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午後17時

志賀高原ホテル

生徒一同は 小雪、肝月に先導され ロビーに集まっていた

常盤小雪

これから各自
部屋に入ってもらいます!

常盤小雪

それから夕食の
18時30分までは
自由行動とします

肝月先生

部屋から出てもいいが

肝月先生

当然我々以外にも
宿泊されてる
方々もいらっしゃる!

肝月先生

迷惑にならないように

肝月先生

各々、我が校の生徒
だという自覚を持って
行動するように

常盤小雪

また、ホテルの方から
説明があると思いますが

常盤小雪

通常、大浴場は
15時から21時までですが

常盤小雪

私たちは20時から
21時の間だけの
利用になります!

常盤小雪

お風呂はその時間までに
済ませるように!

常盤小雪

くれぐれも
自分勝手な行動は
慎むように

常盤小雪

では各自部屋へ
行ってください!

ホテル 室内

和久井龍也

はぁ〜〜

和久井龍也

やっと横になれる

和久井龍也

いちいち話が
長いんだよなぁ

揚羽凛太郎

まぁ、しょうがねーよ

コンコン

揚羽凛太郎

ん?誰だ?

和久井龍也

見回りとかかな?

揚羽凛太郎

今からか?

揚羽凛太郎

やるんなら
消灯前とかじゃね?

揚羽凛太郎

とりあえず出るか

ガチャ

揚羽凛太郎

はい?

姫川美咲

やっ!揚羽くん!

日向奏星

やっ!凛くん!

揚羽凛太郎

あっ!奏星と姫川か!

揚羽凛太郎

どうしたんだ?

姫川美咲

いや、あのさ・・・
夕食まで時間あるじゃん?

揚羽凛太郎

ああ、そうだな

姫川美咲

だからさ、ちょっとだけ
ホテル探索しないかなぁ
と思って・・・

和久井龍也

探索?めんどくせーよ

和久井龍也

もう晩飯の時間まで
ゆっくりしてよーぜ

姫川美咲

あー!はい!はい!
そーですか!そーですか!

姫川美咲

そうやって彼女の
誘いを無碍にする訳ね!

姫川美咲

わかった!分かった!

姫川美咲

なら私たちだけで
勝手に行ってきます!

姫川美咲

部屋でゆっくりしてなよ!
ね?和久井くん!

和久井龍也

ちょ!おい!

姫川美咲

じゃあ揚羽くん!奏星!

姫川美咲

こんなヤツ
放っておいて

姫川美咲

3人で探索しよ!

揚羽凛太郎

おお!そうだな!

日向奏星

和久井くんは
疲れてるみたいだしね!

和久井龍也

わーった!わーった!
行くよ!行くから!

売店

売店エリアには こじんまりとした コンビニエンスストアがあり

有名メーカーの お菓子からカップ麺 などから陳列されており

長野のお土産のお菓子など さまざまな商品が 取り揃えてられている

揚羽凛太郎

へー!

揚羽凛太郎

コンビニもあるんだな!

姫川美咲

お菓子でも
買っておこうかな

姫川美咲

部屋で食べようよ!
ね?奏星!

日向奏星

いいね!

和久井龍也

晩飯も食べて
お菓子も食うのか?

和久井龍也

ふと──

姫川美咲

太りませんっ!!!

和久井龍也

まだ言ってねーだろ・・

日向奏星

ふふふ

レストラン

レストランでは 従業員が慌ただしく 夕食の準備をしていた

和久井龍也

ここがレストラン
みてーだな

揚羽凛太郎

色々準備してあるな

姫川美咲

早く食べたいなぁ

姫川美咲

お腹すいたぁー

日向奏星

どうも夕食は
ビュッフェみたいだね

ロビーフロア

ロビーには 二人がけのソファが複数 並べられており

壁には フリーWi-Fiと書かれた プレートが貼り付けてある

揚羽凛太郎

こっちはなんつーか
多目的って感じだな

和久井龍也

フリーWi-Fi
あるらしいぜ!

日向奏星

確かロビーにしか
無いんだったよね?

