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お前に助けを求める資格は無い
お前にヒーローを名乗る資格は無い
お前に人を助ける資格は無い
分かってる
そんなのわかってるけど
僕は
ァァ…カワイソウニ……
その言葉を聞いた瞬間
嫌な予感が脳裏によぎる
不破湊
ダメ
ダメ
ダメ
甲斐田 晴
【唄】
ピッ…ピッ…ピッ……
不破湊
加賀美ハヤト
不破湊
剣持刀也
不破湊
淡々と言葉を並べる彼は
どこか、此処に心あらずという感じだった
葛葉
叶
葛葉
先輩達が淡々とまた、言葉を並べる
悲しそうだけど、諦めもつかない、キリが悪そうな表情で
不破湊
ギュッと拳を握りしめて呟く
自分の爪で己を抉っても、その悔しさには敵わない
不破湊
まるで哀れな動物の様
剣持刀也
加賀美ハヤト
剣持刀也
昏睡状態から起きてすぐに説教とは酷い
だって
彼は、自分に助けを求める資格は無い、と思ってるのだし
葛葉
そう彼が言っても、3人とも首を縦には振らない
叶
不破湊
彼らだって話が通じない訳じゃ無い
彼らだって人間だ
叶
5人は重い足取りを揃えながら部屋を出ていく
甲斐田 晴
目を閉じる僕を置いていきながら
葛葉
叶
叶
葛葉
服も汚れてないし、疲れた様子も無い
葛葉
叶
2人で草むらを歩き、崖に腰を下ろす
いつもより眩しい月に照らされる
叶
葛葉
急になにを言い出したのかと思うと 気づけば髪が伸びている
葛葉
だけど
今日月を見にきたのは、本能的あれなのかな…とも思う
葛葉
叶
葛葉
葛葉
葛葉
まだ叶にも、''こっち''も知らなかった頃
俺は魔界に嫌気が差して、桜魔を拠点にしていた
そのせいで体の作りがだいぶ変わってしまった
まぁ、ざっと400年はいたしな
葛葉
神社の周りをほっつき歩いていると、ガキの泣き声が聞こえた
ずっと泣かれてるのも腹が立つから、声のする方に行った
子供
地面に疼くまり、声を啜り殺して泣いている
今思えば、なんで気づいたか分からない
葛葉
見た時の最初の感想は
馬鹿だな
って思った
夜は魔の動きが活発になる
子供だからと言って、危険なのは分かってるはずなのに
葛葉
子供
ビクッと肩を揺らし、なんで?とでも言いたそうにこちらを見る
俺がしばらくして、何もしないと分かるとまた、声を殺し始める
ぐずぐずと目の前でされていると更に腹が立つ
返事もせずにくずりやがって…
葛葉
子供
しゃがんでガキの目の前でそう言ってやれば、またビクリと肩を揺らす
子供
葛葉
葛葉
そう言うと、少し辛そうな顔をして下を向く
子供
葛葉
葛葉
子供
葛葉
葛葉
牙をギラリと見せつけて、バサリと翼を見せつける
だけど、目の前のガキは動じない
それに更に腹が立つが、桜魔で育って仕舞えば血肉はもう口に出来ない
「食うぞ?」とは言ったが、もう食えない
子供
葛葉
子供
葛葉
葛葉
そう言うとガキは緊張が抜けた様に神社の鳥居に保たれかかる
そして軽く笑みを浮かべてこちらを見る
子供
子供