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それから数日間

彰はたびたび会社を 休む様になっていた

上司による計らいで 有給消化というカタチに してもらってはいるが

有給にも限りがある為 会社のご厚意に 甘えてばかりもいられない

しかしそんな彰も 千里の献身的な支えにより

徐々にではあるものの 落ち着きを取り戻し

本日、職場に復帰する

日下部千里

はい!お弁当!

日下部彰

ありがとう千里

日下部千里

今日からだね

日下部彰

ああ・・・

日下部千里

あまり
無理しないでね?

日下部彰

あはは、ありがとな

日下部彰

まぁ、ずっと
休んでたから

日下部彰

慣れない部分は
多いかもだけど

日下部彰

精一杯やってみるよ

日下部千里

彰・・・

日下部彰

こう思えたのも千里の
支えがあったからだよ

日下部彰

ありがとう・・千里

日下部彰

感謝してるよ

日下部千里

ふふふ

日下部彰

じゃあ行ってきます

日下部千里

行ってらっしゃい

課長

もう大丈夫なのか?

日下部彰

はい!

日下部彰

色々とご迷惑を
おかけしました

日下部彰

申し訳ありませんでした

課長

リラックスは
できたのか?

日下部彰

はい・・・

日下部彰

妻の助けもあり
なんとか・・・

課長

あはは!そうか!

課長

良い奥さんを
もらったな!
日下部くん!

日下部彰

はい!

日下部彰

自分には勿体無い妻です

課長

いやぁ羨ましいよ

課長

俺のカミさんなんか
恐ろしくってなぁ

日下部彰

あはは・・・

課長

で、早速
今日の業務なんだが

日下部彰

はい・・・

課長

いきなり通常業務を
1人でってのは
厳しいだろう

課長

ブランクがあるしな

日下部彰

ま、まぁ、えぇ・・・

課長

だからしばらくは
御手洗くんとペアで
仕事をしてくれ

課長

彼だったら
君が新入社員時代に
ペアを組んでいたから

課長

何かとやりやすいだろ?

日下部彰

お気遣い
ありがとうございます

課長

だから今日は
御手洗くんの指示を
あおいでくれ

日下部彰

はい!わかりました!

御手洗淳弥

よう!日下部!

御手洗は彰の背中を 手のひらでバシンと叩く

日下部彰

御手洗さん・・・

日下部彰

申し訳ありません

日下部彰

お手を煩わせて
しまって・・・

御手洗淳弥

まったくだよ──

御手洗淳弥

なんて冗談だよ

日下部彰

あはは・・ありがとう
ございます・・

御手洗淳弥

でも久しぶりだよな

御手洗淳弥

お前とペアなんて

日下部彰

そうですね・・・

御手洗淳弥

お前が入社したての
頃を思い出すよ

御手洗淳弥

あの頃のお前ときたら

御手洗淳弥

とにかく臆病で──

日下部彰

ちょ!やめてくださいよ!

日下部彰

そんなむかしの話・・・

御手洗淳弥

わはは!悪い!悪い!

日下部彰

でも・・ありがとう
ございます

御手洗淳弥

だからいいって!

日下部彰

いえ、そうじゃなくて

御手洗淳弥

ん?

日下部彰

課長から聞きました

日下部彰

生放送直後に来た
苦情の電話の時──

御手洗淳弥

ああ、あれか・・・

日下部彰

御手洗さん──

日下部彰

俺を庇ってくれたって

御手洗淳弥

馬鹿!当たり前だろ?

御手洗淳弥

お前は同じ職場の
仲間みてーな
もんなんだからよ

日下部彰

御手洗さん・・・

彰の目にうっすらと涙が浮かぶ

御手洗淳弥

ったく!泣いてんなよ!

御手洗は懐から ポケットティッシュを 取り出して彰に手渡す

日下部彰

すいません・・・

先輩A

あーあ!御手洗さんが
日下部泣かしてるー!

御手洗淳弥

うるせーよ!

課長

あー!泣かした!

御手洗淳弥

課長まで一緒になって
何言ってんですか!