姫川美咲

部屋にあると
有難いんだけどなぁ

揚羽凛太郎

まぁ、そこまで贅沢は
言ってらんねーだろ

揚羽凛太郎

ロビーにあるだけ
マシじゃね?

姫川美咲

でもあんまり
面白そうなのは
無いっぽいね

姫川美咲

ゲーセンとかあったら
面白かったのになぁ

揚羽凛太郎

修学旅行で宿泊先に
使うようなホテルだからな

日向奏星

修学旅行に
ゲーセンとかあるホテル
選ばないだろうし

和久井龍也

まぁ、仕方ねぇな

外観

凛太郎たちは 外の景色を眺めていた

揚羽凛太郎

寒いと思ったら
雪降ってんのか!

日向奏星

どおりで
寒いと思った

外に出ると 雪がパラパラと降っており

地面にはうっすらと 雪が積もっていた

和久井龍也

さっきは気づかなかったけど
ホテルの真後ろって
ゲレンデなんだな!

龍也がホテルの真後ろに広がる ゲレンデを指差した

揚羽凛太郎

はぁ〜・・・

和久井龍也

なんだよ!そのため息は!

揚羽凛太郎

スキーは苦手なんだよな

日向奏星

私も苦手・・・

姫川美咲

そうなの?

日向奏星

美咲は?

姫川美咲

私やった事ないんだよね

和久井龍也

大丈夫だって!

和久井龍也

多分インストラクターが
教えてくれっから!

揚羽凛太郎

龍也は上手いから
そう言えるんだよ

和久井龍也

まぁ、やってみなきゃ
分かんねーだろ?

揚羽凛太郎

まぁ、そうだけどさ

日向奏星

ていうかもうそろそろ
夕食の時間じゃない?

揚羽凛太郎

え?マジで?

奏星の言葉に凛太郎は 驚いたように スマホで時間を確認する

揚羽凛太郎

やべ!もう18時20分だ!

和久井龍也

もうそんな時間か?

姫川美咲

急がなきゃ!

4人は慌てて レストランに向かう

午後18時26分

レストラン

凛太郎たちがレストランに 到着した頃には

すでに大半の生徒が 椅子に座っており

さまざまな料理が 厨房側のテーブルに 並べられていた

揚羽凛太郎

うまそー!!!

日向奏星

なんかこういうのって

日向奏星

見てるだけで
テンション上がるよね

揚羽凛太郎

たしかにな!

常盤小雪

さぁ!あなたたち!

常盤小雪

早く席につきなさい!

姫川美咲

はぁーい!

和久井龍也

腹減ったー!

それから皆は レストランの料理に舌鼓を打つ

揚羽凛太郎

あっ!奏星のそれ!
美味そうだな!

揚羽凛太郎

どこにあった?

日向奏星

コレ?

日向奏星

たしか酢豚の
隣だったかな?

揚羽凛太郎

それ取り行こ!

日向奏星

あっ!試しに
食べてみたら?

日向奏星

食べてみて美味しかったら
取りに行けばいいじゃん

揚羽凛太郎

それもそっか

日向奏星

はい!あ〜ん

揚羽凛太郎

うん!これ
すげー上手い!

揚羽凛太郎

早速行ってくるわ!

日向奏星

今のお皿のやつ
全部食べてから
行けばいいじゃん!

日向奏星

取りすぎて食べ残し
しちゃっても知らないよ?

揚羽凛太郎

食べ終わった後に行ったら

揚羽凛太郎

無くなってるかも
しれないだろ?

揚羽凛太郎

こういうのは
食うか食われるかの
戦争なんだから!

揚羽凛太郎

俺行ってくるわ!

日向奏星

もう・・欲張りなんだから

午後19時

揚羽凛太郎

はぁ〜食った食った

日向奏星

ちょっと
食べすぎたかも

揚羽凛太郎

やっぱこういうのって
食べすぎちゃうよな

日向奏星

調子に乗り
すぎちゃった

日向奏星

太っちゃう・・

揚羽凛太郎

まぁ今日くらいは
自分許しても
罰は当たんないだろ

揚羽凛太郎

チートデイだよ!
チートデイ!

