揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
してくれたんだから!
奏星は深呼吸をする
日向奏星
奏星は震える指先で インターフォンを押す
ピンポーン
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
何で今日なんだよ!ゴホッ!
揚羽凛太郎
ガチャ
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
抜け出してまで──
日向奏星
ひとりでしょ?
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
には行かないからさ!
揚羽凛太郎
くれないかな?
日向奏星
揚羽凛太郎
来てもらったのに
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
訳にはいかないから!
日向奏星
気にしなくていいよ
日向奏星
揚羽凛太郎
今日は帰ってくれ
ガチャン
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
言わないと、日向
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
風邪ひいたんだし
揚羽凛太郎
拭わせる訳には・・
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
凛太郎が部屋に戻ろうとした瞬間
揚羽凛太郎
バタン
急に凛太郎の視界がぐらつき 足がもつれて倒れてしまう
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
揚羽くんの事を
好きになっても
日向奏星
私なんて・・・
日向奏星
日向奏星
それ以下でもない事なんて
日向奏星
分かってた事じゃん!
日向奏星
学校まで抜け出して
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
何がチャンスよ!
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
戻れる訳ないし・・
日向奏星
時間つぶし──
バタン
日向奏星
日向奏星
すごい音しなかった?)
日向奏星
日向奏星
日向奏星
奏星はドアに耳を当てて 中の様子を伺う
すると微かに凛太郎の 唸り声のような 言葉にならないような声が聞こえて来た
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
日向奏星
日向奏星
奏星はドアノブに手をかけて回す
ガチャ
日向奏星
日向奏星
日向奏星
奏星がドアを開けて 部屋に入ると
目の前では凛太郎が 荒い息遣いで横に倒れていた
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
奏星は自分の手のひらを 凛太郎のおでこに当てる
日向奏星
日向奏星
日向奏星
連れていかなきゃ!
奏星は凛太郎の体を 抱き抱えようとするが
女の子のひ弱な力では 凛太郎を持ち上げられなかった
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
奏星は凛太郎を 抱き抱える事は無理だと悟り
凛太郎の脇に腕を入れ 抱きしめるように胸元へと手を回し 部屋まで引きずって連れて行く
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
寝ちゃったんだ?
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
この座布団は?
凛太郎は床に並べられた 座布団の上で眠っていたようだ
また体にはタオルケットが かけられていた
テーブルには水が入った 洗面器が置いてあり 濡れたタオルも横に置いてあった
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
凛太郎が壁にかけてある 針時計を確認すると
時刻は午後13時40分を示していた
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
したくなってきた
凛太郎がリビングから出て トイレの前に立った瞬間
ジャー
揚羽凛太郎
トイレの中から 排水の音が聞こえて来た
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
凛太郎は自宅に 自分以外の誰かがいる という状況に恐怖し その場で腰を抜かす
揚羽凛太郎
ガチャ
揚羽凛太郎
日向奏星
そこから出てきたのは 奏星だった
揚羽凛太郎
日向奏星
起きた?
日向奏星
トイレ借りちゃった
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
ウチに居んの?
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
私が来たとき──
凛太郎の耳には それから先の奏星の言葉は 耳に入って居なかった
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
女の子が居て)
揚羽凛太郎
覚えてないのって・・)
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
本当に日向と?)
日向奏星
日向奏星
放っておくのは
日向奏星
って思ったから
日向奏星
マズイって思ったけど
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
凛太郎は奏星の言葉を遮るようやな その場で土下座をする
日向奏星
揚羽凛太郎
日向に怒られるかも
しれないんだけどさ
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
無いんだよ・・
揚羽凛太郎
曖昧でさ・・・
日向奏星
揚羽凛太郎
それさえも
記憶が全くなくて
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
日向奏星
やったんだから!別に
揚羽凛太郎
ヤったの?
日向奏星
日向奏星
何の話してるの?
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
そんな勘違いするの!
揚羽凛太郎
覚えてないの?って
日向奏星
私が言いたいのは──
奏星から経緯を聞かされた凛太郎は 安心したように胸を撫で下ろす
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
おかしいんだって!
揚羽凛太郎
勘違いしちゃうよ!
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
事を利用して
揚羽凛太郎
のかと思ったから
日向奏星
したくなかった?
揚羽凛太郎
意味じゃなくて
揚羽凛太郎
意味でもなくて
揚羽凛太郎
言ったらいいか
日向奏星
揚羽凛太郎
看病させちゃったなぁ
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
父親の気持ちは分かるから!
揚羽凛太郎
してないからな?
日向奏星
揚羽凛太郎
凛太郎は奏星の頬を 両手で抑える
日向奏星
揚羽凛太郎
ダメだって!
