優人
兄貴…
兄貴は、僕をベットの上に座らせて床に座りだした
良弥
ごめん、優人
優人
ちょっと、待ってくれ兄貴
優人
この状況を説明してくれ
優人
普通は、逆でしょ?
良弥
いや、違う、今日は違う
優人
何かあったの?
良弥
大学ホントに行ったんだ
優人
マジか?
僕は、頭を掻きながら兄貴をちらちら見ていた
優人
それで、どうだった?
良弥
いや、優人のことを心配する友達がいて安心した
優人
それは、どうも
優人
で、そんなことだけで謝らないだろ?
優人
兄貴は、
良弥
それで、香苗って女性に会ったよ
その言葉を聞いた瞬間目をパチクリさせてしまっていた
優人
そっか、
優人
何って言ってた?
良弥
それが、なんかまだ、優人に気があるみたいな感じだったぞ
優人
そんなことじゃなくて
優人
もっと他にあるだろ?
優人
僕に対して言ってたこと?
良弥
いや、あるけど伝えにくい
優人
そんなこと、気にしてないし
良弥
じゃあ、本題に入るわ
優人
ん?
良弥
最後に香苗って子に香苗のこと分かってないって言った
優人
は?
優人
どういう意味で?
良弥
ホント、ごめん…
優人
なんで、そんなこと言った?
良弥
俺は、ちゃんと伝えたからな
兄貴は、逃げるように玄関に向かい帰って行った
優人
ちょ、ちゃんとした理由は?
優人
兄貴…
優人
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通話
00:00
彼からいきなり電話がかかってきた
香苗
もしもし
優人
良かった、出てくれた
香苗
何で、電話かけてくるの?
優人
香苗の声が聴きたかったから
優人
そんな理由じゃダメかな?
そんな理由がときめいちゃうんだよ
香苗
困る…
香苗
だって、私、
香苗
彼氏出来たんだよ
香苗
今日、紹介したよね、、
優人
ごめん、香苗
優人
今日、大学行ってないんだ
香苗
え?
どうゆうこと?
全く頭がついてけてない
優人
驚くよね、
香苗
じゃあ、あの人は誰?
優人
たぶん、その人僕の兄貴
香苗
お、お兄さん?
香苗
すごく、優人に似てた
香苗
声までそっくり
優人
香苗には、気づいててほしかったな
香苗
ごめんなさい、
優人
いいよ、別に
優人
親にも間違われるときあるし
香苗
それは、すごいね!
優人
だから、今日あったこと忘れてくれる?
香苗
分かった…
優人
ありがと、香苗
優人
明後日、会える?
香苗
うん、分かった
優人
会わせてよ、新しい彼氏と
香苗
うん、
優人
こんな時間に電話してごめんね、
優人
おやすみ
香苗
…
ずるいよ、そんな優しい声で
「おやすみ」なんて
翌日
香苗
待った?
彼は、いつもより早く私のことを待っていた
優人
待ってないよ
そうだ、彼はこんなことも軽く言えてしまうんだ
香苗
この前、倒れたんだよね
香苗
大丈夫だった?
優人
兄貴から大丈夫だったって言われてただろ?
香苗
聞いてたけど直接本人に聞きたいじゃん
優人
ありがと、香苗
彼は、私の頭をヨシヨシしていた
私は、ふいに笑顔になっていた
たぶん、私は彼がものすごく好きなのだろう
この時間が永遠に続けばいいのになんて思っている
俊介
香苗、
香苗
しゅ、俊介…
偽彼氏がやってきた
そして、今までの私と彼のいい雰囲気を全てぶち壊してゆく
俊介
初めまして、加瀬優人くん
優人
初めまして、小崎俊介先輩
優人
よろしくお願いします
俊介
この前も挨拶したけどお兄さんみたいだったんだね
優人
はい、少しお節介ですいません、
優人
困りましたよね?
俊介
いや、そこまで困りはしなかったけど
優人
そうでしたか、なら、よかったです
なんか、なんとも言いにくい状況だ
やっぱり、今日会わすべきじゃなかった