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2021/05/26 20:47:40
紬
明かりが消え 暗闇に溶け込んだ白い校舎
校門で1人立っていた紬は 亡くなった友達や上級生との思い出を 回想していた
記憶の中の彼等は まだ笑顔のまま
紬
紬は肩掛けカバンの持ち手を強く握る
紬
暗闇の校舎の中 廊下を歩く者の姿が見えた
紬はその人間をよく知っていた
紬
なんでこんな時間に…
忘れ物?用事?居残り?
様々な要因が思い浮かんだが 紬は直ぐに校内へ走った 考えるより先に直感で察した
違和感があった
紬
結月
結月
紬
結月
結月は笑いながらそういった
紬
紬
結月
紬
結月
結月
紬
結月
紬
結月
結月
紬
結月
結月
紬
結月
結月
結月
結月
紬
その話を知ってるのはあそこに 居た3人だけ…のはず
結月
紬
結月の、あの不気味な笑いが頭から 離れなかった
結月先輩 なにか変だった
何か…何か手がかりが掴みたい
立て続けに死んだ…皆 その元凶がきっと居るはずだから
こんな事が…たまたまなハズがない
焼死、出血多量、転落 首吊り、凍死、行方不明
学生内の情報ネットワークで 発見時の状況は知れ渡っていた
それは必然 紬の耳にも入った
嫌でも知ってしまう たとえ知りたくないことでさえ
夜の校舎の廊下はしんと静まり 廊下の先は暗く覚束ない
等間隔にはられた窓から刺す月光は 不安に駆られた紬にとって唯一の 明かりだ
紬
紬
紬
紬
紬は革靴を片手につまんで校内へと 入ってゆく
最上階から下へ 探して回るうちに、 暗闇の中で明かりが漏れている 扉があった
開いた扉の小さな隙間 中を覗くと、誰かが居る
紬
照は紙を持っていた なにが書いてあるかまでは 見えなかったが
紬
照は持っている紙を破り捨てる
照
紬
がたっ
照の怒号に、思わず体が強ばり
はずみで革靴を落としてしまった
紬
照
照
紬
革靴を拾い、階段を駆け下りて 学校を離れる
紬