それから彰は御手洗と共に 通常業務に取り掛かる

御手洗淳弥

うん!うん!

御手洗淳弥

なんだよ日下部!

御手洗淳弥

ブランクなんて
感じねーじゃねーかよ

日下部彰

え?そうですかね?

御手洗淳弥

復帰初日でこのペース
で出来りゃ上等だよ!

日下部彰

あ、ありがとう
ございます

御手洗淳弥

今日は残業覚悟
してたんだけどな

御手洗淳弥

このままいけば
定時で帰れそうだな

日下部彰

それなんか遠回しに
貶してません?

御手洗淳弥

あら?バレたか?

日下部彰

ちょっと!御手洗さん!

御手洗淳弥

わはは!冗談だよ!

その日の夕方

千里は何やら誰かと 電話をしている様だった

日下部千里

はい・・・

日下部千里

まぁ、でも今は
だいぶ気持ちも

日下部千里

落ち着いてる
みたいなんですけど

日下部千里

まだ心配で・・・

日下部千里

ならので出来たら
お力を貸してほしくて

日下部千里

はい・・・

日下部千里

すいません・・
自分勝手なお願いで

日下部千里

もう・・私だけで
どうすればいいか
わからなくて

日下部千里

なので、電話でも
よかったら彰にして
あげてくれませんか?

日下部千里

え!?

日下部千里

え?でもわざわざ

日下部千里

ありがとうございます

日下部千里

いや、私なんて・・・

日下部千里

ありがとうございます

ただいま

日下部千里

はい!今帰って
きたみたいです

日下部千里

はい!後ほど・・・

日下部千里

はい!失礼します

千里は通話を終了すると 彰に悟られない様にスマホを そっとポケットに仕舞う

日下部彰

あ!電話中だった?

日下部千里

ううん、もう終わった

日下部彰

そっか・・・

日下部千里

久しぶりに
友達から
連絡あったんだ

日下部千里

あの生放送見て
心配して電話くれたの

日下部彰

ああ、そういう事ね

日下部千里

てか、今日早かったね?

日下部千里

もっと遅いって
思ってた

日下部彰

いや、それがさ

日下部彰

今日は復帰初日だから
課長に言われて

日下部彰

御手洗さんとペアで
仕事したんだけどさ

日下部彰

あまり感覚抜けて
なくて定時で終われたんだ

日下部千里

へー!すごいじゃん

日下部彰

ふん!まぁな!

日下部千里

ふふふ

日下部彰

てか、風呂って
洗ってあるかな?

日下部千里

あ、ごめん
まだやってなかった

日下部千里

今からやるね

日下部彰

いや、いいよ!
俺やるから!

日下部千里

え?いいの?

日下部彰

千里に頼りっぱなし
はダメだからな

日下部千里

ありがと♫

数日後の土曜日

日下部彰

う、うー・・ん

彰はまだ開ききっていない 瞼を指で擦りながら スマホで時刻を確認する

日下部彰

ああ、もうこんな時間か

日下部彰

結構寝てたな・・・

日下部彰

そろそろ起きるか

彰はベッドからむくって起き上がると 背伸びをしながら寝室を出る

日下部彰

ふわぁ〜

日下部彰

千里・・おはよ・・

日下部千里

あ、彰!おはよ!

日下部彰

いやぁ、寝過ぎたよ

日下部彰

体のあちこちが痛いわ

女性

こんな時間まで
寝とったら体だって
痛くなるたい!

女性

休みだけんで
いつまで寝とっとかい

日下部彰

え!?

日下部彰

何してんだよ!
母さん!!

そこに居たのは彰の母親である 日下部冴子(くさかべさえこ) だった

日下部冴子

千里さんから電話が
あったったい!

日下部彰

千里から?

日下部千里

・・・・・

日下部冴子

あんまがいつまっでん
落ち込んどるけんが

日下部冴子

ちからば
貸してほしかて!

日下部彰

・・・・・

数日前

日下部冴子

もしもし?

日下部千里

あの・・お久しぶりです

日下部千里

千里です・・・

日下部冴子

まぁ!千里さんね?

