俺はやることが見つからず
バイトをしながら生活をしている
バイト先も家から徒歩2時間はかかる場所にある
電車で行くのはお金がかかるし
仕方がなく自転車で通勤している
しかし、ほぼ毎日の労働
バイト先までの往復で
かなり疲れが溜まっていた
そして今日それが爆発した
若い男
若い男
若い男
若い男
若い男
幸いバイト先から駅までは近かった
駅に着くとまず切符を買い
そして階段を降り
電車が来るのを待った
しかしここまで来る間に少し違和感があった
若い男
若い男
若い男
若い男
男が電車を待っていると
音が聞こえてきた
だんだんこちらに近づいてきているのに気づいた
若い男
若い男
時計を見ると予定到着時刻の20分も早く電車が来た
そして駅のホームに電車が停車した
若い男
若い男
男は立ち上がり
電車の中に入った
若い男
何かただならぬ雰囲気を感じた
だが男は立ってられないほど疲れていたので
入って直ぐ右にある優先席に座った
若い男
若い男
そう言い何気なく顔を上げて見ると
向かいの席に7歳くらいの小さな男の子がいた
若い男
男の子の周りには親らしき人物は見当たらず
なにか落ち着かない様子だった
男は声をかけてみた
若い男
男の子
男の子
若い男
男の子
若い男
男の子
男の子
男の子は今にも泣き出しそうな表情だった
若い男
男の子
男の子
若い男
若い男
男の子
男の子
そうして一緒に探していると
イスの下の方に何かを見つけた
若い男
若い男
ぐっと手を伸ばした
若い男
若い男
若い男
男の子
男の子
若い男
若い男
若い男
男の子
男の子
若い男
クレヨンが見つかった安心感か
体力を使ったせいか
どっと疲れがきた
若い男
男の子
若い男
若い男
若い男
男の子
男の子
若い男
若い男
若い男
そういった瞬間
となりの車両からこちらを見る人がいるのに気づいた
若い男
若い男
よく耳を澄ませると何か言っているように聞こえた
???
若い男
若い男
???
それに気づいた男の子がいきなり手を引っ張った
男の子
若い男
俺は男の子に引っ張られて
人がいた車両とは逆の車両に移った
若い男
若い男
若い男
男の子
男の子
男の子
男の子
男の子
男の子
男の子
男の子
ドンッ!
ドンッ!
その瞬間ドアを叩く音がした
バァン!
ドアが開いた
???
若い男
若い男
若い男
男の子
???
こちらに迫ってきた
固まっている俺に対し男の子は手を引っ張ってくれた
隣の運転席に入り
鍵をかけた
若い男
若い男
俺は一旦落ち着き
物事を整理して男の子に話しかけた
若い男
若い男
男の子
若い男
男の子
若い男
若い男
男の子は首を横に振った
男の子
男の子
男の子
男の子
若い男
俺は声が出なかった
かけてあげる言葉が見つからなかった
男の子
男の子
男の子
男の子
ドアを開けると
そこには光で満ちた部屋が見えた
若い男
若い男
若い男
男の子
男の子
若い男
男の子
ドンッ!
ドンッ!
扉が今にも壊れそうな音がしている
???
男の子
男の子
そう言われて男の子に押されて
光の中に飛び込んだ
男の子
男の子
目が覚めるとそこは駅のホームだった
若い男
若い男
時計を見てみると電車がくる20分前だった
そして20分後に電車がきた
しかし俺は夢ではないと確信した
手の中にクレヨンが握られていたのだ
それから俺はやることを見つけて職に就いた
全国をまわって虐待を受けている子のカウンセリングなどをしている
若い男
クレヨンを握りしめながら俺は誓った
そしてあの電車は人が最後に乗る
最
終
電
車
だったのだ
コメント
3件
すごいいい作品。
めっちゃいい。
名作