剣持刀也
ここに来ただけで、体が錯覚してしまう
息を吸い込めば、香るはずの無い花の香りがする
気がする
剣持刀也
黄色の精は、どんなの人なんだろう
剣持刀也
剣持刀也
後ろを向き、歩き、壁に手を当てる
すると、後ろから声が聞こえる
紫色の精
紫色の精
剣持刀也
黄緑色の精
剣持刀也
戦意喪失ってこう言う事なんだろうな
また、もう一度だけ…あの香りを感じたい
剣持刀也
紫色の精
紫色の精
紫色の精
剣持刀也
なんでだろうな
あの香り、どっかで感じた事があるはずなんだ
剣持刀也
剣持刀也
きっと、なんとも無い花畑だったはず
だけど、あの花畑は美しかった
剣持刀也
壁に強く手を押し当てる
黄緑色の精
ビュンッ!
剣持刀也
頬に一滴の紅色が伝う
時差でだんだんと痛くなって来る
剣持刀也
黄緑色の精
黄緑色の精
黄緑色の精
剣持刀也
そんな事無いよ
能力は欲しい
だけどッ…
剣持刀也
紫色の精
急に口を挟んでくる
止めるわけでも無く、促す訳でも無く
問い掛けて来る
剣持刀也
「恨みとかですかね?」
紫色の精
紫色の精
黄緑色の精
剣持刀也
バキッ!!
壁に一撃、入れる
その度に、体に傷が増えていく
痛い
痛い
だけど
耐えれる!
剣持刀也
バキバキッ!!
ボロッ…ボロボロッ……
剣持刀也
フワっ…
剣持刀也
この香り
この感覚
この感じ
剣持刀也
紫色の精
紫色の精
パアァ…
フワッ…!
剣持刀也
壁の傷がみるみるうちに治っていく
剣持刀也
剣持刀也
黄緑色の精
シュンッ!!
剣持刀也
今回は僕が、1番乗りか
剣持刀也
なんで今更思い出した?
なんで今更過去に縋った?!
剣持刀也
なんだか悪夢を見た後みたいだ
思い出したく無い物に蓋をしていた
それが開いてしまった
剣持刀也
大丈夫
大丈夫だよ、自分。
僕はずっと乗り越えて来た、ずっとこの呪いに耐えて来た
剣持刀也
大丈夫、大丈夫
あの花畑に行った後、だよね
だけど僕は生きてる。だから、大丈夫。
剣持刀也
不破湊
剣持刀也
みんなには、言わない
言わないって決めてるんだ
不破湊
剣持刀也
加賀美ハヤト
剣持刀也
僕は隠し通す
加賀美ハヤト
剣持刀也
D
D
剣持刀也
僕は剣持刀也
永遠の16歳
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