スマホを見た瞬間、一気に嬉しそうになるさとみくんに胸が痛む。
、、、きっと、彼からだろう。
さとみくんの、幼なじみ。
きっと、今は青い彼と一緒に居る人
彼が俺に見せてくれた画面には簡潔にこう書かれていた
黄神
黄神
黄神
やっと分かってくれた、なんて言う彼の言葉の意味に首をかしげる。
、、、いったいどういう意味?
桃谷
意味に気づいてない俺を見て告げるさとみくん
赤崎
頭が追い付かなかった
るぅとくんが好き?
さとみくんが?
やっと理解したとき、さとみくんが目を見張る
桃谷
赤崎
袖で拭きながら謝る俺。
俺って、こんな女々しかったっけ
桃谷
、、そう、好きだった。アイツの事。恋愛感情で。
きっと、そうだったと思う
寂しそうな顔で語る言葉一つ一つに意味がありそうでないような。俺には彼の言葉が分からなかった
赤崎
桃谷
付き合える可能性がなかったから諦めたの?
そう聞くと彼は軽くははっと笑い、紡ぐ
桃谷
赤崎
なぁ、莉犬
俺にしか聞こえないような小さな声で彼は問う
__叶わない恋って汚いよな
、、、全然、違うよ
またあふれそうになる涙をこらえながら、哀しそうな顔の彼に微笑む
赤崎
目を開くその動作も。
スマホを持つその指の1本1本も。
サラサラな桃色の髪も。
全部綺麗。
、、、全部が大好きだから
桃谷
ギュッと彼を抱きしめる
赤崎
キザっぽい台詞も吐いたりして。
彼は少しだけ笑ったのだった