日下部冴子

久しぶりね

日下部千里

お久しぶりです・・

日下部冴子

あれからどがんね?

日下部冴子

ニュースば見て
たまげたよ!

日下部千里

ご心配をおかけて
すいません・・・

日下部冴子

なんば謝りよっとね

日下部冴子

千里さんが謝る事なか!

日下部千里

あ、ありがとう
ございます・・・

日下部冴子

彰はどがんね?

日下部冴子

千里さんに迷惑ば
かけとらんどか?

日下部千里

それが・・・

日下部冴子

何ね?何かあったんね?

日下部千里

実は彰の職場の後輩が
殺されたって
ニュースがありまして

日下部冴子

ああ!あれね・・・

日下部冴子

確かあの生放送に彰と
一緒に出とった人だろ?

日下部冴子

名前は確か──

日下部千里

河上啓一さんです

日下部冴子

そう!そう!
河上さんたい!

日下部千里

はい・・・

日下部冴子

そのニュースが
どがんしたんね?

日下部千里

実は彰が
そのニュース以来

日下部千里

かなり
落ち込んでしまって

日下部冴子

彰がね?

日下部冴子

部下だけん?

日下部千里

はい・・・

日下部千里

河上さんは彰に
初めて出来た直属の
部下だったらしくて

日下部千里

彰自身も河上さんの事を
本当の弟の様に
思っていたらしくて

日下部冴子

ふむふむ・・・

日下部千里

それに河上さんは
義理の両親に
殺されたって話で

日下部冴子

ニュースで見たよ

日下部冴子

たしか奥さんが
自殺ばさしたけんが
殺されらしたとよね?

日下部千里

はい・・・

日下部冴子

恐ろしかね・・・

日下部千里

それに彰は
河上さんの義理の両親に

日下部千里

河上さんは被害者
でもあるって説明して
あげるつもりだったみたいで

日下部冴子

ああ、河上さんの為にね?

日下部千里

はい・・・

日下部千里

だから、彰は俺が
きちんと説明して
あげれていれば

日下部千里

こうなってなかったって
自分を責め続けてまして

日下部冴子

何ね?あん子は
自分がちゃんと説明
出来んかったげんが

日下部冴子

河上さんが殺されたと
思っとるて事ね?

日下部千里

はい・・・

日下部冴子

あん子は昔から
そうあるもんね

日下部冴子

無駄に責任感強かけん

日下部千里

まぁ、でも今は
だいぶ気持ちも

日下部千里

落ち着いてる
みたいなんですけど

日下部千里

まだ心配で・・・

日下部冴子

まったく・・・

日下部冴子

千里さんにごかん
心配かけてから

日下部千里

なので出来たら
お力を貸してほしくて

日下部冴子

私から彰に
言ってやればよかと?

日下部千里

はい・・・

日下部千里

すいません・・
自分勝手なお願いで

日下部冴子

自分勝手て
思っとらんよ

日下部千里

もう・・私だけで
どうすればいいか
わからなくて

日下部千里

なので、電話でも
よかったら彰にして
あげてくれませんか?

日下部冴子

いや、電話じゃ
伝わらんどたい!

日下部千里

え!?

日下部冴子

近いうちに私が
そっちに行くたい!

日下部千里

え?でもわざわざ

日下部冴子

よか!よか!

日下部冴子

私もふたりには
久しぶりに
会いたかけん!

日下部千里

ありがとございます

日下部冴子

できた嫁の千里さん
からのお願いだけん

日下部冴子

喜んで行くたい!

日下部千里

いや、私なんて・・・

日下部冴子

何言いよっとね!
千里さんはようやっとる

日下部千里

ありがとうございます

ただいま

千里と冴子が電話をしていると 彰が帰宅してきた

日下部冴子

彰ね?

日下部千里

はい!今帰って
きたみたいです

日下部冴子

なら、詳しい話した
また今度ね

日下部千里

はい!後ほど・・・

日下部冴子

じゃあまたね

日下部千里

はい!失礼します

日下部冴子

はい!は〜い!

