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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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…脳内電波の検出を確認

接続を開始………

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27

48

……………

ハデス

…っ!パセリ!パセリ!

ハデス

大丈夫!?返事してよ!パセリ!!

パセリ

パセリ

い、ぁ…

ハデス

大丈夫だよ、私はどこにも行ったりしない、

パセリを揺すりながら、ハデスは声をかける

だが、パセリは身体に衝撃を受けており、いわゆる「異常夢」のような状態となっていた。

あぁ、パセリ…

パセリ

…母さん?

パセリ

どうして、ここに?

そう、ね…

理由は、ないわ…

パセリ

…だめだ、今チップでも埋められたら何もかも失って…

あーあー、パセリ、 落ち着け、大丈夫だから、

大丈夫だって!泣いてもいいんだから、な?

パセリ

今、は…大丈夫じゃ…な…

パセリ

…?

パセリ

(…混ざってる?)

パセリ

(…父さん、母さん…)

どうした?大丈夫か?

…あぁ、大丈夫かしか聞いてないな、ま、今日は寝ろ!な?

ハデス

…ダメだ、多分何かしら異常が起こってる、

ハデス

…少し冷静にならないと、

ハデスは正気を取り戻せないパセリの背中を撫でて考えることしか出来なかった。

ハデス

…いつぶりなんだろう、

今この瞬間、退屈じゃないと感じたのは、ハデスにとって何百年ぶりとなった。

ハデス

…飛行機から作り替えられたの、確か…300年前くらい、なんだっけ

ハデス

…そうね

ハデス

永遠に同じ道を往く星は時が止まった町のように、何も変わりゃしない、とても退屈な銀河を廻っている

ハデス

私が、…銀河…いいえ、宇宙ごと変えてしまえばいい

ハデス

大丈夫、わたしなら、できる…

あの日、誰か歌っていた

歌う誰かを、違う誰かがリョウタと呼ぶ、しかしリョウタは、その歌を私ではなく「夢」そのものに向けてのものとして歌っていたらしい。

「夢」に向けた、祈りの歌___

ハデスは、たった1人のために、銀河を宇宙へと干渉させることにした。

手を扉に置き、ただ祈るのみだ。

莫大な力を使う、使えば使うほど、罪は重くなる

それでもハデスは…

ハデス

パセリなら、本当の「夢」に導いてくれるはず

自分を魔女として扱わなかった、そんなパセリを信じる選択をした

「これは、全て夢なのだ」という証明を、今。

ハデスはパセリと初めて邂逅した時口ずさんでいた「あの歌」を歌い始めた

ハデス

…!

…情報の適応を開始

24、41………43……

メイ

…ロードが遅い…

メイ

強い睡眠薬を投与したけど、目覚めたらどうしようか…

メイ

急いで…

………ERRORを検出、ERRORを█出、ERR██…………

メイ

…エラー!?

メイ

待って、何…!?

メイ

何が起こって…

魔女

ハデス

…やめろ…

ハデス

やめろ…!!

ハデスの行っている行為は、世間から見れば「魔女」そのものだ。

いや、「魔女」なんて言葉では、もう収拾がつかない行為なのかもしれない。

ハデス

(…パセリは、私に怯えたり、怒声を浴びせたりしなかった…)

できる、そう確信を持ち、強く、強く祈った

血を吐いても、手がちぎれそうになっても、心臓が止まりそうになっても、 ぐちゃぐちゃな音程でも、声が掠れて喋れなくなっても

ひたすら、ひたすら歌い続けたのだ。

その時だった

星の軌道が、ぐにゃりと、確かに曲がった。

ひとつの祈りが、ひとつの魔法が、ひとりの魔女が、膨大なひとつの銀河を変えてしまったのだ。

過去

レイラは処刑されたと思われた、だが彼女はタヒんだ訳ではなく「転移」が行われていたことを、ユメは知ることになる

ユメ

…嘘つき!!

ユメ

あいつはタヒんだんじゃないの!?なんで「別世界に転送」なのよ!!

ユメ

違う、違う、あいつ自身を、あいつの吸った空気も全部消えればよかったのに!!

処刑の日

ユメ

ユメ

あぁ、やっと、終わるんだ

「本当に?」

ユメ

…終わ、るの

「本当に?」

ユメ

……………

ユメ

…っ!ぁ…

世界は分岐する

別の宇宙は、生き物が選択を繰り返せば繰り返すほど、ラーメンに浮く油のように分裂する

選択、このひとつで、宇宙は分岐する

銀河は、分裂したひとつの宇宙に過ぎない

パセリ

(…ここ…あぁ、懐かしいな)

パセリ

メイと、一緒に行ったんだっけ

パセリ

(ちっちゃい頃、メイはもっと明るい子だった気がする)

パセリ

…どうして…

パセリ

いや、そういえば…私以外の知り合いみんなタヒんだからなんだっけ

パセリ

…いや、それでも、チップを埋め込もうと行動を始めたメイは何か…

ユメ

パセリ、パセリ

パセリ

…は?

パセリ

(…こいつが、メイの言ってた「ユメ」ってやつ?)

パセリ

(当たり前のように干渉してきてるし、なんなんだよ…?)

パセリ

…あんたがユメってやつなの?

ユメ

そ、

パセリ

…なんの用だよ?

そう聞くと、途端にユメは吹き出し、豪快に笑い始めた

そして、ひとつの真実を暴露した。

ユメ

ねぇ、私ね、タヒんだ訳じゃないんだよ?

ユメ

ねぇねぇ、知ってる?私ね、私ね!

レイラとふっかぁーい関わりがあるだよ!

ユメがそう言うと、レイラは転げ落ちながら、さらに大きな仕草で”哂った"

パセリは目を大きく開き、唖然とした表情のまま固まっていた。

ユメ

あぁ、今はハデスって言った方がいいかなぁ?

パセリ

…ハデス、と?

パセリ

どうして…?

ユメ

レイラ…いや…「魔女」にねぇ…

両親、 殺されたんだよ?

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