教室の外の喧騒で、 また一人
目を覚ました者がいた
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥は起き上がると、 教室を見渡した
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥は、机の上にある 一枚の紙を手にとった
その内容は__
冬弥
冬弥は震える手を無視して、 紙に目を通していく
決して目は離さなかった
この内容全てを知る必要があると 冬弥は思ったのだ
__カサッ
突然の物音に、冬弥は びくりと肩を震わせた
音の出所は、冬弥の 目の前にある机
……の上に置かれてある 先程はなかったはずの紙だった
冬弥
冬弥は持っていた紙に 目を通し終えた後、
新しく置かれている 紙を手にとった
____
かくれんぼ 敗者一覧
·暁山瑞希
·鳳えむ
·日野森雫
·望月穂波
·草薙寧々
____
冬弥
冬弥
冬弥
幸い、この中に 冬弥の相棒や仲間は 入っていなかった
ただ、書かれてある名前は 知り合いやクラスメイトばかり
冬弥
冬弥はしばらく紙を見つめ、 それから丁寧にたたんで ポケットにしまった
冬弥
冬弥
冬弥
震える身体を奮い立たせ、 冬弥は扉の前に立った
冬弥
冬弥
取手に手をかけた冬弥は、 小さな違和感を覚えた
冬弥
疑問を抱きながらも、冬弥は 扉を開ける
ゴトンッ
同時に、違和感の正体が 冬弥の足元に落ちた
冬弥
冬弥は目の前に転がった“ソレ”に 息を詰まらせる
冬弥
“ソレ”は真っ赤に包まれた、
クラスメイトの死体だった
冬弥
彼女の首には 貫かれたような痕があり、 目はしっかりと開いていた
傷付近には、まだ新鮮な液体が べったりとついている
鉄くさい匂いが 冬弥の身体を硬直させていく
“敗者一覧”に名前が載った彼女は もう目覚めることはないだろう
冬弥
これ以上彼女を見ていたくなくて
冬弥は教室を抜け出した
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
窓の外の光に目を細めた後、 冬弥は後ろを振り返……
……ろうとして、踏みとどまった
冬弥
冬弥の脳裏に、 クラスメイトの姿が焼き付いて 離れなかったからだ
冬弥
冬弥はほんの数秒、 背後の彼女に手を合わせ
階段に向かって歩き出した
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥は鬼と一回も会することなく 目的地に辿り着いていた
来る途中、誰の 気配もしなかったことに
冬弥はわずかに疑問を抱いていた
冬弥
ガラスの向こうから 光が差し込んでいる
果たしてそれは 希望の光か、絶望の光か
彼には分からなかった
冬弥
冬弥は扉に手をかけ 動かそうと力を入れる
…………が、
冬弥
扉はぴくりともしなかった
隣の扉も試してみたが 結果は変わらず
冬弥
扉から手を離し 冬弥は小さくため息をついた
冬弥
周囲を見渡してみると ひとつだけ、雰囲気が違う 下駄箱があることに気がついた
冬弥
恐る恐る近づいて覗いてみると やはり置いてあるものがあった
冬弥
冬弥
置いてあったのはひとつの画鋲
その隣に小さな封筒も 置かれていた
冬弥
冬弥は封筒に手を伸ばした
__まだだめだよ
冬弥
どこからか聞こえてきた声に 反射的に手を引いた
辺りを見渡す冬弥だが、 昇降口には彼しかいない
冬弥
もう一度封筒に視線を戻す
封筒はちゃんとそこにあった
冬弥
その隣に添えられている画鋲が 微かに不気味に思えて、
冬弥は封筒から目を逸らした
冬弥
冬弥
3列ほど離れた廊下付近の場所に 先程と似ている下駄箱を見つけた
中を覗いてみると 案の定何かが入っている
冬弥
下駄箱に入っていたのは 綺麗な桜柄の色紙だった
冬弥
冬弥はそれを手に取ることなく 調べ始めた
色紙はいくつかに区切られていて 真ん中には大きく とある文章が書かれてある
宛名も送り主の名もなく、
区切られた箇所の文章は くすんでいて読めない
冬弥の目は自然と 中央の文章に吸い込まれていった
冬弥
たいいんおめでとう!
冬弥
冬弥はその文字から 目を離すことができなかった
心臓がゾクゾクと脈打つ
見てはいけないものを 見てしまった時のように
大切な人の、誰も知らないような 秘密を知ってしまった時のように
呼吸が浅くなるのを感じる
冷や汗がたらりと頬を伝う
冬弥
金縛りにあったかのように 冬弥はその場に立ち尽くした
ふと、冬弥の背後に 僅かな気配を感じた
冬弥
我に返った冬弥が背後を見るも 時すでに遅し
ツインテールの少女
小さな少女が、銀色を掲げ 無邪気な笑顔のまま立っていた
みぃつっけたぁ♪
コメント
6件
冬弥君ッッッッッッ!!逃げてッッッッ!!(本気)
とっても面白いです! 寧々ちゃん…残酷です… 冬弥…絶対に逃げ残って…! 鬼ってもしかして…
自分でもこんなに遅くなるとは思いませんでした スライディング土下座いたします