和久井龍也

まぁ、明日も
明後日も

和久井龍也

ここで飯
食うんだけどな

姫川美咲

余計な事言わないの!

美咲は龍也の頭に拳骨をする

和久井龍也

いだっ!

揚羽凛太郎

もっとやれ!姫川!

和久井龍也

おいコラ!!!

午後19時45分

各自、大浴場での入浴を済ませ 自室へ戻っていた

揚羽凛太郎

はぁ〜もうすぐ
20時かぁ〜

揚羽凛太郎

なんかあっという間
な気がすんなぁ

和久井龍也

まぁ、そんなもんだろ

ピロン

凛太郎のLIME通知音が鳴る

揚羽凛太郎

ん?LIME?
誰からだろ

今日食べすぎちゃったから
軽く外歩きたいなぁと
思ってるんだけど
付き合ってくれないかな?

リン

いいね!行こうよ!

ありがとう!
なら先にロビーに行って
待ってるね!

リン

わかった!すぐ行くよ!

揚羽凛太郎

ちょっと出てくる

和久井龍也

出てくる?

揚羽凛太郎

奏星が食べすぎたから
外歩きたいんだってさ

揚羽凛太郎

ちょっと
付き合ってくる!

和久井龍也

ああ!わかった!

和久井龍也

22時前までには
戻ってこいよ

和久井龍也

点呼あんだから!

揚羽凛太郎

わかってるよ!

午後20時

ロビーのソファには すでに奏星の姿があった

揚羽凛太郎

よっ!奏星!
おまたせ!

日向奏星

あっ!凛くん!

日向奏星

ごめんね!急に

揚羽凛太郎

いいよ!いいよ!

揚羽凛太郎

晩飯は俺も
食べすぎちゃったし!
ちょうど良かったよ!

日向奏星

じゃあ行こっか

揚羽凛太郎

ああ!

日向奏星

(今頃美咲
龍也くんと居るかな?)

ピロン

和久井龍也

ん?LIME?

LIMEの通知音が鳴り 龍也はスマホを手に取る

和久井龍也

美咲からか!

和久井龍也

なんだろ?

ミサ

今部屋で一人だよね?

タツヤ

うん!一人だけど
どうかした?

ミサ

部屋行っても
いいかな?ダメ?

タツヤ

いいけど、先生に
見つかるなよ?
あーだこーだ言われるから

ミサ

大丈夫!バレないように
するから!
なら今から行くね!

タツヤ

ああ!わかった!

ガチャ

和久井龍也

よう!美咲!

姫川美咲

ごめんね!急に

和久井龍也

まぁとりあえず
入れよ!

姫川美咲

龍也っ!!

美咲は龍也の背中に抱きつく

和久井龍也

な、なんだよ!

姫川美咲

やっと二人きりになれた

和久井龍也

はぁ?

姫川美咲

二人きりに
なりたかったの

和久井龍也

・・・・・

和久井龍也

まぁとりあえず
座れって!な?

姫川美咲

う、うん・・・

龍也は背中にしがみつく美咲を ソファに座るように促す

揚羽凛太郎

う・・さぶっ・・

揚羽凛太郎

さすがに夜は
冷えるな・・・

日向奏星

あっ!椅子あるから
座らない?

揚羽凛太郎

あれ?歩くんじゃ
なかったっけ?

日向奏星

あーもいい!
もう少し歩くっ!

揚羽凛太郎

冗談だって!
ちょっと休憩しようぜ!

凛太郎と奏星は ベンチに腰を下ろす

日向奏星

そういえば
凛くんのお母さんって
今月帰国するんだよね?

揚羽凛太郎

ああ!

揚羽凛太郎

終業式の日に
帰ってくるらしい

日向奏星

て事は23日の
金曜日?

揚羽凛太郎

ああ!その日だよ

日向奏星

じゃあ
もうすぐじゃん!

日向奏星

楽しみだね!

揚羽凛太郎

俺はもう少し
一人暮らしを満喫
したかったんだけどな

日向奏星

また!また!

日向奏星

あっ!常盤先生には
その事伝えた?

揚羽凛太郎

あっ!やば!
言ってなかった!

揚羽凛太郎

すっかり
忘れてたわ!

