一通りの時間を過ごし友達が帰ろうとした
すると両親が帰ってきた
こんなにもタイミングが悪いことがあるのか
クラスメイト2
丁寧に挨拶なんてして
最初からわかりきっていたことなのに、どうして家に入れたんだろう
リアム父
リアム母
ーろくに俺の融通聞いてくれなかったくせによく言うよ
リアム父
クラスメイト2
クラスメイト2
クラスメイト2
君は淡々と反抗する
効果があるはずがない
逆に悪化する
それでも俺は止めれなかった
リアム父
クラスメイト2
リアム父
クラスメイト2
クラスメイト2
リアム
俺は助けられなかった
黙って見下ろすしかなかった
いつも俺はそう
誰かに助けられているのに、自分は助けてあげることが出来ない
分かっているのに出来ない
リアム父
クラスメイト2
段々呼吸が浅くなる
リアム母
リアム父
クラスメイト2
周りには返り血が飛び散る
俺の制服にも、顔にも
血の匂い自体は慣れているから別にどうとも思わない
リアム
クラスメイト2
友達の息が止まった
ビクともしない
あぁ、これが死なのか
この歳にして俺は殺人現場を目の当たりにした
リアム母
リアム父
リアム
リアム父
リアム父
リアム父
リアム父
リアム父
リアム父
リアム父
リアム
父は最後に言いたい放題俺を罵倒した
遠くからパトカーのサイレンが聞こえる
リアム父
リアム父
こうして父は務所へと輸送された
この日から俺は「殺人鬼の息子」の肩書きを付けられ、またいじめが起こった
見て見ぬふりをされ
物を隠され
殴られ
トイレに顔を突っ込まれたりなどもした
だが何も感じない
もし「悲しい」という感情が残っていたならば、とっくに俺は自殺を試みているだろう
母親も狂い始めた
リアム母
リアム母
リアム母
リアム母
リアム
そんな中でも妹は俺の味方だった
リリア
リアム
リリア
リリア
リアム
リアム
リリア
リリア
リリア
リアム
実際リリア自信も辛いはずだ
リリアも学校でいじめを受けているのを知っている
それでも笑顔で接しているリリアのことは今でも尊敬している
だが俺の味方は必ず途中で途切れる
ある日、リリアが重い病気にかかった
原因は過度なストレスとなって引き起こされた未知の病だった
リリアにはしっかりとした感情があり、とても素直だったため真に受けてしまっていたのだろう
何でも素直に受け止めてしまう優しさ
俺の両親から教わったとは到底思えない
リアム母
リリア
リリア
リアム母
リアム母
リリア
母がこの場から消えた
俺と2人だけの空間
ただただ重たい
普段元気な妹がこんなになるとは思わなかった
ー全て俺のせいだー
リリア
リアム
リリア
急にこれが最期かのように話し始めた
リリア
ー知っている、そんなこと
リリア
ー分かってる
リリア
ーそんなことどうだっていい
ーただ……俺は…
リアム
リリア
俺は……
リアム
ただそれだけだ
これが本心だ
初めてわがままを言った
リリア
嬉しそうに微笑む妹
泣きながら訴える兄
ー頼りないお兄ちゃんでごめんな
リアム
リリア
少し冷えた妹の手が俺の手を小さく握る
力がない
リリア
リリア
リリア
手が震える
こんなに優しく受け止めて貰えた
それだけで嬉しかった
「想い」……
リリア
リアム
俺は必死で温める
リリア
妹は切なく笑う
ここでまで無理をして笑うな
本当の妹を見せてくれ
妹らしさを……
リアム
リリア
リアム
リアム
リリア
これで最期
だんだん分かってきた
最期くらい妹には本当の自分でいて欲しい
リリア
妹がベッドから体を起こした
思いっきり俺に泣きつく
俺の服が妹の涙で湿る
俺は優しく抱きしめ返す
リリア
リアム
リリア
リアム
泣いたことにより体力を使ってしまったらしい
妹の呼吸が浅くなる
リリア
リアム
手、体の力が抜けていっている
時期に終わる
そんなことは最初から分かりきっていた
リリア
雪がしとしとと降りしきる中、妹は息を引き取った
彼女の美しいスカイブルーの瞳はもう見ることのできないものになった
戻ってきた母はしゃがみこんだ
俺はまだ、妹の手を温めている
リアム
リリア
返答はない、当たり前だ
もう死んだんだ。