日下部彰

(千里・・・)

日下部千里

・・・・・

日下部冴子

千里さん?

日下部千里

はい・・・

日下部冴子

申し訳なかばってんが

日下部冴子

しばらく彰と
2人っきりにして
くれんどか?

日下部千里

2人っきり?

日下部冴子

ごめんね。
無理ば言うてから

日下部千里

いえ、とんでもないです

日下部千里

あ、でしたら私
夕飯の買い出しに
行ってきますね

日下部彰

千里・・・

日下部冴子

ありがとうね

日下部千里

いえ・・・

千里はそう言うと 部屋から出て行った

日下部彰

・・・・・

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

・・・・・

日下部彰

悪かったね・・・

日下部彰

母さん・・・

日下部冴子

ホントたい!

日下部冴子

どんだけ千里さんに
心配かくっとね!

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

アンタがしっかりせんで

日下部冴子

どかんすっとかい!

日下部彰

うん・・・

日下部冴子

会社には行けよる
らしかばってん・・

日下部彰

まぁ、うん・・・

日下部冴子

あと千里さんから
聞いたばってん

日下部冴子

河上さんて人が
殺されたのが自分のせい
って言ってから

日下部冴子

毎晩飲み歩きよった
らしかね?あんた!

日下部彰

千里から聞いたと?

日下部冴子

そうたい!

日下部彰

・・・・・

そう。彰は啓一 訃報を聞いてからというもの

彰は仕事にも行けなくなるほどに 落ち込んでおり

そのせいで毎晩の様に酒に頼って 夜遅くまで飲む歩く 自堕落な生活を送っていた

日下部彰

ただいま・・・

日下部千里

彰!!!

日下部彰

あ、なんだ・・・

日下部彰

起きてたのか・・・

日下部千里

帰りが遅いから
心配だったの!

日下部千里

スマホだって
繋がらないし・・

日下部彰

あ、ごめん・・・
電池切れててさ・・・

日下部千里

それにこの臭い・・・

日下部千里

またお酒飲んできたの?

日下部彰

あ、ああ・・・

日下部千里

もう・・彰

日下部彰

いいだろ?別に

日下部彰

俺なんて生きてる
価値なんてないんだし

日下部千里

生きてる価値って・・

日下部彰

そんなに嫌なら
俺を殺してくれよ

日下部千里

え!?

日下部彰

なぁ!殺してくれよ!

彰は千里の肩を掴んで叫ぶ

日下部彰

なぁ!千里!

日下部彰

俺を殺してくれって!

日下部千里

ちょ・・彰・・・

日下部千里

痛いから・・・

日下部彰

俺なんか死んだ方が
良いに決まってんだから!

日下部彰

なぁ!千里!

日下部千里

痛いからやめて!

日下部彰

あ、ごめん・・・

日下部彰

俺・・・

彰はその場に座り込み 両手で顔を覆う

日下部千里

ううん。大丈夫だから

日下部彰

うぅぅぅ・・・

日下部彰

ぐすっ・・・

日下部千里

彰は悪くない

日下部千里

それは私が誰よりも
一番知ってるから

日下部彰

千里・・・

日下部彰

ごめん・・・

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

愛する人間が
そがん生活しとったら

日下部冴子

今度は千里さんが
自殺しとったかも
しれんたい!

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

アンタは何で
そんなに自分ば
責めよっとね?

日下部彰

いや、それは・・・

日下部冴子

そりゃ可愛い部下が
殺されたりしたら

日下部冴子

辛くなるのは
分かるたい!

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

お母さんもこがんこつ
言いたくなかばってん

日下部冴子

アンタが大切に
せんといかんのは

日下部冴子

死んだ人間ね?

日下部冴子

それとも
生きとる人間ね?

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

悲しむのはよかたい!

日下部冴子

いつまででん
悲しみなっせ!

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

けどこれだけは
言えるばい

日下部冴子

千里さんは
もっと辛かし
悲しかはずよ?

日下部彰

千里が・・・

日下部冴子

そりゃそうたい!

