夢ってこんなだっけ .
こんなに
分厚かったっけ .
藤士郎 .
ねぇ 、茅 .
茅 ( 過去 )
ん ~ ?
藤士郎 .
もう充分頑張ったと思う
藤士郎 .
脚を洗って 、一緒に
幸せに暮らそうよ .
幸せに暮らそうよ .
茅 ( 過去 )
. . .
茅 ( 過去 )
殺せないから生きてんの .
茅 ( 過去 )
殺したいから生きてんの .
景 .
茅 .
茅 ( 過去 )
当たり前だけど
壊せてたら死ねてんの .
壊せてたら死ねてんの .
茅 ( 過去 )
でも 、死ねないの
晴 .
茅 ッ !
茅 ( 過去 )
私が
『 × × × × だから . 』
最後だけ
聞き取れなかった .
でも
あの私の表情は
限りなく無に見えた .
茅 .
教えて .
なんでそんなに
皆暗い顔してるの ?
茅 ( 過去 )
( 今の声 、なんだろ )
茅 .
もう暗い . . .
体が熱かった .
冷やそうと
窓を開ける為
ベットから降りたけど
そのまま
ふらっと 倒れてしまった .
倒れた時
ベッドの下が見えた .
なんか箱がある ?
手を伸ばして掴み
箱を下から引き摺り出す
体を起こして
座り
箱を開けると
中に小さな手帳と
ボイスレコーダーが
入っていた .
茅 .
なにこれ .
その時
階段を登る音が
自分の心音と
重なって聞こえた .
咄嗟にまた箱を
ベットの下に
しまい
布団に潜り込む .
花那 .
まだ寝てるね .
人が去っていく .
なんとなく
箱の中身を
まだ見ちゃいけない
そんな気がした .