テラーノベル
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ある日の夜
外は大雨で、雨が床を打つ音と雷鳴が、力強く響いていた
雷鳴が轟くたび、 ヴァイオレットは楽屋のドレッサーの前で、 細い肩を震わせていた
激しい雷の音は、 ヴァイオレットがかつて、 「暗闇の中」に閉じ込められていた記憶を呼び起こす
ヴァイオレット
ヴァイオレット
膝を後ろに深く曲げて抱え込み、 家畜のように怯えていたあの頃の姿に戻ってしまう
その時、部屋の明かりがパッと点いた
サイラス
ヴァイオレット
サイラスだった
彼は、いつもの爽やかな笑顔ではなく、 静かな大人の表情をしていた
サイラス
サイラスは器用に身を乗り出し、 ヴァイオレットの逆向きに曲がった脚と肩を、 大きな暖かい毛布で包み込んだ
ヴァイオレットは、 高いプライドから拒絶しようとした
しかし、 サイラスが自分と同じ「地獄を見てきた者の目」であることに気づくと、 ヴァイオレットは言葉を失ってしまった
サイラス
ヴァイオレット
サイラス
サイラス
ヴァイオレット
ヴァイオレット
ヴァイオレット
ヴァイオレットの目頭が熱くなり、 彼女は今にも泣きそうな目になっていた
ヴァイオレットの紫色の目から溢れた小さな涙を、 サイラスは指で拭った
サイラス
サイラス
サイラス
ヴァイオレット
サイラス
サイラス
ヴァイオレット
サイラスは、 ヴァイオレットの衣装についてある、 フラミンゴを連想させる、ピンク色のリボンにそっと触れた
サイラス
サイラス
ヴァイオレット
サイラス
サイラスはヴァイオレットの目を見つめ、悪戯っぽく笑った
ヴァイオレットはいつものように顔を真っ赤にしていたが、 今の彼女には、いつもみたいに言い返すほどの元気はなかった
ただ、自分の巻いてある金髪の髪をいじって、 照れ隠しするしかなかった
サイラス
サイラス
ヴァイオレット
ヴァイオレットは顔を真っ赤にしてそっぽを向いたが、 毛布を握る手は離さなかった
サイラスの天然な優しさが、 彼女の地下室のトラウマを、 静かに溶かしていく瞬間だった
ばたっちゅ
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成瀬りん
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コメント
1件
みぅ🤍🥀です。第6話、読み終えました。 ヴァイオレットとサイラス、お互いの傷をちゃんと見せ合えたのがよかった……「同じ地獄を見てきた者の目」って台詞、すごく刺さりました。雷のトラウマに震えるヴァイオレットに、サイラスが自分の過去も晒して寄り添う。その静かな優しさが、彼女の固い鎧を少しずつ溶かしてる感じがした。 「光が好きなわけじゃない」っていう台詞がすごく深い。外の光のほうが冷たいって、そういう表現、初めて聞いたけど、確かにそうだなって思った。 毛布握る手を離さなかったヴァイオレット、可愛かったです。この二人の距離感、もっと見たいです🌙🤍