1年前の、夏だ
おれはクラスメートに依頼されて、 ミステリーツアーへ参加することになった
バイトを持ち掛けてきたそいつは、秋津って名前の男。 地元の商家の次男で、金持ち。
前金として5万、1週間参加すれば20万! 高校生のバイトでは稼げない額を提示されて、極貧のおれは、先に決まってた海の家での時給900円のバイトなんかさっさと取り出して、すぐさま飛びついた。
立候補者殺到。 最後はジャンケンだった。 勝ったのさ!
バスの車内で、現地のパンフレットが配られた。と言っても簡素なやつ。白い三つ折り。 ミステリーツアーだからかな、表紙には美しい日本語カリグラフィーで
「ようこそ!【 】へ!」
ツアーの参加者は多くはなく、バスは1台
白抜きにされてた。
家族5人 老人男性が1人 60代くらいの女性が1人 若い男が3人 そして俺
バスの車内は妙な細工の作り。 厚手のカーテンを締め切ってあるんだけど、車窓の低透過率のプライバシーガラスに、内側から、スモークフィルムまで貼ってあったんだ。
運転席ともパーテーションで区切られてて、前方も見えない。 完全に外の世界と遮断されていた。 企画会社の意向で、到着地点をどうしても秘匿(ひとく)したかったらしくて、携帯電話の電源も切らされた。
長い時間バスに揺られ、着いたのは山中の駐車場だった。といっても駐車場にはアスファルトは敷かれておらず、土埃が舞う地面。 俺たちを残して、バスは帰って行った
屋敷が1軒、丘の上に広がる森の手前に、ひっそりと佇んでいた。高級なリゾートとはいかないけど、保養地って感じで、のどかな雰囲気は良かった。
出迎えに、使用人の男が1人。居間に通されて、そこで出してくれた軽食を食べながら、簡単な説明を受けた。その後、各自の部屋に案内された。俺に与えられたのは、2階の角部屋。あまりにも疲れてたもんだから、部屋で荷物を下ろしたら、いつの間にか寝ちゃってて、気が付いた時にはもう日暮れだった。
居間に向かったものの、人は疎らだった。知り合いもいないし、部屋に戻ろうかと考えていたところで、何人か眠そうな顔をしてやってきた。 他にも俺と同じように自室で寝てしまってたんだって。
俺
という流れになった時
事件が発覚した
春川1家は、5人家族
全員死んだ
コメント
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仲良くなりましょ!❀.(*´▽`*)❀.
アラシックデス!仲良くなりましょ\(^_^)(^_^)/
❤100以上到達した場合続きを書きます!m(_ _)m