これは、私が実際に経験したお話です。
私がまだ幼稚園高学年の頃に遡ります。
深夜にふと目が覚めました。
木製の二段ベッドの一番上で寝ていた私はなんとなく目が覚めてしまったのです。…ばっちりと。
今は何時なのだろうと身体を起こし、 デジタル時計に目をやりました。
深夜2時
変な時間に起きたなあ
何を思ったのか、 ふと自身の勉強机のある方を上から 眺めてしまいました。
勉強机の椅子に何か顔らしきものが横たわっていたんです。
男性のようだったので、 父が横たわっているのかなと 思いましたが
椅子の首から先にかけて横たわっているはずの身体は見当たりません。
ころりと首だけがあったのです。
まさかそんなことはないと思い、子供ベッドの側で床に布団を敷いて寝る母と父を探しました。
2人ともぐっすりと眠っています。
ママ~パパ~
上から見下ろす形で 小声でせいいっぱい呼びかけましたが 返事はありません。
上半身だけ乗り越え、覗き込む形で ベッドの下の階で眠る妹を探しました。
妹もぐっすりと眠っています。
マルチャーンマルチャーン
返事はありません。
私は気づきました。 家族の誰でもないってことは あの人は誰??
もう一度確認してみたんです。
そこにあるものは一体なんなのか 見間違いなのか…お化けなのか…。
ゆっくりと視線を 持ち上げてみたんです。
首はまだそこにありました。
確実に。
これは夢なのかと頬をつねったり、木製ベッドの感触を確かめたりしました。
これは現実だ。
まさかお化けじゃない。
事実を確認するため、
私は凝視したんです。
首は、どこか遠くを眺めていました
ずぅっとどこか一点を見つめたまま
お陰で私と目が合うことは ありませんでした。
その首は一体どのような 見た目だったのかは教えません。
私は家族のもとに駆けつけたい気持ちでいっぱいでしたが、
ベッドから離れ、 無防備になるのが怖かったので
そのまま布団の中にうずくまり声を殺して泣いていました。
泣き疲れていつしか朝になっていました。
END
コメント
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執筆お疲れ様です😫 まさかの実体験ですか?!怖すぎます…怖すぎますって…… 今日期末テストがあるんですが、不安が吹っ飛びました…😅 ゾワゾワするような書き方で、怖い話がより一層怖くなりました…!