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え、えええ!?あ、でも、そうか…そーゆーことか……! 物語の最初の方、ステイシーさんが窓から飛び降りた時に尋常じゃないと思ったけど、普通の人間ではなく、妖狐だからだったんだ……😳😳 ライアン王子とステイシーさんの出会いが想像以上だし、正直に言うと普通に王子と側近にしか見えなかったからめちゃくちゃ驚いてる……!! でも、素のステイシーさんってこんな感じなんだ!!こっちの方が好きかも……🤭💭
その廊下を抜けると、広い鍛錬室のような場所に行き着いた。
アメリア
ステイシー
シュ、と、剣を振る音が聞こえる
アメリア
話している相手が、柱の影になっていて見えない
パシッと、その剣を素手で受け取ったその相手が、ステイシーに近づき、姿を現す
ライアン
ライアン
アメリア
ステイシー
ライアン
アメリア
ライアン
ステイシー
ライアン
ステイシー
ライアン
その瞬間、アメリアは呼吸音さえ出してはいけないような気がした
ステイシー
が、考えるより早く、剣先が眼前に迫っていた。
ステイシー
ライアン
ライアン
ライアン
ライアンの瞳は、アメリアを鋭く捉えた。
アメリア
ステイシー
ステイシーはアメリアの本当らしい反応に驚いている
その表情は、いつもの優しそうな彼そのものである。
アメリア
ステイシー
ステイシー
『おーじ、でもメラはアメリア殿ほど戦闘能力はないです』
『王子失礼ですよ』
今思えば、アメリアは言葉こそ丁寧なステイシーのその表情を、知っている気がした。
呆れているような、上下関係を超過しているようにも見える、感情のこもった顔だった。
ライアン
それだけ言うとライアンはその場を後にした。
ステイシー
ステイシーは、いつもの優しい笑みで、アメリアに腰かけるよう促す
ステイシー
ステイシー
ステイシー
有無を言わせぬ強い圧を感じる交渉だが、特に異議はない。
アメリア
そもそもプライベート無空間はあって当然だ。アメリアは頷いた。
察しているでしょうが…俺は元々、人間ではないんです。
ただ、猫や犬とかじゃなく、妖狐のようなもので…
人の魂を主食にしていたのです────。
数年前───。
ステイシー
ステイシーは本能のままに、人間を狩っていた。
ここは貴族、金持ちたちの私有地ばかりだった
その中でもステイシーは自由に食事をできていたのだが
ここのところ、人に会うことが減った。人口の少ないところに来てしまったのだろう
噛みついたステイシーをひょいとつまみあげ、剣を突きつけられる
ステイシー
それでもステイシーは理性的に、"おそらく自分が敵わない相手"には手を出さなかった。
野生的な本能は嗅覚ばかりでなく、様々なことを可能にした。
例えば、アメリアが証拠を抹消したにも関わらず、アメリアによる殺しだと断定できたのはこのためであった。
ステイシー
しかし、飢えには勝てまい
美味しい人間は、見つけられたとしても狩るのが難しい
元気なときにそれなりの人間を狩るのが一番だ
しかしそんな人間は現れない
動物を狩るにしても、野生本能では勝てないし、狩りの能力も劣る
まさに、八方塞がりだった
ステイシー
寝ている間に襲われないように籠ったこんな場所で、獲物の匂いを嗅ぐとは思わなかった
意表を突かれたステイシーは、飢えと欲に侵されたまま、体を動かす。
ステイシー
ステイシー
ステイシー
飛びついた先には
ライアン
今まで見た中で一番、ギラギラした装飾にまみれた男がいた。
ステイシー
ステイシーは、美味そうな人間の匂いに脳を支配される
が、先述した通り、美味い人間は捕えにくい。
強く、賢いやつばかりだからだ。
それでもリスクを背負って飛びついた
しかし
ライアン
ライアンは見下すようにステイシーを一瞥すると、スッと剣を振り下ろした
眼前に剣先が突如現れ、ステイシーは生唾を飲む。
ライアン
ステイシー
ライアン
ライアン
興味さえなさそうに、ライアンは背を向けた
ステイシー
ステイシーはだんだんと苛立ってきて、再度ライアンを追う
ステイシー
そうしてライアンに噛みついた。
ステイシー
ライアン
ライアン
ライアン
ステイシー
ライアン
ライアンは足を組み、座らされたステイシーを見下ろす
ステイシー
もう正直処刑されなくとも死ぬギリギリだとステイシーは感じていた
ライアン
ライアン
ライアンはチラリと、後ろを見た
ステイシーがその視線の先を追うと、クローシュで隠された食事が運ばれてきているところだった
ステイシー
ステイシー
ステイシーの決意が、揺らいだ瞬間だった