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
言った通りだって思って
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
自分を責めちゃダメだって
言うから心配するなったって
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
腹減って来たなぁ
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
使っちゃったら
日向奏星
思ったんだけど
揚羽凛太郎
日向奏星
きちんと自炊
してるんだね!
揚羽凛太郎
日向奏星
たっくさん入ってたから
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
ないんだけどなぁ
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
奏星はスプーンですくったお粥を フーフーしだした
揚羽凛太郎
自分で食べれるから!
日向奏星
日向奏星
病人なんだから!
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
可愛かったっけ?)
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
熱いだけなのに)
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
日向奏星
不味かった?
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
よかった・・・
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向の事がさらに
可愛く見えてくる)
日向奏星
揚羽凛太郎
凛太郎は顔を 赤く染めながら口を開く
ガチャ
凛太郎が奏星にお粥を 食べさせてもらっていると
ドアが開き ひとりの女性がリビングに入ってくる
女性
女性
女性
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
誰?この人・・・
揚羽凛太郎
日向奏星
居るんじゃなかったの?
揚羽凛太郎
女性
揚羽凛太郎の母!
揚羽渚沙
日向奏星
日向奏星
日向奏星
高校に通ってる
日向奏星
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽渚沙
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
気がつかなかった
みたいだけどね
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
ローファーが
あったから
揚羽渚沙
思ってたけど
揚羽凛太郎
なんだよ・・・
揚羽渚沙
女の子連れ込むとは
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
可愛い子を!
揚羽渚沙
落としたのよ!え?
渚沙は凛太郎を からかうように 脇腹をつっつく
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
その・・友達で・・
揚羽凛太郎
知ってるから
揚羽凛太郎
だけだっつーのっ!
揚羽凛太郎
言ってんだよ!
揚羽渚沙
伸ばしてたくせに
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
変な事言うなよ!
日向奏星
揚羽渚沙
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
日向奏星
お母さんが居るなら
安心だと思いますし
日向奏星
揚羽凛太郎
そう・・なるよな)
揚羽凛太郎
居たかったけど)
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽渚沙
揚羽渚沙
そういう事ね!)
2人の反応から 何かを察する渚沙
日向奏星
揚羽渚沙
すっかり忘れてたぁ!
揚羽凛太郎
大声出して!
日向奏星
揚羽渚沙
やらなきゃいけない
仕事があるんだったわぁ
日向奏星
揚羽渚沙
揚羽渚沙
看病できないわー!
揚羽渚沙
渚沙はバレバレな 三文芝居をしながら チラチラと奏星を見る
日向奏星
揚羽渚沙
看病してくれる
揚羽渚沙
メガネ姿が似合う
女の子いないかなぁ?
日向奏星
渚沙の意図を理解した奏星は 手を天高く突き上げる
揚羽渚沙
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
揚羽渚沙
看病やってくれるの?
日向奏星
私で良かったら
揚羽渚沙
助かったわぁ!
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
看病されるより
揚羽渚沙
されるほうが好きでしょ?
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
揚羽渚沙
凛太郎をお願いね?
日向奏星
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
揚羽渚沙
もやししかなかったけど
揚羽凛太郎
もやし!最高じゃん!
揚羽渚沙
揚羽渚沙
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
揚羽渚沙
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
日向奏星
くれたみたいだね
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
だけ日向と居れる)
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
凛太郎は口を開ける
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
くれるんだろ?
日向奏星
日向奏星
日向奏星
美味しいかなぁ?
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
天才だなぁ
揚羽凛太郎
風邪なんて治っちゃうよ
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎
日向奏星
謝ってた!
揚羽凛太郎
日向奏星
揚羽くんの名前だけは
知ってたんだよ
揚羽凛太郎
日向奏星
送ってくれた時
揚羽凛太郎
日向奏星
教えてあったんだよね
日向奏星
だっていう事も
伝えてあったの
揚羽凛太郎
そういう事か!
日向奏星
揚羽くんが
日向奏星
だとは思って
なかったみたいで
揚羽凛太郎
日向奏星
許してくれるかな?
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
恨んで無いから!
揚羽凛太郎
立場でも同じ勘違い
したと思うからさ!
日向奏星
安心すると思う
揚羽凛太郎
ごめんなぁ!日向!
揚羽凛太郎
楽になったよ
日向奏星
友達なんだし!
揚羽凛太郎
お礼させてもらうから
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
礼儀ありって言うだろ?
日向奏星
揚羽凛太郎
させてもらう!
日向奏星
揚羽凛太郎
揚羽凛太郎
登校できると思うからさ!
日向奏星
日向奏星
揚羽凛太郎