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待田無夫
道なりに進んだらまた村があったな
待田無夫
ここはなんて村かな？
山西敬一
ここは、神が去った村、神去村(かむさり)村といいます
待田無夫
ほぉ
山西敬一
村人の数は100人程度で、どんどん過疎化が進んでる村です
待田無夫
ふむ
山西敬一
まあ減ってる理由は他にもありそうですけど
待田無夫
？
山西敬一
あ、申し遅れました
山西敬一
先代の村長が、脳梗塞で死亡し、村長代理の山西敬一といいます
待田無夫
あぁ、これはこれは、マツタです、よろしく
待田無夫
じゃあ大変ですね
山西敬一
えぇ、まあ、大変なのは、村長だけじゃないですし…
川瀬谷暁子
旅館の女将の、川瀬谷暁子(かわせたにあきこ)です
川瀬谷暁子
こんな辺鄙な村までようこそ
待田無夫
いえいえ
待田無夫
温泉も気持ちよかったです
待田無夫
ありがとうございます
川瀬谷暁子
いやいやこちらこそ、ありがとうございます
「いてこますぞ、ワレェ」「早よ払えやゴラァ」
川瀬谷暁子
すいません、こんな罵声聞かせてしまって
待田無夫
あれは？
川瀬谷暁子
あれは、村の地主の息子で、高利貸しをしている、狐久保和秋っちゅうろくでなしです
待田無夫
なるほど
待田無夫
おや、村長さん、また会いましたな
山西敬一
え、あ、あぁ、マツタさんですか
待田無夫
はい
待田無夫
どうしたんですか？
山西敬一
あ、いや、その外観をたまたま見てただけですから
待田無夫
こっちの道に歩けば、狐久保和秋の家ですか？
山西敬一
…ええまあ
待田無夫
なら、ネックな狐久保家、私がどうにかしましょうか？
山西敬一
え？
狐久保和秋
今日も抗いやがった
狐久保崇彦
まあ、あとちょっとで、遊園地計画を建てれっから我慢だな
狐久保和秋
まあね
狐久保崇彦
建てれたら、それこそ、うはうは出来るしな
狐久保和秋
キャバ嬢どんだけ呼べるか今から楽しみだわ
待田無夫
思いの外、クズすぎて笑えんなぁ
狐久保崇彦
な、なんだお前！！
狐久保和秋
どこから来た！？
待田無夫
ｶﾁｬ
狐久保和秋
ﾋｨ！？
狐久保崇彦
ふ、不法侵入で、訴えるぞ！
待田無夫
ｽﾊﾟｯ
狐久保崇彦
かはっ
狐久保和秋
お、親父？！
待田無夫
どうする、死ぬか？
待田無夫
それとも村から追放されっか？
狐久保和秋
ひ、ひい！！！
狐久保和秋
いや、いやだ、うわぁぁぁ！！
待田無夫
ﾊﾟｧﾝ
狐久保和秋
かはっ
神去村に平和が訪れた
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