いた

幸枝は友美の髪の毛を掴んで顔を床に擦り付け

泣き出す友美の頭を足で踏みつけ

全員に恐怖を植え付けた

静まり返る教室内で冷たい目で友美を見下ろす幸枝

その後、一時間目の授業の途中でアホ美は教室に戻った

四時間目の授業が終わり

始まった帰りのホームルーム

そこで幸枝が突然手を上げた

安藤の言葉にアホ美は反発し

平行線のままホームルームは終了

安藤がため息を漏らしながら教室を出ていくと

幸枝達の鋭い視線が友美とアホ美に注がれる

こんなことになってもアホ美は落ち込むこともなく

ケロっとしたアホ美の態度に二人は少し驚いていた

アホ美の強さにより一層、憧れの気持ちを抱くも

自分の弱さを痛感していた友美は強気にはなれなかった

靴を履き替え外に出た瞬間アホ美の足が止まった

アホ美の視線の先には見知らぬ男子の姿が……

驚きと嬉しさを炸裂させたアホ美が

一目散にその男子の元へと走っていく