日下部冴子

私だったらまず
耐えきらん

日下部冴子

間違いなく実家に
逃げとったよ

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

けど千里さんは
諦めんかった!

日下部彰

・・・・・

日下部冴子

あんたの事ば
愛して信じとらすけん

日下部冴子

諦めんかったったい!

日下部冴子

本当に強かばい!
千里さんは・・・

日下部彰

そうよね・・・

日下部彰

俺・・弱かね・・・

日下部冴子

よかったね彰!
出来た嫁ば貰ってから!

日下部彰

ぐすっ・・・

日下部彰

う゛ん゛・・・

日下部冴子

何ばメソメソ
しよっとか!

日下部冴子

ちっとは千里さんば
見習いなっせ!

日下部彰

俺・・行ってくる

日下部冴子

はぁ?何ね?急に・・

日下部彰

千里の所に行ってくる!

彰はそういうと 部屋から飛び出していく

日下部冴子

ちょっと!待ちなっせ!

千里!

千里!

千里!

千里に

今すぐ会いたい!

千里は近所のスーパーで 夕飯について頭を悩ませていた

日下部千里

うー・・・ん

日下部千里

夕飯どうしよっかな?

日下部千里

彰も最近は食欲
あるみたいだし

日下部千里

ガッツリ系でも
良さそうだけど

日下部千里

いや、それだと
お義母さんがあれか・・

日下部千里

これなら彰に
お義母さんの好物
聞いとくんだったなぁ

日下部彰

千里!!!

日下部千里

ん?

千里は背後から 自分を呼ぶ声が聞こえ振り向く

その瞬間千里は彰に 力強く抱きしめられる

日下部彰

千里・・・

日下部千里

あ、彰!?

日下部彰

千里・・ごめんな

日下部彰

俺なんかよりも
ずっと辛かったよな

日下部千里

彰・・・

日下部彰

バカだよな・・俺って

日下部彰

いつまでも
子供みたいだ・・

日下部千里

・・・・・

日下部千里

あの・・彰?

日下部彰

ん?

日下部千里

お店だよ・・ここ

日下部千里

ちょっと
恥ずかしいんだけど

日下部彰

あ、ごめん・・・

彰は頬を赤く染め 千里から離れる

日下部千里

もう・・バカ

日下部千里

でも急にどうしたの?

日下部千里

お義母さんと
話してたんじゃ
なかったの?

日下部彰

いやあ、あはは

日下部彰

母さんにこっぴどく
説教されてさ

日下部千里

説教?

日下部彰

アンタがそんな
生活してたら

日下部彰

千里はもっと
辛いんだぞ!って

日下部千里

お義母さんが
そんな事・・・

日下部彰

バカだよな・・・

日下部彰

母さんに説教されて
それに気づくなんて

日下部彰

ホントバカだよ・・・

日下部千里

彰・・・

日下部彰

でも・・もう大丈夫!

日下部彰

もう誰にも心配
かけないから!

日下部千里

・・・・・

日下部彰

河上くんの事──

日下部彰

忘れる事なんて
できないと思う

日下部千里

うん・・・

日下部千里

ぐすっ・・・

日下部彰

だけど──

日下部彰

クヨクヨすんのは
もう辞めだ!

日下部彰

俺は千里と
前だけ向いてくって
ここで誓うよ!

日下部千里

彰・・・

日下部千里

ぐすっ・・・

日下部彰

悪いな・・・

日下部彰

こんな弱い旦那で

日下部千里

ううん・・・

日下部千里

そんな弱い部分も含めて

日下部千里

私は彰を愛してるから

日下部彰

弱いは否定
しないんかい!

彰は千里の脇腹を小突く

日下部千里

あ、ごめん(笑)

日下部彰

まぁ実際に弱いしな(笑)

日下部千里

泣き虫だしね

日下部彰

そりゃ千里だって
同じだろ!

日下部千里

ふふふ、確かに

日下部彰

さ!買い物して帰ろう

日下部彰

母さんも心配
してるだろうしな

日下部千里

うん♫

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