日向奏星

言っとかなきゎ
ダメだよ?

龍也と美咲は 一言も言葉を発さず ソファに横並びに座る

和久井龍也

・・・・・

姫川美咲

・・・・・

姫川美咲

ねぇ・・龍也?

和久井龍也

ん?どうした?

姫川美咲

さっきから何
キョロキョロしてんの?

和久井龍也

あ、いや、その

和久井龍也

と、時計見てんだよ

和久井龍也

今何時かなぁ・・って

姫川美咲

そっちに時計
なんか無いじゃん!

和久井龍也

いや、その・・・

姫川美咲

龍也?

和久井龍也

ん?なんだ?

姫川美咲

なんで私が
二人きりに
なりたかったか

姫川美咲

分かる?

和久井龍也

え?

美咲は龍也のふとももに そっと手のひらで触れる

和久井龍也

ちょ!美咲?

姫川美咲

そろそろ・・・

姫川美咲

したいなぁ・・なんて

和久井龍也

え?し、したい?

和久井龍也

したいって何を・・

姫川美咲

それを彼女から
言わせるの?

美咲の手は ふとももから徐々に 龍也の股間へと動いていく

和久井龍也

いや・・その

和久井龍也

あはは・・・

姫川美咲

(あっ!)

美咲は龍也の 股間に釘付けになる

龍也の”それ”が、先ほどよりも 明らかに肥大化していたからだ

和久井龍也

・・・・・

姫川美咲

ねぇ・・龍也?

和久井龍也

あ?なんだ?

姫川美咲

男の子がそうなる
時ってさぁ

姫川美咲

やっぱりエ○チな
気分になってる時なの?

和久井龍也

はぁ?

姫川美咲

それだよ!それ!

美咲は龍也の 肥大化した”それ”を指差す

和久井龍也

あっ!いや!これは!

姫川美咲

これは?

和久井龍也

その、なんつーか

和久井龍也

ある種の生理現象っつーか

和久井龍也

不可抗力っつーか

姫川美咲

・・・・・

美咲は龍也の股の上に 体を向けた状態で 腰を下ろす

和久井龍也

ちょ!バカ!

和久井龍也

そこに座るなって!

和久井龍也

あ、当たるだろーが!

姫川美咲

龍也はしたくない?

和久井龍也

いや、その・・・

和久井龍也

美咲の親父さんと
約束したんだよ

姫川美咲

なんでパパが
出てくるの?

和久井龍也

初めて会った時に

和久井龍也

もし美咲と
S○Xするような
事になったら

和久井龍也

ちゃんとゴムつけて
避妊しろって!

姫川美咲

そんな話してたの?

和久井龍也

ああ!

和久井龍也

今・・ゴム
持ってねぇから・・

姫川美咲

・・・・・

和久井龍也

ゴクリ・・・

姫川美咲

じゃあ妊娠しないなら
大丈夫なんだよね?

和久井龍也

妊娠しないなら?

和久井龍也

なんだよ!ピルでも
飲んでんのか?

姫川美咲

飲んで無いけど

和久井龍也

なら──

龍也が全てを言い切る前に 美咲は龍也の前にしゃがみ込み

両手で龍也のズボンを下ろす

和久井龍也

ちょ!やめろって!バカ!

和久井龍也

何してんだよっ!

姫川美咲

フ○ラしようかなって

姫川美咲

フ○ラだったら
妊娠しなくない?

和久井龍也

アホか!そういう
問題じゃねーんだって!

姫川美咲

アホって
言わなくても・・

和久井龍也

あ、いや
そういう意味じゃなくて

和久井龍也

常盤先生とかが
来たらどうすんだ!
って言いたいんだよ!

姫川美咲

今ミーティング中
らしいから
大丈夫じゃない?

和久井龍也

じゃあリンと日向が
戻ってくる可能性も

姫川美咲

奏星は今外で
散歩中だもん・・

和久井龍也

・・・・・

姫川美咲

(言葉に詰まった
今がチャンス!)

姫川美咲

えいっ!!

美咲は龍也のズボンを 無理矢理引っぺがす

和久井龍也

おい!やめろ!

