リサ
いいかい?
リサ
お母さんが食べ物を採って帰ってくるまで
リサ
外に出てはいけないよ?
エミリー
わかったよお母さん!
エミリー
でもどうして?
リサ
外にはね
リサ
怖ーい怪物がいるの
リサ
だからエミリーが食べられないように
リサ
外に出てはいけないからね?
エミリー
わかったよ!
エミリー
お母さん遅いな…
エミリー
お腹空いたよ…
エミリー
あれ?新聞がある
エミリー
え?7年前のだ
エミリー
って事は私が3歳の時…
エミリー
「3歳の少女エミリーちゃん誘拐」…?
エミリー
エミリー?…
エミリー
私…?
エミリー
どうして…
エミリー
まさか…
エミリー
お母さんは……
エミリー
誘拐犯……?
エミリー
だから私に外に出てはいけないなんて言ったの…?
エミリー
そんな…
私は玄関のドアノブに手を掛ける
エミリー
……お母さん…
エミリー
私の本当のお母さん……
エミリー
今行くよ…!
そう言って私は外に出た
外に広がっていた光景は
鬱蒼とした山奥のような場所だった
エミリー
逃げなきゃ……
私は走った
生きる為に
本当のお母さんに合うために
その時だった
???
美味そうな匂いがするな…
〇〇○
あぁ、人間の匂いだ
エミリー
え?
エミリー
何…あの怪物…
私はとっさに木の後ろに隠れた
得体の知れない怪物が動き回っていた
エミリーの母
エミリー?
その時だった
エミリーの母
やっと見つけた…
そこにいたのは
エミリーの母
人間の…私の子の匂い…
先程の怪物と同様の得体の知れない化け物がいた
エミリー
あなたは…?
エミリーの母
お母さんよエミリー…
エミリーの母
7年もどこに行ってたの…?
お母さんの大きな口が私を包み込んだ
リサ
エミリー、帰ったわよ
リサ
エミリー?
リサ
嘘…
リサ
7年前の新聞…
リサ
あの子見つけちゃったんだ…
リサ
そっか…外に…
リサ
……
リサ
7年前
リサ
とある研究所の実験生物が脱走して人間を襲った…
リサ
得体の知れない生物がどんどん増加して…
リサ
今では人間が隠れていないといけない時代…
リサ
こんな化け物の社会で逃げるなんて…やっぱり無理よね…
リサ
まだ小さかったあの子を救おうとしたけど…
リサ
やっぱりもう…
リサ
外に出るのは自殺行為だわ…