妹が帰らぬ人となって何年かの月日が流れた
俺は大人になった
母は少し落ち着いた
原因はやはり父親だったのだろう
俺は外を歩いていた
リアム
雲ひとつない透き通った青色の空
こんな空の日はリリアの姿を思い出す
リアム
リアム
下を向いていたら誰かとぶつかってしまった
そう、俺の人生が180°変わり始めたのは、この瞬間からだった
?「すまない。大丈夫か?」
リアム
?「……?君…名前は?」
リアム
リアム
?「リアム……」
?「良かったら一緒に仕事をしないか?」
リアム
リアム
初対面で何を言っているんだ
?「見たところ、俺の弟と同い年くらいに見える」
?「俺の弟がこれから始める仕事が不安で仕方ないらしいんだ」
?「「せめて同じタイミングで始める人居ないかなぁ」とな」
リアム
?「君はこの仕事に向いている…」
宗教勧誘か何かかと思ったがそうではなかった
俺の人生を変える手を差し伸べてくれた
そう……彼が…
リアム
?「おっと、無礼なことをしてしまったな」
?「俺の名前は……」
ステイサム
ステイサム
看守になるきっかけを作ってくれたのがステイサムだった
彼がいなければ俺は今ここにいない
いや、彼とぶつかってなければ運命は変わっていた
リアム
ステイサム
リアム
ステイサム
ステイサム
あれから俺は看守になるための勉強をした
元から知識はあったため割とすんなりいけた
ひとつの事に集中するのは得意だ
俺は血を見るのを慣れている
人が死ぬのも、裏切るのも
元からこれといった感情もないし
だから案外看守という職業もいけたのではないだろうか
だがひとつ目的があった
それは
「俺の人生を無茶苦茶にした父に会うこと」
リアム
リアム
?「あ!君がリアムくん〜??」
遠くから明るい声が聞こえる
だんだんその声が近づいてきた
?「やっぱ…!兄貴の言っていた通りだ…!」
曲がっているネクタイ
締め忘れているボタン
……これでよく来れたな…
リアム
スティーブ
リアム
ステイサムの弟…?これが……?
スティーブ
リアム
どうやら観察能力は高いらしい
俺の思うよりも出来るやつなのかもしれない
スティーブ
スティーブ
リアム
こんなに明るく接しられたのはいつぶりだろうか
スティーブ
リアム
スティーブ
リアム
リアム
スティーブ
……悪気はなさそうだ
正直俺もステイサムやスティーブのような男らしい体型は羨ましいと思う
今でもな……
スティーブ
スティーブ
リアム
リアム
素直に嬉しかった
「これから」……
俺と関わって、これからがあるのか
スティーブ
スティーブ
あれから2人とも順調に仕事をこなしていった
時にはステイサムの力を借りながら
そして俺は「看守長」に就任した
ステイサム
リアム
リアム
そして一方のスティーブは
スティーブ
ステイサム
スティーブ
「機関長」となった
ああ見えても細かい作業が好きで、手先が器用なスティーブにはもってこいだった
だから今でもこはねの制服の採寸をして、サイズを合わせることが出来たのかもしれない
家庭科はオールAの5だったようだ
俺たち2人は上の者にからも期待を寄せられ、気に入られていたらしい
スティーブ
スティーブ
スティーブ
リアム
看守呼びをはじめてされた
そうだ、俺は「看守長」だった
スティーブ
リアム
どことなく距離を感じる
だがこれは上下関係
同期だろうと仕方の無いことだ
それから何年か仕事を共に続けてきた
俺を含めよく3人は一緒にいることが多い
リアム
スティーブ
リアム
スティーブ
リアム
ステイサム
ステイサム
リアム
リアム
スティーブ
スティーブ
リアム
スティーブ
人を殴ったり死刑を執行したりなどに対しては特に抵抗はない
昔からそういうのを見てきたから
スティーブ
リアム
スティーブ
スティーブ
いずれくると思っていた質問だ
リアム
スティーブ
リアム
リアム
スティーブ
更に俺が変化される追い打ちが加わった
奴らが輸送されて来た
刑務官
刑務官
スティーブ
ステイサム
刑務官
刑務官
リアム
刑務官
刑務官
リアム
プレッシャーをかけられた
正直少し不安でもあった
どれほどの極悪人が輸送されるんだろう しかも3人も
ー俺に出来るのか……?
