翌日
陸も夢を見ていた
陸もまた暗い闇の中で迷い出口を探していた
その闇の中でイルを見つけた陸は
イルの手を引いて光の射す方へと歩き出す
もう少しで出口にたどり着ける
そんな時に目覚ましが鳴り
陸は枕元の目覚ましを止めた
相変わらず母親は冷たく
せっかく作ったお弁当を陸に投げつけ
空はそんな陸を横目に
松崎空
笑顔で家を出ていった
陸は床に落ちたお弁当箱を拾うと
鞄に入れて家を出た
眩しい太陽の光に
陸もくしゃみが出ていた
駅までの道のり
最初に川原で話をしたこと
イルを送った時のこと
昨日のことを思い返していた
無惨に切られた髪を切り揃えた
その髪を嬉しそうに触るイルの姿
半分食べたお弁当
電車の中で
陸はイルにメールを送る
松崎陸
わずか1行の短いメール
浜松イル
イルからの返事に
陸の足取りも軽くなっていた
陸も早めに家を出ていたため
駅のホームに生徒の数は少なく
麻衣子に見つかることもなかった
松崎陸
麻衣子から逃げるために
時々、授業をサボっていたが
内申が悪くなればまた母親に文句を言われる
例え母親が認めていない学校でも
成績を落とすわけにはいかない
せめて今日一日だけでも我慢して教室にいよう
そう決意して席についた
松田麻衣子
松田麻衣子
松田麻衣子
松崎陸
松田麻衣子
松崎陸
松田麻衣子
松崎陸
松田麻衣子
松崎陸
松田麻衣子
松田麻衣子
松崎陸
松田麻衣子
松崎陸
陸は鞄を掴んで教室の外へ
松田麻衣子
松崎陸
麻衣子の手を払い除け廊下を走り抜けた
心の奥がモヤモヤする
松崎陸
足を止めて何度も深呼吸をする
ポケットに手を突っ込んでイルのカッターを握りしめた
携帯を出しイルからのメールを開く
浜松イル
たった一行のイルからのメール
でもそれは今の陸にとって
何よりの心の支えになっていた
浜松イル
松崎陸
何度も何度もイルの笑顔を頭に浮かべた
コメント
2件
私も続き見たいです!!
続き見たいです