スカッ　第五章

あの子を探して

よはく探偵社「見えない真実の影」

幼なじみの若き探偵4人と、年上の事務担当1人。個性の違う5人が集まる事務所には、静かだが絶えず何かが動く気配がある。探偵社には、表向きには解決済みの依頼が次々と持ち込まれる。依頼人の話は端的で明確だが、調査を進めると、記録や証言にはどこか違和感があることに気づく。依頼内容を整理し、事件の構造や人の思惑を読み解いていく。人と空間のリズムが重なり合う、小さな探偵社の日常。

画面越しの『ワタシ』を愛してる

風見瀬理奈はいじめがきっかけで高校を中退したがその後の人生もうまくいかず、自殺を決意する。しかし死に方をネットで検索していたところ、「Calculate GmbH」（キャルキュレイト　ゲーエムベイハー）というマネジメント会社から「新しい人生を送りませんか」と謎の誘いが届く。瀬理奈は大人気の美女インフルエンサーに骨格だけはそっくりなことから、彼女のフリをしてテレビやショーなど「肉体が必要な仕事」をしないかと提案される。
言われるがまま受け入れる瀬理奈だったが、インフルエンサーの正体はAIだった。瀬理奈の人生は一変していくことになるが…。

黙秘の檻

連続失踪事件の被疑者として逮捕された男・黒瀬恒一は、取り調べの場で一切を語らない。担当となった捜査官・久我雄一は、沈黙の奥に潜む意図を探ろうとするが、黒瀬は事件ではなく、久我自身の内面を言葉で暴いていく。密室で交わされるのは供述ではなく、心の主導権を巡る攻防。正義と疑念の境界が崩れるとき、二人は取り返しのつかない場所へ踏み込んでいく。

※明確な救済や爽快な解決を目的とした物語ではありません。

R＋さつきの演劇部

演技が大好きなのに人前で演技をすることは恥ずかしくて出来ない高校1年生の狭霧紡。
超有名な演劇部のある学校に入れたはいいものの、やっぱり演劇部に入るのも緊張して出来ていなかった。
そんなある日、朝の教室でひとり演技をしていると、ひとりの男子生徒に見られてしまって……ー