隼
あ、そういえばさ
真鈴
ん?
隼
大事な話があるんだけど
真鈴
なになに笑
隼
俺―
隼
彼女出来たんだ
ドクンドクン...
心臓の音が私の耳元で鳴るみたいだった
真鈴
真鈴
え?
隼
彼女、
隼
出来た
真鈴
あぁー
真鈴
そ、うなんだ...!
真鈴
ど、どんな子〜?笑
真鈴
写真ないの〜?
敢えていつも通りに接した
―けど
彼から見たら、私の動揺は分かりやすかったかもしれない
隼
この子、
真鈴
可愛いじゃん!
真鈴
あんたにもったいないよ〜!
真鈴
...良かったね
真鈴
おめでとう
隼
ありがとう
10秒ほど、沈黙が続いた
その10秒が、私には30分に感じる程長かった
かける言葉が、見つからなかった
戸惑う私に、
先に彼が口を開いた
その口から出た言葉は
私の胸に突き刺さった
隼
...寂しい?
真鈴
...!
真鈴
え?
隼
俺に、彼女できて、寂しい?
真鈴
なに言って...!
否定、出来なかった
「そんなわけないでしょ」
その言葉が、私の喉につっかえた ままだった
でも、このままじゃいけない
私にはなぜか、彼の心情が分かった
言わなきゃ。
彼のために、彼の彼女のために、
真鈴
...いい加減にしてよ
隼
え?
真鈴
知ってるくせに
真鈴
私が、隼の事好きだって
真鈴
知ってるから、
真鈴
私が隼の事好きだって知ってたから、
真鈴
2人のご飯に誘ったりしたんでしょ?
隼
...!
真鈴
彼女できたのに、
真鈴
友達の女と2人でご飯に来て、
真鈴
...いい加減にしてよ
隼
真鈴
私をキープしておきたかったの?
真鈴
彼女できた、って言って悲しませておいて
真鈴
彼女と上手くいかなかったらご飯とか誘って
真鈴
期待させるの?
真鈴
私をそんなチョロい女だと思ったら大間違い
真鈴
もちろんあんたの事は好きだったし
真鈴
忘れられないと思う
真鈴
でも、
真鈴
自分の彼女不安にさせてまで他の女キープとかしてんじゃないよ
真鈴
今日あんた、彼女になんて言って来たの?
隼
...友達と...飯にって
真鈴
男の子?って、聞かれなかった?
隼
...聞かれた
真鈴
なんて言ったの
隼
...うん、って
真鈴
付き合ったばっかの彼女に嘘ついて女とご飯とか来てんなよ!
真鈴
あんたが告ったんじゃないの?
隼
...そう
真鈴
好きなんじゃないの?
隼
好き
真鈴
だったら不安にさせてんじゃないよ!
真鈴
私みたいなただの女友達に裂いてる時間があるんなら
真鈴
1秒でも多く彼女の隣にいてやんなよ!!
隼
...!!
真鈴
はぁ...
真鈴
はい、お金
真鈴
払っといて
ドカン、と机に5000円札を置く
隼
真鈴...
真鈴
じゃあね
真鈴
うぅ...
真鈴
うわぁぁぁ
失恋の悲しみと、
もう彼と前のように話せなくなる喪失感で
真鈴は1人、家で泣き続けた
真鈴
ひぐっ...ひっく...
その日は一晩中、
泣いて、泣いて、涙が枯れるほど泣いた
でも、好きだった人に説教した事は
後悔していなかった
きっとこれから、もっと素敵な人が現れる
そう信じて、泣き続ける事しかできなかった。
真鈴
...さよ...なら