和久井龍也

返せ!ズボン!

姫川美咲

そんなに嫌?

姫川美咲

ショックなんだけど

和久井龍也

だから──

姫川美咲

フ○ラされるの嫌?

和久井龍也

だから!俺も
我慢してんだよ!

姫川美咲

龍也・・・

和久井龍也

そりゃ美咲してぇよ!

和久井龍也

当たり前だろ!

和久井龍也

けど・・・

姫川美咲

ごめん・・龍也

姫川美咲

私・・・

龍也は美咲を抱きしめる

和久井龍也

俺は美咲が好きだ

和久井龍也

だからこそ
軽々しく考えたく無いんだ

姫川美咲

・・・・・

和久井龍也

したくない
訳じゃねーんだ

和久井龍也

まぁ、古い考えって
言われっかも
しんねーけどさ

和久井龍也

そういうのは
大事にしてーんだよ

姫川美咲

わかった・・・

姫川美咲

けど・・キスなら
いいよね?

和久井龍也

あ、ああ・・・

ベッドに横たわる美咲に 龍也が覆いかぶさる

姫川美咲

龍也・・大好き

和久井龍也

俺も好きだ・・・

誰もいない ホテルの一室で

龍也と美咲は 激しく舌を絡ませる

姫川美咲

ちょ・・龍也

姫川美咲

硬いのが当たってる

和久井龍也

し、仕方ねーだろーが

揚羽凛太郎

そろそろ戻るか?

日向奏星

もう少し・・・

日向奏星

一緒に居たいな・・

奏星は凛太郎に寄り添い 体を預ける

揚羽凛太郎

奏星・・・

日向奏星

凛くん・・

奏星は凛太郎の両頬を 両手で触り 凛太郎の顔を自らの方へ向ける

揚羽凛太郎

・・・・・

日向奏星

キス・・・

日向奏星

しよ・・・

揚羽凛太郎

奏星・・・

凍えるような寒さの中

火照った体の熱を 互いに感じ合いながら

二人は口付けを交わす

午後21時25分

ガチャ

奏星は自らの部屋のドアを開けた

姫川美咲

あっ!奏星!
お帰り!

日向奏星

ただいま!

姫川美咲

外寒かったでしょ?

日向奏星

めちゃ寒かった

姫川美咲

楽しかった?

日向奏星

うん!凛くんと居れて
楽しかった

日向奏星

美咲は?どうだった?

姫川美咲

いっぱい
キスしちゃった

日向奏星

わぁ❤️

日向奏星

よかったね!

姫川美咲

うん!

時を少し遡り

午後19時30分

日向奏星

もうすぐ20時だなぁ

姫川美咲

なんか暇だねー

日向奏星

凛くん誘って
外にでも行こうかな?

姫川美咲

こんな寒いのに?

日向奏星

だって二人きりに
なりたいし

日向奏星

美咲も和久井くんと
二人きりになりたくない?

姫川美咲

そりゃそうだけど

日向奏星

ならさ!こうしようよ!

日向奏星

私が凛くん誘って
外に行くからさ

日向奏星

その間に美咲は
和久井くんの
部屋に行けばいいじゃん!

姫川美咲

あっ!それいい!

日向奏星

でしょ?

姫川美咲

奏星にしては
大胆な提案だね

日向奏星

一言余計だよ!

姫川美咲

ごめん!ごめん!

姫川美咲

けどいいの?

姫川美咲

なんか奏星と
揚羽くんだけを
外に追いやってる
みたいで

姫川美咲

なんか申し訳ないな

日向奏星

いいよ!気にしなくて!

日向奏星

食べすぎたから
一緒に外歩こう!
とか誘えば
疑われないだろうから

姫川美咲

ごめんね・・奏星

日向奏星

私も凛くんと
二人きりになれるし

日向奏星

美咲も和久井くんと
二人きりになれる!

日向奏星

ウィンウィンじゃん

姫川美咲

ありがとう!奏星!

午後22時

小雪と肝月による 各部屋を回った点呼も終わり 消灯の時刻になった

常盤小雪

部屋を抜け
出さないようにね?

和久井龍也

わーってますよ!

