のんびりとした時間が流れる
星崎探偵事務所。
風都はソファーに寝転がり、
スマホをいじっていた。
珍しいことに
星崎の姿は無く、
事務所の入り口には
『外出中』
の札がぶら下がっていた。
───コンコンッ
軽いノック音が聞こえ、
風都が顔を上げると
事務所の扉が開いた。
花望 馨
風都 燐
風都 燐
花望 馨
風都 燐
花望 馨
花望はいつも依頼人が座る
一人掛けのソファーに腰を下ろした。
風都は少しだけ嫌な予感がした。
風都 燐
花望 馨
風都 燐
風都は立ち上がりかけて、
腰を下ろした。
花望 馨
風都 燐
その言葉を聞いて、
花望は眉間に皺を寄せる。
風都 燐
風都 燐
花望 馨
花望は電子タバコを取り出す。
花望 馨
花望 馨
花望 馨
花望 馨
風都 燐
花望 馨
風都 燐
風都はそう言ってニッと笑った。
風都 燐
花望 馨
紫煙と共に言葉を吐き出す。
風都 燐
風都 燐
花望 馨
花望 馨
風都 燐
花望 馨
花望 馨
花望 馨
風都 燐
花望 馨
風都 燐
風都は大きく息を吐いた。
花望 馨
風都 燐
花望 馨
花望 馨
花望にじっと見つめられ、
風都は反射的に視線をそらす。
花望 馨
花望 馨
花望 馨
花望 馨
花望 馨
花望 馨
風都 燐
風都 燐
風都 燐
花望 馨
花望 馨
花望 馨
その声音だけで、
風都の背中に悪寒が走る。
風都 燐
風都 燐
風都 燐
風都 燐
平静を振る舞い、
笑おうとしたがその顔が引きつる。
花望 馨
花望 馨
風都 燐
風都 燐
花望 馨
花望 馨
花望 馨
風都 燐
風都 燐
そう言って笑ったが、
花望の表情は変わらない。
花望 馨
風都 燐
二人の間に
何とも言えない重い沈黙が流れる。
風都 燐
風都 燐
風都 燐
風都 燐
花望 馨
風都 燐
花望 馨
花望は短く息を吐いた。
花望 馨
花望 馨
そう言って立ち上がる。
花望 馨
風都 燐
風都 燐
風都 燐
風都は消え入りそうな声で言う。
花望 馨
風都 燐
花望 馨
風都 燐
花望 馨
しかし、
その言葉に風都は
素直に頷くことはできなかった。
それを見て、
花望は疲れたように紫煙を吐き、
事務所を後にした。
風都 燐
花望の足音が遠ざかり、
何も聞こえなくなったところで
風都は大きく息を吐いた。
風都 燐
風都 燐
風都 燐
そして、ソファーに寝転がる。
風都 燐
風都 燐
風都 燐
ポツリと呟くと、
脳裏をよぎるのは
自分が刺された日のこと。
何度か刺され、
痛みと悪寒と恐怖に襲われても、
風都は生きようと必死だった。
”母親と同じような、”
”無残な死に方はしたくない。”
そう思い死に抗うように
手を伸ばした先にいたのは、
黒いロングコートを着た人物だった。
風都 燐
風都 燐
ポツリと呟くと、
星崎 水織
という声が唐突に聞こえた。
風都 燐
風都が飛び起きると、
そこに星崎の姿があった。
風都 燐
星崎 水織
そう言って
電気ケトルに水を注ぎ入れる。
星崎 水織
風都 燐
星崎 水織
風都 燐
風都 燐
星崎 水織
星崎 水織
そういう声は
どこか楽しそうだった。
風都 燐
風都 燐
星崎 水織
風都 燐
風都 燐
風都 燐
星崎 水織
それだけ言うと、
お湯をティーポットに注ぎ入れる。
星崎 水織
星崎 水織
風都 燐
星崎 水織
星崎は慣れた手つきで
ティーカップをテーブルに並べると、
ティーポットからそっと紅茶を注いだ。
まるでハーブティーのような
華やかな香りが部屋中に広がる。
星崎 水織
星崎 水織
風都 燐
星崎 水織
星崎 水織
風都 燐
風都は少し納得いっていない様子だった。
星崎 水織
星崎は風都にティーカップを差し出す。
星崎 水織
風都 燐
風都はそう言って
恭しくティーカップを受け取った。
・
『おだやかな午後』 終わり
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