リアム
スティーブ
リアム
リアム
スティーブ
ステイサム
リアム
俺にはこの場所は暖かすぎる
俺がこの場所にいていいのか
不幸を呼び寄せるこの俺が
俺が囚人たちの迎えを行くことになった
リアム
ベッドで眠っている
8番(ぺ)
リアム
リアム
6番(し)
リアム
リアム
9番(ク)
リアム
リアム
磨かれた観察力と用意された資料で隅々まで調査する
これが俺のスタイルだ
8番(ぺ)
6番(し)
リアム
9番(ク)
リアム
リアム
リアム
8番(ぺ)
6番(し)
9番(ク)
8番(ぺ)
リアム
さっきまで慎重に観察していたのが馬鹿らしく感じた
特に8番…なにが「リーダーだから注意しよう」だ……先陣を切ってふざけ散らかしている…
6番もハッキングをするほどの頭の回転の速さは見るからになさそうだ
9番はマイペースすぎてエージェントなんて資料が間違っているのではないかと感じてきた
リアム
もう看守をやってかなり経つが、刑務所にきてこんなに舐めた態度をとる囚人は初めてだ
8番(ぺ)
6番(し)
9番(ク)
リアム
リアム
8番(ぺ)
6番(し)
9番(ク)
8番(ぺ)
ここから俺は変わっていった
いい意味で……とでも言っておこう
そしてすぐに新任看守がくることを伝えられた
まだあいつらが来て8日あたりたった頃だ
刑務官
刑務官
スティーブ
ステイサム
リアム
正味俺はどちらでもいい
願いとしては仕事の手際がいい人間が嬉しいが
こはね
こはね
ここで出会ったのがこはねだった
スティーブ
ステイサム
リアム
リアム
こはね
とても小柄な女性だった
どこか見覚えがある
ー 数十日後
こはね
リアム
こはね
リアム
こはね
こはね
リアム
こはね
リアム
言われ慣れている
こはね
こはね
こはね
リアム
この言葉に、俺はフラッシュバックした
リリア
ーあぁ、そうか
ー懐かしさの正体はこれか
こはねは俺の妹…リリアととても対象的であった
笑った時の笑顔
困った時の顔
素直なところ
まるでリリアの生まれ変わりかのようにそっくりであった
それから俺はこはねをリリアのように思った
俺の昔に殴られた傷跡は幸いながら目に見えるところには残っていない
服を脱がない限り普通の人だ
俺は絶対囚人にも看守にも自分自身の過去を語らないと決めている
リアム
こはね
リアム
こはね
リアム
何がおかしかったんだ?
こはね
リアム
リアム
まるでリリアが笑っているかのように感じる
そう思うとなんだか心が温まる
こはね
スティーブ
ステイサム
リアム
8番(ぺ)
6番(し)
9番(ク)
リアム
あぁ、もう
お前たちのせいで
感情がもどってくるじゃないか
スティーブ
こはね
8番(ぺ)
6番(し)
まぁでも……
リアム
感謝くらいはしといてやる
スティーブ
リアム
スティーブ
リアム
こはね
8番(ぺ)
6番(し)
9番(ク)
リアム
ステイサム
リアム
ステイサム
リアム
リアム
ステイサム
ステイサム
ステイサム
スティーブ
リアム
スティーブ
スティーブ
リアム
8番(ぺ)
こはね
ーリリア
俺は今、やっと変われた気がする
リリアの言っていることが分かった
教えてくれてありがとうな
ー良かった…☺️
リアム
リアム
ー看守服、とっても似合ってる!
ー世界一かっこいいお兄ちゃん!
幻聴なのか
リリアの姿はない
しかし、声のする方に顔をやると
こはね
こはねだった
こはねから声がする
ーありがとうね、お兄ちゃん
きっと見守ってくれたのか
本当に最後まで優しいやつだ……
リアム
俺はこはねの前で崩れ落ちるように座り込んだ
スティーブ
ステイサム
こはね
リアム
こはね
ーじゃあね、お兄ちゃん
リアム
俺はリリアと最期の別れを告げた
俺の事が不安で成仏出来なかったのだろう
安心しろ、大丈夫だ
今は仲間もいる
俺には勿体ないくらいだがな
こはね
こはね
コツ……コツ……
こはね
こはね
がちゃ
リアム看守
こはね
リアム看守
こはね
リアム看守
リアム看守
リアム看守
リアム看守
こはね
リアム看守
リアム看守
こはね
リアム看守
リアム看守
こはね
こはね
リアム看守
こはね
リアム看守
リアム看守
こはね
リアム看守
似ているな
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コメント
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涙で顔がwwリアム看守の過去悲しすぎて、涙が滝のように溢れてきましたよ!ww
バグだと思うんですけど、 このシリーズ以外のストーリー、連載が表示されなくなってしまいました。これまではそんなことなかったので、明らかにバグだと思うのでここに書かせていただきました.長文失礼致しました。