揚羽凛太郎

心配いりませんって

常盤小雪

なら今日は
明日に備えて
早く寝るようにね?

常盤小雪

明日は朝から
スキーなんだから!

揚羽凛太郎

わかってますよ

和久井龍也

大丈夫でーす!

常盤小雪

(本当にわかってん
のかしらね?)

常盤小雪

まぁ、いいわ

常盤小雪

じゃあおやすみ!

揚羽凛太郎

お休みなさい!

揚羽凛太郎

はぁ〜

揚羽凛太郎

明日はついにスキーかぁ

和久井龍也

くぅー楽しみすぎる

揚羽凛太郎

いいよなぁ
スキーうまい奴は

和久井龍也

まだ言ってるよ

和久井龍也

リンがスキーやったのって
小学生ん時の話だろ?

揚羽凛太郎

そりゃそうだけどさ

和久井龍也

当時に比べて
筋力だって
違ってんだから

和久井龍也

大丈夫だって!
心配すんなよ!

揚羽凛太郎

まぁ、俺なりに
頑張ってみるよ!

和久井龍也

じゃあ今日は
明日に備えて寝るか!

揚羽凛太郎

ああ!そうだな!

深夜0時30分

揚羽凛太郎

・・・・・

揚羽凛太郎

ダメだ・・・

揚羽凛太郎

全然寝れねー・・・

揚羽凛太郎

新幹線の中で
寝過ぎたな・・・

揚羽凛太郎

どうしよ・・・

揚羽凛太郎

・・・・・

揚羽凛太郎

部屋抜け出すなって
言われたけど

揚羽凛太郎

ちょっとブラつく
くらいなら
問題ないよな・・

ロビー

凛太郎がロビーに出ると 小雪と偶然に鉢合わせる

常盤小雪

あなた何やってんの?

常盤小雪

こんな時間に!

揚羽凛太郎

ゲッ!常盤先生・・

常盤小雪

何が「ゲッ」よ!

揚羽凛太郎

常盤先生こそ
こんな時間に
何やってんスか?

常盤小雪

あなたみたいな
不良生徒が
間違いを犯さないように

常盤小雪

見張りしてるのよ!

揚羽凛太郎

不良生徒って
人聞きが悪いなぁ

常盤小雪

こんな時間に
どうしたの?

揚羽凛太郎

いやぁ・・寝れなくて

常盤小雪

寝れない?

揚羽凛太郎

長野に向かう新幹線で
ガッツリ寝たせいで

揚羽凛太郎

全然寝付けなくて

常盤小雪

何やってんの!

揚羽凛太郎

すいません・・

常盤小雪

ベッドで横になって
目を閉じてれば
眠くなるから!

常盤小雪

さっさと寝なさい!

常盤小雪

明日はスキーなんだから

揚羽凛太郎

はぁ・・・

常盤小雪

あっ!そうだ!
ちょっと座って!

常盤小雪

聞きたい話があるのよ

揚羽凛太郎

聞きたい話?

凛太郎は小雪に言われるがまま ソファに腰を下ろす

揚羽凛太郎

なんスか?
聞きたい事って?

常盤小雪

日向さんの事よ!

揚羽凛太郎

奏星の?

揚羽凛太郎

奏星がどうか
したんスか?

常盤小雪

その奏星って呼び方──

常盤小雪

やっぱり二人って
付き合ってるの?

揚羽凛太郎

はぁ?どうしたんスか?

揚羽凛太郎

急に・・・

常盤小雪

どう?付き合ってるの?

揚羽凛太郎

ま、まぁ・・・

揚羽凛太郎

付き合ってますけど

常盤小雪

やっぱり二人って
付き合ってたんだ!

常盤小雪

それにこの前、教室で
抱き合ってたしね

揚羽凛太郎

あ、あれか・・・

揚羽凛太郎

そう言えば
見られてましたよね

揚羽凛太郎

てか、その話が
聞きたい事っスか?

