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イガラシ

あんた――誰だ?

イガラシがスマホに向かって問うと、あちらからは気味の悪い合成音声が返ってくる。

謎の着信

こんな状況に、しかも第二革命ゲームの実行役が持っていたスマホだよ?

謎の着信

誰だか分かりそうなものだけど。

謎の着信

まさか、ゲーム自体を乗っ取られるとは思わなかったが、中々にやってくれるじゃないか。

謎の着信

テレビカメラ越しでも、中々に面白い展開だった。

イガラシ

……ナポレオンか?

イガラシ

ナポレオンなのか?

謎の着信

私のことを認知してくれているのか。

謎の着信

それは実に嬉しいよ。

謎の着信

かの【3D事件】の英雄、イガラシセイヤ君。

電話の相手は、ミヤギの話にも出てきたナポレオンだった。

そこに、ヒグラシが割って入る。

ヒグラシ

そちらの目的はなんだ?

ヒグラシ

一体、なにがしたい?

謎の着信

おや、そちらは【3D事件】の影の役者――ヒグラシさんじゃないですか。

謎の着信

これはなんたる奇遇。

謎の着信

そして、なんたる暁光だろうか。

謎の着信

まさか、あの事件に関与した人間がここに2人もいるなんて。

ミヤギ

……正確には3人だけどね。

ミヤギが漏らした言葉は、どうやらあちらに伝わらなかったらしい。

イガラシ

ナポレオン、もう少し端的に話してくれ。

イガラシ

あんたはなにがしたい?

イガラシ

なにが目的で、こんなことをしているんだ?

謎の着信

それは――革命だよ。

謎の着信

今の学校の現状をご存知だろうか?

謎の着信

いや、そもそも学校という制度自体、少しでもおかしいと思ったことはないか?

謎の着信

この日本に生まれた者は、なかば強制的に15歳までは学校に縛られる。

謎の着信

そう、これから逃れられる日本人というものは、いないと言ってもいい。

ホソヤ

それは、教育への不満か?

ホソヤ

だとしたら、それをただのいち教師にぶつけるのは違うだろ?

謎の着信

教育への不満ではないんだよ。

謎の着信

イガラシセイヤ君。

謎の着信

私は君に勝ちたいんだ。

謎の着信

学校という鬱屈とした世界に身を置きながら、そこで遭遇した理不尽な事件さえ振り払った君に。

謎の着信

そして、そんな学校を変えるために、教師へとなった君に。

フワ

え、勝ちたい?

フワ

たった、そんな理由でこんなことを――。

こんな目に遭わされている現場はたまったものではないだろう。

なにせ、イガラシがここにいたからこそ、事件に巻き込まれてしまったようなものなのだから。

ミヤギ

セイヤ君――もしかして。

ミヤギがあることに気づいたようだが、しかしイガラシは小さく首を横に振る。

その事実は、まだ話すべきではない。

しかしながら、どうやら確定したことがあるようだ。

すなわち、ナポレオンは嘘をついている。

自分の正体を隠すために、誰にでも――それこそ、イガラシやミヤギにはすぐに分かってしまう大嘘を。

イガラシ

とにかく、俺に勝ちたいってのなら、俺だけを標的にすればいい。

イガラシ

関係のない人間を巻き込むな。

謎の着信

イガラシセイヤ君――。私は知っているんだ。

謎の着信

君の真価が発揮されるのは、守るべき者がそばにいる時だ。

謎の着信

君は誰かのために身を犠牲にできる人間。

謎の着信

それは誰よりも君が分かっているだろう?

そこで会話が途切れる。

イガラシは懸命に言葉を探していたが、目の前に突きつけられた事実に混乱してしまっていた。

謎の着信

それでは、もうしばらくしたら革命を再開しよう。

謎の着信

その時はまた、こちらから案内させてもらうよ。

謎の着信

では――また。

ホソヤ

こいつが、この事件の首謀者か。

ホソヤ

一体、どこのどいつなんだ?

ホソヤの言葉に乗っかるように、そして不安げにミヤギが口を開く。

ミヤギ

セイヤ君、サイトでナポレオンは自らのことを高校生だと書き込んでた。でも、それはきっと嘘だと思う。

イガラシ

あぁ、俺もそう思うよ。

イガラシ

それどころか――。

イガラシは周囲を見渡す。

【革命軍】から解放されたはずの職員室は、しかし不穏な空気が漂っていた。

イガラシ

ナポレオンは――元3年D組の中にいる可能性が極めて高い。

上野原高等学校革命同好会

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