短編

暗い部屋で泣いてる私は

声も殺していたはずなのよ

声を出しても、無駄だと知っていたの

暗い、暗い、部屋の中

冷たい、冷たい、空気が泳ぐ

ベットの上が、涙で濡れてる

でも、そこにはひとりぼっち

全員地獄に落ちればいいわ

笑ってきた奴も

指さしてきた奴も

怒ってきた奴も

皆々様揃いも揃って地獄行きよ

絶対に許してあげない

だってあなたたちも許してくれなかったものね

その場所になんの未練も感じなくなり

ただ、深海に沈んでしまった少女の代わりに

僕はそこに立っていた

少女の傷を受け止めるために

泥が泥である為に

泥なんかには綺麗すぎる

眩い太陽が照らしてくれた

求めていた物を貰って

怖さすら乗り越えてしまった

泥如きには眩い夢は

未来の見方を教えてくれた

恐怖も乗り越え、ただ憧れだった

自分は泥で、少女の代わりで

痛みは僕の

幸せは少女の

そして、少女が深海から上がった時に

得体の知れないナイフで刺されて死んだ

さぁ、一緒に地獄に堕ちよう

笑って笑っておもうがままに

滑稽だと、惨めだと笑え

いいわ、一緒に堕ちてあげる

笑って笑って、みんなで一緒に

それなら地獄も怖くないわ

天国なら尚更怖くないわ

でも、私達は地獄へと向かうから

皆も、気が向いたら一緒に堕ちよう

きっと、きっと、楽しいから！！