常盤小雪

まぁね・・・

揚羽凛太郎

奏星の事が心配なら
それはもう大丈夫っスよ

揚羽凛太郎

とうの昔にクラス
には馴染んでるし

揚羽凛太郎

姫川とも相変わらず
仲良いですから

揚羽凛太郎

奏星もう
変わりましたから

常盤小雪

そうみたいね

常盤小雪

まさか日向さんが
こうも早くクラスに
馴染んでくれるとはね

常盤小雪

たった3ヶ月──

常盤小雪

夏休み明けに
日向さんが学校に
登校してたった3ヶ月

常盤小雪

やっぱそれは
揚羽くんの協力が
あったからなのかな?

揚羽凛太郎

どうっスかね?

揚羽凛太郎

俺は変わりたいって言った
奏星に力を貸した
だけっスからね・・・

常盤小雪

そういうトコに
惚れたのかな?

常盤小雪

日向さん・・・

揚羽凛太郎

え?

常盤小雪

なんていうか
おごってない感じ?

常盤小雪

なんの見返りも求めず
日向さんのために動く姿勢が

常盤小雪

日向さんの心を
掴んだのかしらね?

揚羽凛太郎

俺も最初は単なる
善意のつもり
だったのかもしれないです

常盤小雪

・・・・・

揚羽凛太郎

困ってて苦しんでる
奏星に対して

揚羽凛太郎

何かしてやれないか?

揚羽凛太郎

力になれないか?

揚羽凛太郎

そんな程度
だったのかもしれないです

揚羽凛太郎

でも、奏星に看病
してもらったあの日

常盤小雪

ああ!あったわね!

常盤小雪

日向さんが学校を
途中で抜け出した日!

揚羽凛太郎

その時に
「あっ!俺って奏星の事
好きなんだ」って気づいて

常盤小雪

確かに風邪ひいてる時
とかに優しくされたり
すると

常盤小雪

好きになっちゃう
気持ちわかるわ

常盤小雪

もしかしたら
日向さんはそれを
計算してたのかな?

常盤小雪

いや、日向さんに限って
ありえないか

揚羽凛太郎

まぁ、そうっスね

揚羽凛太郎

奏星はソレを
計算でやれるタイプじゃ
無いと思いますから

揚羽凛太郎

てか、あれって何で
許可したんスか?

常盤小雪

え?

揚羽凛太郎

後から奏星に
聞きましたけど

揚羽凛太郎

先生が俺の住所を
奏星に教えたんスよね?

揚羽凛太郎

なんでなんスか?

揚羽凛太郎

教師なら普通
止めませんか?

常盤小雪

まぁ、常日頃から学校を
抜け出してるような
不良生徒だったら

常盤小雪

間違いなく
許可してないけど

常盤小雪

日向さんだし・・

常盤小雪

それに、私が
気づいた時には

常盤小雪

もう抜け出した
後だったしね

揚羽凛太郎

あ、そうだったんスね

常盤小雪

あと・・・
なんていうかな

常盤小雪

日向さんが変わる
いいキッカケに
なればいいかな?

常盤小雪

って思ったのかな?

揚羽凛太郎

まぁ、そのおかげで

揚羽凛太郎

俺は奏星を好きに
なったんですけどね

常盤小雪

ならもう日向さんの
心配をする必要は
なさそうね

揚羽凛太郎

はい!大丈夫ですよ

常盤小雪

それを聞けて
安心したわ!

常盤小雪

話はそれだけよ!

常盤小雪

ごめんね呼び止めて!

常盤小雪

さぁ!もう
部屋に戻りなさい!

揚羽凛太郎

はい・・・

常盤小雪

あと、私は明日の
午前中は

常盤小雪

用事があって
出かけるから

常盤小雪

何かあったら
肝月先生に言うのよ?

揚羽凛太郎

用事?何かあるんスか?

常盤小雪

軽井沢に行くのよ

揚羽凛太郎

軽井沢?

常盤小雪

ほら!今日体験で
グラス作ったでしょ?

常盤小雪

それを受け取りに行くの

揚羽凛太郎

ああ、そういう事か

揚羽凛太郎

そういえば
翌日受け取りでしたね

常盤小雪

さぁ!部屋に戻る!

揚羽凛太郎

はい!お休みなさい

常盤小雪

は〜い!お休み!

お節介アゲハと弱虫ヒナタ

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